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江原啓之と審神者(さにわ)には前世の記憶は見分けられない

❗❗この記事の結論──江原啓之は「催眠下の前世が本当かどうかは、自分のような霊能力者にしかわからない」と言っているが、江原啓之に前世を見分けることはできない。

 なぜなら学んだことのない言語を話し出す真性異言に対処するには、地球上のすべての言語に精通している必要があるから。

メシア──世界唯一のスケプティックハンター。インチキ霊能力者の嘘を暴く達人。

クラウディア──オカルト好きのハーフの美女。

クラウディア 江原啓之さんは『前世 人生を変える』という本の中で次のようなことを言っているわ。

 前世の記憶も、今世と同様です。1つひとつを鮮明に覚えていたら生きづらくて仕方がありません。「前世で迷惑をかけてしまった人だ」「この人には散々な目に遭わされたのだ」などと考えながら人と付き合っていたら、広がりのない人間関係しか築けなくなってしまいます。

 また、仮に前世で自分は大きな間違いを犯してしまったという記憶があり、その思いだけに縛られていたら、自由闊達に生きていくことができません。つまり、前世の記憶があると真っ白な気持ちで新たに感動を得ることがなく、それは現世を生きるうえで得る気づきや目覚めの妨げとなってしまいます。人が前世での記憶を失くして現世へと再生してくるのは、たましいの成長を願う霊界の計らいであるといえるでしょう。

 とはいえ、前世の記憶は完全に消去されているわけではなく、潜在意識の中に眠っています。そして、前世での自分の資質や、前世から持ち越した学びを知ることが、現世を生き抜くための大きなヒントに繋がることも確かなのです。

 ですから私は、「前世療法」を否定はしません。中には催眠による暗示を用いて、前世へと遡る「退行催眠」という療法なども多々あるようです。ただ、こうした療法が活きるのも、よほどうまく「退行催眠」へと導くことができれば、という条件付きの話です。私はこれまでに、幾度か「退行催眠」に立ち会いましたが、前世について話し始めたと思っても、単なる思い込み、もしくは、その人に憑いている憑依霊が語っているだけというケースがほとんどでした。そういったことから、私は「退行催眠」によって引き出される記憶が、本当の前世なのかということに対しては懐疑的なのです。

 しかも、本当に前世が引き出されているのかどうかを見極めることができるのは、心霊研究でいうところの「審神者」だけ。「審神者」とは、豊富な知識を用いて歴史的背景を検証しながら、思い込みや憑依、霊の発言の真偽を識別する人です。私も霊能力によって、見分けることができますが、一般的には、優秀な審神者が立ち会っていなければ、「退行催眠」が真に前世を指摘しているのかどうか、わかるはずがないと断言できます。

メシア 審神者や江原さんのような霊能力者でなくても、催眠術で蘇った前世の記憶を見分けることは可能だよ。

 いや、というか、審神者や霊能力者には見分けることは不可能と言っていいだろうね。

クラウディア どういうこと?

メシア かつて日本人の主婦が催眠療法中、突如ネパール語を話し出すという現象が起きたことがある。

クラウディア ああ!真性異言という現象ね!

メシア その日本人主婦の前世はネパール人男性で、催眠下でその記憶が蘇ったんだ。

 その記憶が嘘か本当かを見分けられるのは、ネパール語が理解できる人間に限られる。

 審神者にどんな知識があろうと、霊能力者にどんな能力があろうと、1ミリも役には立たない。

クラウディア た、たしかにそうね……。

メシア まあ、江原さんと審神者という人たちが地球上のすべての言語に精通していて、真性異言に対処できるのなら話は違ってくるけど、そんな可能性0%以下であることは言うまでもない。

 これで江原さんの「霊能力者である自分や審神者にしか、前世が本当かどうか見分けられない」という主張が大ボラであることがわかってもらえたと思う。

クラウディア メシアさんが敵でなくてよかった……。

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