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毒を吐く人。

毒というと、悪いイメージだがそうとは限らない。
確かに、口を開けば、否定感情を露わにした負のオーラしか滲み出てこない人がいると、周りがそれに巻き込まれて暗いムードになる。これは歴とした悪い意味での毒であり、決していいものとはいえない。
しかし、それに引き替え、薬のごとく、相手のことを癒そうとしてくれる毒を持つ人は、口を開けば、否、いてくれるだけで、明るい正のオーラ(生きるエネルギー)が一面に漂う。
「ありがとう」は感謝の気持ちを伝える温かい言葉だが、同じ言葉であるにもかかわらず、なぜかこの両者が使うと、まったく異なった印象を与える。言葉には、その人の念(想い)が乗って、相手に届く。たとえば、無感情なら棒読みになる。「はいはい、ありがとう」みたいなら、嫌味になる。言葉そのものも大切なのだが、その言葉を受け取った相手がどう思うか、より聴覚優位に五感が働くがゆえに、面と向かって伝えた方が伝わる。ただ言えばいいというものではない。気持ちが伴っていないなら、言わない方が気が楽かもしれない。ようするに、念が乗った言葉を受け取ったことにより、心が揺さぶられるからだ。私はそこまであるがままに受け入れられるほど人間ができていない。だからこそ、「おはよう」「おねがい」「ありがとう」「おやすみ」などの挨拶はいい毒となるよう、相手を癒せるように、言葉を発することを心がけたい。

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