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ソウルの春〜現代政治史をエンタメにできる国情できない国情

姉の高校の同級生に韓国からの留学生がいて、義務が権利に優先するのが民主主義、それがわからぬ日本人はボケているてなことを力説したことを力説された記憶がある

自分は小学生だったが、当時BCLに夢中で、KBSラジオ韓国と朝鮮中央放送の熾烈なディスり合いを聴いていたので、その人が言わんとすることはなんとなくわかったような気がした

それから数年後、朴大統領が暗殺された

田舎の小僧たちに、ボク大統領、ワタシ大統領と言わしめた巨星が堕ちたのだった

ソウルの春一転、権力を渇望する者たちが民主主義をまさしく戦車でふみつぶした

白龍が悲憤慷慨した光州事件からの粛軍クーデターなど、隣国の騒擾をタイムリーに知っていてよかった気がする

いかにも精強そうな全斗煥の記憶も色濃いが、フィクションとはいえ、負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと、あきらめない力の強さに圧倒された

現代日本の政治史にはフィクションの題材になるような事象は見当たらない

ある面けっこうなことかもしれないが、それだけ無風、無能力、これでいいのだとはいえない話だ




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