旅慣れない二人の台湾旅行【2日目】
寝不足と歩きすぎによる腰痛で唸る夫を叩き起こし、8時頃朝ごはんを食べに外に出た。
電車を乗り継いで菜寮駅へ。地下鉄(MRT)は路線ごとに色分けされており、大阪人である我々は赤は御堂筋線、青は四つ橋線など、反射的に故郷の電車を連想する。菜寮駅は赤い路線だった。
地図を見て歩き回って、インスタで目星をつけていた今大魯肉飯に到着。
指差しで注文して、お金を払って席に案内された。(ような気がする)
ちょっと日本語が話せるお兄さんがいて、いろいろ世話を焼いてくれた。
台北ではいろんなところで、少し日本語が話せる店員さんに出会ったけど、そのひとたち全員が、私たちが日本人やと分かった途端、とても親切に世話を焼いてくる。
実は魯肉飯を食べるのはこれが初めてで、八角の味するんちゃうん…と割とナーバスやったけど食べてみたら醤油ベースの甘辛いコテっとした味付けやのにさっぱりしていて朝からいくらでもサラサラ食べられてしまう、別の意味で恐ろしい食べ物やった。
八角入りかどうかはお店によるらしいけど、ここのは全然大丈夫。
美味しすぎて夢中で食べたせいか、店を出たらもうどんな味か覚えていなかった。
夢やった可能性がある。
雑貨好きの私のリクエストで永康街へ。
ここは前回も来て50嵐というドリンクスタンドに爆ハマりした思い出の町。
わりとゆったりとした公園があり、草木が生い茂り、かなりの癒しスポット。
昔ながらのお店も多いし、人気かき氷店「思慕昔(スムージー)」もある。
天気もよく、お散歩するだけでも楽しい。
すでに魯肉飯を食べた記憶が薄い我々は50嵐で烏龍奶茶と葱餅をGET。
焼いてるおばちゃんが金属のヘラで鉄板の上の餅をすごい勢いで叩きまくっていた。
天津葱抓餅という名の通り、つまみながら焼くのが特徴らしく、それがフワパリもちもち食感の秘密らしい。
この店は予習バッチリだったので自信満々で注文した。
んですけれども、
タレ塗ってもらえず、辛いのもつけるか聞いてもらえず、聞くに聞けず、そのまま食べました。
でもサクサクフワパリモチで若干塩味もあり、ネギの風味もして美味しかった。
次は絶対塗ってもらえるようにずっとオバチャンの手元を見ておく決意をした。
少し散歩して、雑貨屋さんをのぞいたり、公園にある運動器具で運動してみたり、天気も良かったし草木も多いので気持ちの良い時間を過ごした。
この時から夫は腰が痛かったらしく、写真を見返すとやたらとそこらに座ったり、運動器具で腰を伸ばしたりと不自然な行動が増えていた。
今回の旅行は食べたいものは決めていたけど、それ以外どこに行くかなどは特に決めてなかった。
突然の思いつきで九份いこか!となり、永康街を後に。
あの老舗っぽい果物屋さんで南国フルーツ買いたかったな…。
3時間ほどの滞在で50嵐2杯も飲んだ。
九份へは台北駅から瑞芳駅へ台鐡で行って、そこでバスに乗り換えて九份に行く。
バスツアーで行くとか、タクシーで行く方法もあるけど特に急ぐ用事もないし、旅行らしさも味わいたかったので電車をチョイス。
行くとは決めてなかったものの、九份への行き方はいろんなSNSやらブログで履修済み。
けど、駅の電光掲示板を読む難易度が異常に高い。
読む前に切り替わる看板、見なれぬ漢字だらけで読めぬ文字。
変なハイテンションで冷静さも欠いており、集中できず全く文字が読めなかった。
えーい、と飛び乗ったのはほぼ各駅停車の電車でした。
大阪で調べている時は自強號(特急)に乗るシミュレーションをしていたのにおかしなモードに入ってしまって乗れなかったことが大変に悔やまれる。
もうちょっと旅行っぽい2人並びみたいな席の電車が良かったし、駅弁も食べたかったし、永康街のフルーツも買ってきたら良かった!
後悔の内容はいつだって食べることばっかり。
無事到着し、50嵐でまたドリンクを買い込んだ。
烏龍ミルクティー、私の独断で微糖にしたら夫はさっき飲んだ半糖の方が好みだったようであからさまに不服そうやった。うける。次は自分で注文してもらおう。
無事バスにも乗れて九份老街へ到着。
まず人の密度がえげつなく、昔ながらの道でぼこぼこくねくね狭い上に臭豆腐のにおいが急襲してくる。
それにもものの数分で慣れて、修学旅行のお土産屋さんみたいなお店が多くてほっこりした気持ちに。
⭐︎TAIWAN⭐︎みたいなだっさい磁石ほしかったな。買えば良かった。
私は九份2回目やけど、前回はツアーで来て慌ただしかったし、冬で小雨で日も暮れてるっていう何も見えん状態やったので快晴でうれしかった。
絶景で人気の海悦楼茶坊、ダメ元で入れるか聞いてみたら室内やったらいいよ!ってことやったので休憩がてらお茶。
テラス席が人気で予約でいっぱいらしいねんけど、ちょうど夕日の時間で日差しがえげつなく、テラス席の人たちは手や紙で日差しを遮ってずっと眩しそうにしてたんが印象的。
店員さんにCan I take a photo outside?って聞くと、Sure!っと快諾してくれたのでテラス席に出て写真を撮らせてもらった。
夕飯は台北で行きたいお店があったのでぼちぼち戻るかと来た道をたどる。
有名やし一応食べよかと、おやつに有名なクレープアイスをチョイスした。
パクチーと、削ったピーナッツあめを入れてくれる。
パクチー嫌いの私の「不要香菜」の一言で映えアイスが超地味になってしまった。
冷凍みかんを溶かしたような味のアイスで我々にはいまいち刺さらず。
パクチーありきのアイスやった可能性がある。
夫、寒がりなのにアイスを半分食べさせられて震えていたので魚のすり身の団子のスープをご馳走した。
これはヒット!めっちゃ美味しかった。
プリプリの魚の団子と、スープは塩味は少し控えめやけどセロリっぽい香りのスープで体もあったまった。
スープを食べている間に夕日もいい感じに。
バスを待っていたら九份老街に郵便のジープっぽい車が慣れた様子で入っていって、あんな細くてくねくねガタガタの人でみちみちの道にあのスピードで?!と驚いた。
誰かの爪先ぐらい轢いてそう。
どこでUターンしてくるんやろか。
またバスに乗って瑞芳へ。
瑞芳駅。
ここから台北までまた電車で帰った。
ホームに上がると電車が来ていたので「乗るでー」と乗り込み後ろを振り返ると、私の一歩後ろにいた夫がなんと電車のドアに挟まれてもがいていた。
無事で良かったけど、申し訳ないけど、いまでもおもろい。
ホテルで少し休んで、近くの水餃子屋さんへまた歩いて向かう。
大好きな沖縄の木にも似た雰囲気を感じつつ、薄暗い道をまた思っていた2倍ほど歩いた。
GoogleMapで毎回調べて、10ふんか〜じゃああ歩けるな〜と出発してんのに、
なんで毎回倍かかるんかホンマに謎やった。
夫の腰、瀕死寸前。
龍門客棧餃子館!
事前情報では「バラック小屋」「トタンとベニヤでできている」「あの雰囲気で飲食できる人は限られる」「ただ味は最高」などなど割と愛のあるボロクソに書いてあったのでちょっと怯えてたけど、全然余裕で平気やった。
天満の建物もちょっと前まではこんなんでした。
持ち帰りも中での飲食も同じ列に並ぶので、列の長さの割には席に案内されるのは早い。
案内のお兄さんが日本人やと気づいてくれて、先に席に通してくれた。
日本語メニューも持ってきてくれて、セルフであろう小皿や箸も用意してくれて至れり尽くせり。ありがとう。
絶対食べたかったのは、中国圏では餃子といえば焼きではなく茹でやということで、水餃子。
あとこれ滷味(ルーウェイ)。
台湾風の煮込みらしく、日本のおでんみたいに具を指定して注文する。
私は豚足と筍をたのんだけど、これがめちゃくちゃ美味しくてホンマに来て良かったと思った。
日本人が先に席に通されたのは、台湾の人は席に着く前に鍋を覗いて滷味を注文してから座るからっぽかった。
これに牛肉清湯とビール頼んで二人で500~600NTDぐらい。
通い詰めたい。
腹ごなしも兼ねて寧夏夜市へ。
バスで行った気がする。
あれも食べたいこれも食べたいって検索魔の時は思ってたのに、実際来てみると目が色んなものに移って全然えらべず。
この日は鹽酥雞(イェンスージー)でてんぷらとヤングコーンを揚げてもらって、西瓜汁も買った。
鹽酥雞は食材がいっぱい並べられてる中から自分で好きな食材を選んでお店の人に渡したら、揚げて特製スパイスで味つけてくれる屋台。
西瓜汁はそのまんまスイカジュースで、甘いスイカの甘いところだけを集めました!みたいな味で、普段食べてるスイカより美味しかった。
で、近くのカルフールでお土産爆買い。
ヌガーが挟まってる葱クラッカー、冬筍餅っていうクラッカー、リプトンのウーロンミルクティーの粉と家ように調味料各種。
カットフルーツ欲しかったけど売り切れてて見つからず。
出口にお名前シールメーカーがあって、せっかくやから漢字で作りたかったけど出したい漢字の出し方が分からず泣く泣くローマ字で作った。
この日も朝から動いてたし移動も多く、スーパー出る頃にはくたくた。
大荷物を持ってバスを待っていたけど全然乗りたいバスが来なくて、疲れて俯いて顔上げたら乗りたいバスが去っていくところやった。
絶望。
と思ったら微妙に違うやつやったらしく、次に来たやつに「これや!」と乗ってみたら曲がりたくないところで曲がったので「いやー!まがった!曲がったがな!ボタンをおせ!おりるぞ!謝々ーーー!!!」言うて飛び降りたけど、飛び降りたところで途方に暮れて、最寄りの駅(遠い)まで歩いて電車で帰った。
もうほぼほぼ喋る元気もなく、コンビニで茶葉蛋とかお茶を買って帰った。
ここまで疲れると、ほんまにバスタブの部屋でよかったー!っと痛感。
毎晩お湯溜めてしっかり浸かった。
この日で本格的に夫の腰は逝った。