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午前四時すぎの一歩目
週末は日曜まで彼の家でのんびり過ごしていた。
暦通りに月曜から私は仕事だけど
午前四時にふと目覚めてから
どうも色々な考え事をして不安になってしまった。
作業をしていた彼のいる部屋に向かい
抱きしめてもらい
PMSでメンタルが辛い話を聞いてもらった。
彼は仕事柄、不規則な生活なので夜型人間。
「最後にもう一回ハグして」とおねだりすると
「"最後"って、何の?」と急に訊かれた。
質問の意図が一瞬分からなかったけど
前も感じたことのあるこの空気、
彼はいつか、私に振られるかもしれないと思っている。
そもそも付き合い始めは、彼のアプローチからだった。
告白されたときは、失恋で心理カウンセリングに行き始めたばかりで
これから私の気持ちも変わるかもしれないよと
かなり無責任なことを言ってしまったけど
ありがたいことに
それでも良いと受け入れてくれた。
さっきの不穏な質問に少し間を置いて
「今日のだよー」と私は笑った。特に深い意味は無い。
そして腕枕する彼と添い寝しながら、いろんな話をした。
寂しくて人と近い距離にいたいくせに、
自分の素を見せるのはすごく勇気がいる。
トリガーが恋愛だとしても
過去の育ちや経験からくる寂しさを、
相手にぶつけたくない、メンヘラは嫌、
でもこれから少しずつ良くなっていくと思うから
気長に待ってほしいと伝えた。
大人だなぁと笑われたあと
でもそういう感情って我慢せずに伝えていいよ、
メンヘラなんて思ったことないし、
もっと自分に自信を持ってもいい、と。
俺は楽観的で趣味の予定優先しちゃうような勝手な奴だから、
自己肯定感の高い人によっては
付き合い始めにもういいって見切って去っていくだろうに、やさしすぎるなって思うよ。と言われた。
正直、違う意味でドキっとした。
私のことをよく見ているし、
付き合いながら所々で我慢していることを見抜かれているような気がした。
もっと自己肯定高くてよいし、私が自分全開にした結果、別れの選択肢がリアルになるのは嫌、
でも彼は心の中では覚悟してそうな感じだった。
つくづく、正反対な性格だと思う。
彼なら意見や気持ちをきっと受け止めてくれるだろうと思っていたけど
実感したのは初めてだった。
私は今の関係が、細く長く続けられたらいいと思っている。
これからも少しずつ変わっていけたらいいな。