山登りで思ったこと
先日ちょっとした山登りをしてきた。
初秋の時期、足元を見れば葉っぱが結構落ちている.
僕は土壌の研究をしているが、学生時代その成り立ちとして、葉っぱなどの有機物が分解されて、粘土鉱物などと作用して土壌となり、その養分が循環することで次世代の生態系が連なっていくということを教わった。
自然環境中でも、農業でも、土(地面)に落ちた葉っぱや入れた有機物(稲わら)などは知らずのうちに分解されて、目に見えなくなっていく。
今回山に登ったときに、葉っぱはたくさん落ちていて、それがどこからやってくるかとか、それがどのように微生物に分解されて、栄養として循環するのかは、職業柄気にしているけど、その中間、葉っぱ(有機物)を土の中の微生物に届ける役割をしている生き物のことに関しては、あんまり気に留めていなかったことに気づいた。
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よく見るとミミズ糞の崩れたようなものもあり、物質循環としての動きがある。
教科書的にはミミズだったり、ダンゴムシだったりが、分解者として葉っぱを取り入れることになっているけど、その作用を複合的に考えたり、その相互作用を考えた研究はまだまだ少ない(特に日本では遅れているのでは?)。
葉っぱ分解のキーマンは、そのロケーションによって違うと思うけど、多分スーパーマンがいるのではなく、いろんな生物がいろんな役割を持って粛々と生きているのだろう。
農業系研究職なので、そういった有機物を扱うこともあって、自分で土壌に入れてみて、そこで栽培した農作物の出来や、土壌の変化自体を見ることはあっても、有機物が土壌に投入されてから、どんな生き物に作用されて、どんな過程を辿っているのかといったことは、リアルタイムで追ったことはなかった。不思議はすぐそばにある。
また、興味が増えた、豊かな休日だった。