終活ブームに潜む危険・生前墓は終活?お墓編その33
「お墓」はそもそも終活なのか?
いま、終活で相続や葬儀にお墓と事前に準備しましょうといわれてますが、
このうち、相続については結局準備をしても揉めるときは揉めます。
しかも、相続で揉めやすいのは資産家でなく、おおよそ相続対象財産が2000万前後だそうです。
これは、持ち家とか現金化しずらいものが多いからです。
そうなると、「お墓」というのは一切現金化する手段がありません。
永代使用権は他人に譲渡できません。
墓石に中古市場はありません。
逆に、確実に維持をするのにお金がかかるものです。
ですので、筆者は生前に「お墓」を用意することを終活とは思っていないです。
では、何故、終活=お墓とイメージさせるのでしょうか?
これは、皆さん「死んだらどうなるの?」の不安を煽り仕入れ原価が年々上がる石材を粗利が高いうちに「お墓」として売りつけようとする業界のキャンペーンではないか?とすら思ってます。
以前に記載したとおり、大半の墓石は中国産で、建材として使われているものや、そもそも屋外で使用された実績のない石種もあります。
無理に生前に買う必要もないし、平成初期に出来た霊園がもう30年くらいになります。
これから、色々発生する問題(特に民間の霊園)
管理棟や附帯設備の更新。
無縁墓の扱い。
管理会社の破綻。
などなど、法律上のルールが出来上がるまで待っても良いとすらおもってます。
(現在の墓埋法では許可が下りた以降の管理についての指導は、そこまで行ってません)
ですので、植栽を潰したり、区画の仕様変更とかやって集客をはかっているような状況です。
待っていれば、隣に安くて条件のよい霊園が出来たりします。
焦って買うのは、止めましょう。
3回忌から33回忌までに用意すればよいとおもってます。
仏教的な考えに拘りがなければ、ずっとご自宅に安置されていても問題にはなりません。
故人は、立派な「お墓」を作ってほしいと思っていたか?
亡くなった方の大半は、遺族の方々の健康と幸せを願っていると思います。
直ぐに、私の「お墓」に寂しいから来てとは決して思ってないでしょう。
いつもの一言。
「お墓を生前に買うなら、生きてるうちに思い出をつくりましょう。」
大切な人との時間は「お墓」を買っても得られません。