研究生活でのメモツール遍歴【2020年7月版】
私は自称,生粋のアーリーアダプターであり,メモ魔なので,暇を見つけては新しいツールに飛びつき,利用させて頂いています.特に私はアウトライナーマニアなので,お世話になっていた/お世話になっているアウトライナーを中心にデジタルガジェットとメモツールについてざっくりとまとめてみました.
太古の昔のPDA
モバイルギアMC-MK12
大学初年度から数年間,毎日持ち歩いて大量のテキストファイルを書き綴りました.しばらく素のままで使い,その後MS-DOS互換機としてのマニアックな利用方法がることを知って,その筋に詳しい知人に手伝ってもらってMS-DOS化し,VZ Editorを動かしました.
WZ Editorのアウトライン見出しとアウトライン編集
その後,キーボード付きのガジェットオタクとして,Sigmarion II,Sigmarion IIIでWZ Editorのモバイル版で,行頭ピリオドでアウトライン見出しが表示され,アウトライン編集できる,というアウトライナーの魅力に取り憑かれました.
秀丸エディタのアウトライン解析
Windows上ではしばらくアイデアプロセッサの用途にWZ Editor,テキストエディタとしては秀丸エディタを利用していました.秀丸エディタが,アウトライン解析機能を搭載してからは,秀丸エディタ一筋に.ファイルの拡張子ごとに正規表現でアウトライン見出しを定義できるというのが素晴らしく感動しました.
SL-C1000
キーボード付きガジェットオタクなので,Linuxが搭載されたPDAにももちろん飛びつきました.ターミナル上で動作するEmacsにhowmとorg-modeを入れて,アウトライナーとして大量のテキストメモをとりました.
SL-C1000上でとったテキストメモをパソコン側で閲覧するためにどうすればいいのかイロイロと試行錯誤もしました.その過程で,様々なエディタのhowmを試しました.
感涙の同期サービス登場
EvernoteとDropbox
Evernoteはβ版のことから飛びつきました.あれだけ悩みに悩んだ,複数端末間でのメモの同期.この苦悩から解放される日がきた!と感動し,しばらくメモはEvernoteでとることに.
Dropboxもすぐに飛びつきました.すごい,すごすぎる.こんなサービスが登場するとは,と感激しました.
Apple信者
Mac OSX
Mac OSXが登場してからは,Mac上でWindowsをエミュレートしつつ,徐々にApple製品へと移行しました.秀丸にどっぷりとつかった生活を送っていたので,いまだにMac上で秀丸を使いたくなります.
OmniOutliner/OmniFocus
Mac用のアウトライナーも片っ端から試しました.中でもOmniOutlinerというのが評判通りの高機能でした.
OmniOutlinerをカスタマイズしてDavid AllenのGTDを実現する試みがネットで紹介されて,それを真似しているうちに,OmniFocusが登場しました.
iPhoneの登場
iPhoneが登場し,メモツールの使い方もクラウドツールが充実してきました.私は基本的にオフラインで使えるメモツールが好みなので,クラウドのみで動作するサービスは補助的に利用しています.
iPhoneのapp.storeに登場する「仕事効率化」カテゴリのツールは,ある時期片っ端から試しました.
Agenda https://agenda.com/
予定とメモを連動させる,ありそうでなかったアプリ.
Drafts https://getdrafts.com/
いろんなメモツールを試している中で私がメモとりの初動で使うメモアプリ,iOSとMac上で高速同期される,超軽量テキストエディタ.とりあえず,なにか思いついたら,Draftsにメモしておきます.
MindMap系
MindMap系のアプリもいろいろと試しました.最近お世話になっているのはこちら.
MindNote https://mindnode.com/
美しい.軽快.
iThoughts https://www.toketaware.com/
MindMap中のメモをMarkdownでとることも可能.
クラウドメモサービス
Simplenote https://simplenote.com/
超軽量動作・同期するテキストメモサービス
WorkFlowy https://workflowy.com/
洗練されたデザインのクラウド上のアウトライナー.初見時,未来がやってきた!っと感動しました.
LaTeX記法が使える!
Dynalist https://dynalist.io/
LaTeX記法も使えるアウトライナー.MathJaxやKaTeXが流通するようになってから,クラウドのメモツールで簡易のLaTeX記法を使えるサービスが増えてきました.すばらしい!
Scrapbox https://scrapbox.io/
1ページ1アイデアでメモをとっていけば,勝手に有機的につなげてくれる,デジタル情報カードツール.Google Documentsのように複数人が同時編集できるのもすばらしい.
ちょっとしたブレスト,論文のReplyをスカイプ越しに検討するときなどは,ここでさささっと作業します
Notion https://www.notion.so/
データベースとして機能する,洗練されたデザインの超高機能メモツール.グループ内のプロジェクトの進捗管理をNotionのKANBAN機能で管理しています.Inline数式がサポートされたことを教えてもらったのを機に,使用頻度増加中です.
Roam Research https://roamresearch.com/
おそらく,最近のデジタルメモマニア界(?)で最も話題になっているサービス.美しいUI.アウトライナーを横に並べられる,そう,そういうのほしかったんです.
RemNote https://www.remnote.io/homepage
おそらく,まだデジタルメモマニア界(?)で話題になっていないけど,きっと数年内に爆発的に広まると思っている,サービス.私は下記のYouTube動画で存在を知りました.ANKI互換の学習機能が実装されているユニークなサービス.
Markdown記法とLaTeX記法が使える!
上述の中にもMarkdownが使えるものがすでにありますが,Markdownエディタ中心の素敵なサービスも激増中です.
MWeb https://www.mweb.im/
ちょっとした数式混じりのメモ,講義ノートのラフスケッチなどは,MWebのMacOS版とiOS版を使っています.
MackMD https://hackmd.io/
かなり柔軟にLaTeX記法を適切に解釈してくれる,軽快に動作してくれる,同時編集可能,GitHubとの同期,Gistへのロードができる,超高機能なクラウド上のMarkdownエディタ.スクショ貼り付けの動作も高速.
Obsidian https://obsidian.md/
ローカルで動作するMarkdownエディタで,Emacsなどのテキストエディタのように,縦・横好きなだけ画面分割できる.
作成した.mdファイル間のキーワードを双方向リンクしてくれる.キーワードのネットワークを(Roam Researchにあるような)図示してくれる.
iPad登場で荷物が減った!!
初代iPadの登場で,ついに膨大なpdfファイルを印刷せず,いつでもどこにでも持ち歩ける,すばらしい世界がやってきました.初代iPadのスペックでも,破綻なく50MBくらいの大きなpdfを閲覧できたGoodReaderには本当にお世話になりました.
Documents by Readdle https://readdle.com/
iPad上でのPDF閲覧は基本的にDocumentsを使っています.iCloudはもちろん,Dropbox,GoogleDrive,OneDriveなどからのファイルのダウンロードも快適.iPhoneやMac上で気になったPDFや,Websiteを見つけたら,基本的にすべてiPad上のDocumentsで閲覧できるように習慣化しています.
ちなみに,iPad上でWebsiteをPDF化する操作,「プリント」からの「ピンチアウト」,感動します!さすがamity_sensei!
もしご存じない方は必見.お試しあれ.
このワザ,iPhoneでも使えます😁
iPadとApple Pencilで手書きノート!!
メモ魔として,初代iPad登場時に,これで画面分割できて手書きのメモがかけたらいいのに,,,と恋焦がれてついに登場したApple Pencil!!様々なTable PCにも散財してきた私にとっては涙が出るほどウレシイ,夢のようなデバイスがついに登場してくれました
初代iPadに飛びついてから,これまた「仕事効率化」カテゴリのアプリをたくさん試しました.最近お世話になっている高使用頻度アプリはこんなラインナップです.
Notability https://www.gingerlabs.com/
こちらのサイトにある,リンク付きPDFのテンプレート(https://www.sony.jp/digital-paper/support/template/)のリンク間遷移が破綻なく行えるので,2020年手帳統合版をNotabilityに読み込んで,"ほぼ手帳"のような感じで利用しています.
オンラインで手書きの板書をしながら講義するときも,これを使うことが多いです.
iPadで書いたノートがiCloud経由ですぐにMacと同期され,Mac版のNotabilityで利用できる,というのも便利
Noteshelf2 http://www.noteshelf.net/
大好きな書き味のノートアプリです.Mac版との同期もできます.
GoodNotes https://www.goodnotes.com/
おそらく,もっとも人気の高いノートアプリ.こちらも大変お世話になっています.
Concepts https://concepts.app/ja/
無限に広いキャンパスにかけるアプリ.すべての線を後から編集できるというのもスゴイ.書き味も良いので,いろんな情報を処理できずにお祭り騒ぎになった頭の中を整理するときにお世話になっています.
Liquidtext https://www.liquidtext.net/
書き込みながら,メモを取りながら,文献を読むときにお世話になっています.このアプリの初見時の衝撃は忘れられません.ファイルの任意の場所をギューッと折り畳めるので,本文と引用文献の箇所を自在に行き来したり,メモをとった場所が本文とリンクしているので,散在しているメモを行き来したり,まとめたりが自在にできます.ぜひデモをご覧になってみてください.
MargeNote https://www.marginnote.com/
論文からキーワードやパラグラフを抜き出してそれらをマップ化できるアプリ.
リッチなデザインで情報共有できるクラウドサービス
Milanote https://milanote.com/
古今東西(?)ありとあらゆるタイプのアイデアプロセッサのテンプレートを持つ,クールなサービス.デザイナーさんに人気というのも分かる気がします.
ほっこり
いろんなツールを駆使しても,頭の中の膨大な情報に翻弄され,収集がつかなくなりますよね.そんなときには,twitterでかわいい動物の画像・動画ばかりを紹介してくれる方のアカウントだけでいっぱいにしたリストを眺めていましたが,最近では,,,
Pinterest https://www.pinterest.jp/
こちらで,かわいい子猫の動画や絵画と見紛うような世界中の美しい景色の画像を眺めることにしています.
(たまに,画像のリンクをクリックすると危ないサイトに飛ばされることもあるので,元サイトには飛ばないように気をつけながら,Pinterestアプリ内のプレビュー機能だけで,楽しむことにしています)