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macOSの進化で考えた「音声入力」の価値

文章を効率的に入力する方法として、「音声認識」を考える人は多いと思う。本メルマガを長くお読みの方はご存知かと思うが、筆者は折に触れて「音声認識の実用的な使い方」を模索している、

ただ人によって使い方はまちまちだ。どのように入力をするのがいいのか、なかなか方法論がつかめない。

というのは、入力とは単純に頭の中だけで終わるものではなく「入力された後の文章を見ながら考える」ことも多いからである。そのためもあってか、今までのやり方と言うのは、なかなか(少なくとも自分には)合っていなかった。

ところが、最近のOSの進化によって、音声入力の方法論というのも、特にPCの上で変化が見られるようになってきた。今回はあえてその点に注目して使ってみたいと思う。

なお、本原稿の95%は音声入力で書かれている。

■音声入力には「これまで」課題があった

昔と違い、音声入力自身の精度にはそんなに問題はなくなっている。スマートフォンの上で便利に使っている人もいるだろうし、 筆者とは違い、PCの上でガリガリ音声入力で書いている人もいるのかもしれない。

だが、これまで筆者はあまり音声入力で原稿を書いてこなかった。

もう少し正確にいうならば、スマートフォンなどで「原稿の素になる情報」を音声で書くことはあっても、原稿自体を音声で入力する事はあまりなかったのである。

理由はシンプル。文章自身を「頭の中だけ」で構成するのが難しかったからだ。

一般的に音声入力は入力する内容を頭の中で考えて、それを口から出す=しゃべることによって文章に変えていく。

しかし、文章の内容を頭の中だけで考えるのはかなり難しいものだ。文章をまず書き出してみてから、改めて修正して構成を考えるというのが一般的なやり方ではないだろうか。

例えばスマートフォンのように画面が小さなデバイスで音声を入力する場合、1行の文章であればそんなに問題はない。

だけれども、長い文章を書こうと思うと修正も大変だし、そもそも文章の内容自身も頭の中で思い浮かべるのは大変である。

だから、筆者の場合にも「原稿の概要をひとつずつ書いていく」という形では音声入力を使っていたのだけれども、原稿全体を音声入力で書くということはしてこなかった。

この辺は、トレーニングによる影響もあるのかもしれない。音声入力に慣れた人は頭の中で文章を組み立てることができて、「キーボードと比べても違和感なく文章を書いていける」とも聞いている。

だが、長年PCの上で「まず書いてみてから修正する」というスタイルでの文書作成に慣れてしまった身としては、音声だけで書いていくのはどうにも気持ち悪いのである。この辺の切り替えができる人は、相当に頭が良い人なのではないだろうか。

■「音声入力とキーボード入力」が並列になる進化

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