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鈴木淳也さんと語る「個人認証と決済の今」(03)
ライター/ジャーナリストの鈴木淳也さんとの対談は3回目。
テクノロジーを使えば便利になるように見えて、実際にはそう簡単ではない。技術と導入の間には谷がある。一方で、現在存在するギャップを埋める技術もある。
今回は「セルフレジ」と「雇用」という2つの方向からギャップの話をしてみよう。(全6回予定)
■導入の先にある「精度」と「実現性」
西田:単純な考え方で言うと、利用する人が少なくてコストが出づらい地域のコンビニ、例えば高齢者が多い地域のコンビニとかは、本質的にはそんなに売り上げは立たないし、回転数も増えないし、人を雇うコストも高くなるので機械化すべき……って話になるんだろうけど、でも実際の導入を考えた時には、そういうところは機械は置けないじゃないですか。それは客層の問題として機械が馴染まないから、人を置いたほうが全体としての満足度は上がるし、ランニングも楽になるって話になる。
一方で、先ほどおっしゃられたように、都会のナチュラルローソンなんて、意外と回転数多いんだけど、使ってる人たちがほぼほぼリテラシーが高い人だという考え方になると、それならセルフレジだけの時間帯があっても全然問題ないって話になるわけですよね。
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