壇林皇后私譜 杉本苑子著上下
闇に怨霊が跳梁跋扈し、桓武天皇が長岡京から遷都し、陰謀渦巻く平安京が舞台,橘諸兄の曾孫橘嘉智子が主役、絶世の美貌で聡明でもあった。故に桓武天皇の二男神代皇子後の嵯峨天皇に迎えられる、兄は平城天皇、娘について宮中に来た藤原の式家の薬子を見初める、従兄弟の橘秀才呼ばれる橘逸勢、共に唐に派遣されたのは空海、最澄。奈良朝から中世にかけて天皇の権威の下、その門流が繫栄を極めた名族、源平藤橘が挙げられる。源平はかなり後の平安時代後期に登場するが、藤橘の藤は南家、北家、式家、京家に分かれて