タバコとバスキア
パチンコ屋に行ったら、同じ銘柄のタバコを吸っている人がいた。初めて見かけたので、ちょっと嬉しくて一瞬話しかけようかなと思った。
十数年前、ユニクロとバスキアのコラボTシャツを着て歩いていたら、同じ人とすれ違って気まずかったことを思い出した。
この違いは何だろう。タバコが同じだったら嬉しいけど、Tシャツが同じだったら気まずい。
「同じ」が嬉しい時と、嬉しくない時がある。自意識が関係あるのだろうか。自意識と結びついているものは「同じ」でありたくない。結びついていないものは「同じ」がいい。自意識ではなく、こだわりと言ってもいいかもしれない。
そのタバコは好きというより、合うに近い。だから他に合うタバコが見つかれば、そっちを吸う。そういう意味ではこだわりがない。反対に僕はバスキアが好きだったので、そのTシャツにはこだわりがあったと言えるだろう。
なるほどなー、と、一応理解する。僕が今こだわっているものは特にない。自意識が薄くなったのだろうか。変なことはあまりしたくない。