揺るがない「旗をたてる」には?【イベントレポ】
初投稿になります、理系大学院生のmomokaです。
少し時間が経ってしまいましたが10/31にSENQ霞ヶ関で行われた尾原蓉子さんとハヤカワ五味さんの対談をお聞きしてきたのでそのレポートを書きたいと思います。
イベントはハヤカワ五味さんのツイートを見て知りました。お二方のご経歴に関心を持っていたのに加え、イベント公式サイトに上がっていた以下の項目に興味をもち参加を決めました。
・仕事を選ぶ時に大切にしていることは何か
・リーダーシップをどのように身につけ、発揮しているか
1点目は、今後控える私自身の就職活動に向けて知りたいと思ったため。2点目は日頃からリーダーシップが不足している自覚があり、身に付けたいと思っているため。参考になりそうな本を読んで(ハヤカワ五味さんがオススメしていた「採用基準」など)、いざ実践しようとしても、思うようにいかないことも多く、お二方の経験をお聞きしたいと思いました。
トークは以下の6つの軸に沿ってテンポよく進み、1時間強のトークでしたが幅広くそれでいて浅すぎずたっぷりとお話しを聞けたなあという印象を受けました。
1. 旗を立てる(自分の軸を見つけること)生き方とは?
2. 女性が仕事(単なる「おつとめ」ではなく、責任ある仕事)をする意義
3. プロフェッショナルに働くとは?
4. 体調管理を仕事として社員に求めていいのでしょうか?
5. 感覚と理論との、両方のバランスを取るためにはどうすればよいのでしょうか?
6. 消費者の行動変化について
これらの軸の中から特に印象に残った部分について以下レポートです。
(写真:張り切って前方に着席したところ登壇者のお二人が思ったよりも近くて緊張しました。。)
1. 旗を立てる(自分の軸を見つける)生き方とは?
今回のイベントタイトルでもあるこのテーマ。
ブレない旗を立てるためには、その旗が(1)自分の哲学に沿っていて(2)興味をもち続けられるものであることが大事とおっしゃっていました。
これを実行するにはまず自分の哲学(価値観)と興味を自覚する必要があると思います。自覚できて旗を立てることができれば、それを行動の指針として何かの選択で迷った時などにより本心に近い方を選べるのではないかと思います。
個人的には、自分の本心に向き合って価値観と興味を自覚するという点が難しく、課題と感じているところでもあります。
2. 女性が仕事をする意義
軸のテーマである女性に限った話しではありませんが、
「自分より2レイヤー上の上司の視点から仕事を考えてみる」という尾原さんの言葉が印象に残りました。自分の上司の上司が部下に何を求めているのかを想像できると自分の立場をよりよく知ることができるというお話し。
普段接する機会の多い人との人間関係について考えることはあっても、目に見えないところで間接的に関わっている人や環境については意識することがほとんどありません。自分に求められていることを広い視野で想像することで先読みした行動ができるようになるのだと思います。
3. プロフェッショナルに働くとは
尾原さんはプロフェッショナルに働く人の条件として以下をあげていました。
・お金をもらえる
・自負がある
・研鑽している
・立ち位置がわかる
・謙虚である
これだけ聞くと「これは出来る人の話しだなあ」なんて卑屈に思ってしまう自分もいたのですが、そのあとのハヤカワ五味さんの言葉に救われました。
「プロフェッショナルになろうと思うとハードルが高いけど、スキルの一つとして「プロフェッショナル」を目指すことで、より効率的に主体的に働くことができ、結果的に自分の選択肢を広げることに繋がる」
プロとしての肩書きと捉えると難しく感じるけれど、プロを目指す心構えを持って取り組むことから始めようと言う心持ちでいます。
4. 体調管理を仕事として社員に求めていいのでしょうか?
・自分の特性を理解して付き合う
・体調が悪くなった時のフォローなどを丁寧に行う
これらを行うことは働く上で信頼関係を持って付き合うために必要であり、そのために前々から相談したり共有できるような環境づくりをしていく必要があるというお話しでした。
5. 感覚と理論との、両方のバランスを取るためにはどうすればよいのでしょうか?
これはセンスが問われるファッション業界では特に顕著な悩みかもしれません。この質問に対し、尾原さんは以下のように答えていらっしゃいました。
感覚と理論、両方のバランスを取りながらプロフェッショナルを目指すのは難しい(数少ない成功例はコム・デ・ギャルソンのデザイナー[1])。役割分担をして協力しあうのが現実的で有効な方法なのではないか(例:YSLの創立者)。
まとめ
本イベント参加の目的だった以下の2点に沿ってざっくりとまとめます。
・仕事を選ぶ時に大切にしていることは何か
自分の価値観と興味を土台としたブレない目的を設定する(旗を立てる)こと。それに沿った仕事を選べると良い。
・リーダーシップをどのように身につけ、発揮しているか
(間接的ですが)自分に求められていることを広い視野で想像し、立場を理解し先読みした行動ができることはリーダーシップを発揮するために必要である。
最後にトークの内容とは外れますが、ハヤカワさんの対談進行中の姿勢にひたすら惚れ惚れしていました。メモ程度なのでわかりにくい点もあるかと思いますが、具体的には以下の点です。
・対談進行のテンポの良さ(話しが冗長になる前に次の話題にうつっていた)
・質問を投げかける際に、「疑問に感じた背景(理由)」と「質問」をセットにしてくれているため、聴衆が質問の意図を理解しやすい
・経験と意見をセットにして話してくださるため、イメージがしやすい
・アウトプットが速い(2-3日前まで訪れていた中国での経験について感じたことを意見としてお話しされており、経験を消化してアウトプットするまでのスピードに驚きました。おそらく、経験する前に目的意識がしっかりしている(旗が見えている)からこそ消化も早くなるのだろうと想像します)
憧れのお二方のお話しは刺激的であり、今回のお話しを聞いてますます素敵だなと思うばかりです。
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参考:
1. 「スタディ・オブ・ コム デ ギャルソン」
2. マーク・ザッカーバーグ卒業式公演(目的意識について)
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