貴方に聞かせられるような綺麗な言葉

【第八十六回】
こんばんは。
このあたりは今のところ、ちょっと風が強いなあ、時々雨も降って面倒だなあ、程度の気候ですが、九州の方は大変そうだ。面倒どころではないだろう。
人災とは違う、やるせなさと無力感。
一難去って、だとは思うけれど、早く穏やかさが戻りますように。

こんな時に私はすごくしょうもないことで機嫌を損ねた。いや、私にとってはしょうもないことなんかじゃなかった。
二、三日前から、キリンレモンの無糖が飲みたくて、近くのスーパーやコンビニを回ったのだけど全然見当たらない。人気ゆえの品薄なのだと思う。無糖なのにキリンレモン、というコンセプトと、CMの上白石萌歌ちゃんの透明感のある可愛らしさに、私もまんまと心を奪われた一人で、既に何度か購入している。
だから今日を楽しみにしていたのだ。土曜に旦那さんがAmazonで箱買いしてくれて、それが今日の日中に届く予定だって言うから、今日リモートワーク日だった旦那さんに託していた。受け取って、冷蔵庫に一本入れて、会社帰りの私が冷えたのを飲めるようにしておいてね、って。
それが、何ということでしょう。帰ってきて鍵を開けようとしたら、住まいのエントランスに備え付けられている宅配ボックスの窓から、段ボールに印字されたキリンレモンのロゴと目が合うじゃあないの。

私は不機嫌。旦那さんは平謝り。
すぐに許してあげるような優しい女じゃなくても、食後の、キンキンとまでは行かないキリンレモン無糖は、美味しかった。明日はキンキンで飲みたい。

今夜は久しぶりに、テレビで歌唱する鬼束ちひろの姿を観た。
デビュー20周年ですって。早いものだ。
デビュー当初からずっと好きで、一時は心が離れたり、不信感を抱いたり、見ていて悲しい気持ちになったりしたこともあるけれど、やはり彼女は天性の、唯一無二の歌い手だと思う。
月光じゃなくて眩暈、というチョイスもよかったです。
30周年をどんな形で迎えるのか分からないけれど、歌い続けていてほしいけれど、元気で生きていてくれたら、それでいい。

#エッセイ #日記 #毎日note #キリンレモン #鬼束ちひろ

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