喉もと過ぎれば。
先月、とあるセミナーの会場スタッフをした。
セミナーの一部で、昨年の充実度をグラフにしましょう、というワークがあり、スタッフも参加することに。
これが、中々面白かった。
人と比べて初めてわかることがある。
グラフは真ん中をゼロとしてプラスマイナスにわかれる。仕事でミスしてマイナス50点からの、先輩に励まされて少しゼロに近づき、ようやく先月プラス20点に…というように、点の横に理由も書く。
グラフにしてみて気づいた。
昨年、さすがに死産あたりは別としても、その後仕事でゴタゴタした割にマイナスはなかった。
悩んだり、愚痴を言ったり、涙したこともあったが、マイナスをつける気にはならなかった。
マイナスか?と問われたら、それは言いすぎだと感じる。私には、あれ以来ゼロ以下がない。
あまりにマイナスに感じたので、他が大したことないように感じるのかもしれない。
失敗したって、恥をかいたって、負け犬のように感じたって、仕事を辞めることになったって。
それは、あえて望みはしないし、楽しいことではないし、苦しむと思う。
だけど、大丈夫だとわかっている。
その程度なら大丈夫。
泣いて落ち込んだあと、私は必ず復活できる。
それがわかっているから。
精々、なんて言い方は冷たくてしたくないけれど、苦しいことにも領域がある。
ランクがある。
きちんと苦しんだら抜けられる、甘さもある、楽しいこともあるレベルの苦しみ。
いいところに暮らしているのだ、私は。
親がいて、夫がいて、気のおけない友人も何人かすぐ浮かぶ。仕事があり、受け入れられており、食事に誘える同僚がいる。
たまに服を買い、髪を切り、化粧をする余裕ある。休みがあり、お菓子をつくる時間がある。
そのすべてが甘くて良いところにいる証拠だ。
だから少しの苦しみも、マイナスにはならない。
ああ、私割と、喉もと過ぎれば平気なタイプなんだな、ちゃんと傷ついて、ちゃんと泣いたら先に進める。
自分のグラフを見て、安心した。