皇治RIZIN参戦の意味を考えてみた
K-1の看板選手がついにRIZINに参戦。
意外かと言われると皇治本人がもう1年以上言い続けてきたことなのでそれほど意外ではないのですが、いざこうなるとやっぱり盛り上がります。
さっそく界隈では天心だ、白鳥だ、金太郎だと対戦カードを妄想合戦が繰り広げられています。妄想が捗る選手を獲得するとしばらくは話のタネにこまわらなくなるわけで、RIZINとしてはいい手札を手に入れました。
●すさまじい手売り力
下記はK-1時代のハイライト・大阪大会での武尊戦について。
一人で2000枚チケットを売った。そして「まだ買えてない人が3000人いる」 (https://www.tokyoheadline.com/427334/)
この意味わかりますか?
当時のチケットは安くて6,000円ですがボリュームゾーンが1万円とすると、手売りで2,000万円完売 + 買えなかった3,000万円 = 5,000万円分の問合せが皇治のもとに届いていたことになります。
他にも、こんなエピソードが。
●AbemaTVの通販番組で武尊に販売実績で3倍近い差をつけて圧勝。
●パチンコ店でおこなわれたイベントでは歴代格闘家の新記録を樹立。
●K-1会場の「一時間店長」で歴代一位の売上。
●K-1のマーケットを担いでやってくる
そもそも、皇治がRIZINに参戦する、というのはMMAの有名選手が参戦するのとは意味が違います。
K-1とRIZINは同じ「格闘技」イベントでありながらファン層が別で、異なるマーケットを築いています。
皇治自身は両者の関係を「セリーグとパリーグ」と表現したりもしますが、むしろ「野球ファンとサッカーファン」くらい違うもの。もちろん重なるファンもいるのでこんな感じ。
「AKBオタとハロオタ」みたいなものかもしれません。
皇治は右側のマーケットを武尊とともに背負ってきた存在です。その彼がある意味「敵地」であるRIZINにうって出る。
応援しなきゃ。応援しなきゃ。
そう思うK-1ファンのお金が皇治という蛇口を通じてRIZINに流れこむことになります。つまりこう。
窮地のRIZINにとっては青い円だけでなくピンク色のマーケットもビジネスチャンスに出来ることが彼を獲得した最大の意味ではないでしょうか。
皇治は「マーケットを担いで」RIZINにやってくるのです。
●RIZINとK-1の今後
こう考えると今回の件を通じてRIZINとK-1の関係が近くなる、とは全く思えません。ビジネスライクに考えれば更に壁が高まった可能性だってあります。
僕がK-1運営だったら腹がたって仕方ありません。手塩にかけて育てたスター選手が別の畑にいって、どんどんお金を流し込むんですから。
ただ・・・
数千万の違約金を支払い、会見でも自らのこともよりもむしろ、「武尊と天心」への想いを熱をもって語った彼には、格闘技にかかわる人なら絶対に胸にくるものがあるはずです。この漢気に格闘技界全体がどう応えていくのか。
今後に注目したいですね。とにもかくにも・・・
皇治、お前は漢の中の漢だ!(久々に聞きたい)
※追記 武尊はセルフプロモーションのオカズにされたと怒り心頭のようですね。笑 いろんな意味で今後がおもしろい。