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ココロのトビラ

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令和4年度に授業で配付している<通心>です。週一で発行予定。
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#感情

運命をどう感じるのか?

 授業「看護総論」において、個々のテーマに基づいて対話を行った。「仲間、友だちと関わることで得られるものはどういうものか。」「向いている仕事、興味のある(好きな)仕事のどちらに就きたいか。」「過去、現在、未来のどれを大切にするか。」どれも哲学的問いであり、興味深くてワクワクする内容なので、対話するには50分では全く足りなかった。しかし、高校生として色々な考えを持っていることに驚きつつ、多面的なまなざしを持ち、相手の意見を受け入れていることに感嘆した。目指す看護師として、否、人

いのちとの出逢い

 韓国ドラマ『トキメキ注意報』『ショッピング王ルイ』を愉しく観終え、日本ドラマ『リコカツ』を家族で観始めているが、人の出会いに“運命”を感じてしまう。まさしく、それは現実でも同じである。一回性の人生において、誰と出会うかはとても大切なことだ。人に限らず、本やモノであってもいい。何であっても、その人の人生においては素敵なこと。しかし、何もせずに待っていたところで人生を変えるような出会いの契機が訪れるわけではない。まずは挑戦的に(自分が思ったように)動き出してみることで、流れが変

ココロは今、熱く動いている

 料理をすることが楽しい。妻の負担を軽くするため作るようになったが、久しぶりに観てキュンとしたドラマ『私の家政夫ナギサさん』(2020年放送)に触発される。ナギサさんの家事力以上に、心温まる雰囲気やら多様なものに対する受容力・共感力に憧れる。大学生のときはレシピ本を見て作ることは殆どなく直観で(目分量で)作っていたのだが、レシピを参考しながら作るのも楽しい。  土井善晴著『料理と利他』を筆頭に、さまざまなジャンルの本やドラマ、そして最近では調理師免許を持つ地歴公民科教員に感化

自分の色、居場所。

 映画『ガリレオ 容疑者Xの献身』(2008年公開)は、大学生のとき友人であった物理学者と数学者の対決だが、奥が深くて“実に面白い”。ここで、数学者は「四色問題」の美しき解法に挑む。また、ドラマ『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~』では、感情が色で見え、捜査に挑む。近頃、私は色というコトバ(表現)に不思議と意識が引き寄せられる。ところで、今のあなたの感情を色で表現すると何色だろうか。そして、それはなぜだろうか。私は桃色かな、華やか人生で幸せだから。  マザー・テレサさんは「こ

おお、本たちよ!

 1994年のインドの地方数学オリンピックにおいて、次の問題が出題された。 “ A leaf is torn from a paperback novel. The sum of the numbers on the remaining pages is 15000. What are the page numbers on the torn leaf? ”  そもそも問題とはいえ、本を破るなんて。現実的に破れていたら、ドラマ『マイファミリー』よろしく「なんでこうなるんだよ~

ココロを表現する

 読書会の選定本であった、上田紀行著『覚醒のネットワーク』のあとがきに「こころはパラシュートと同じだ。開かなければ何の役にも立たないよ」とある。これを他のことで喩えるなら、口を開かなければ、食べ物を味わえない。手を開かないと、物を掴めない。それらと全く同じ表現といえよう。天岩戸に隠れた天照大御神よろしく、隠れたままでは外の世界を見ることも感じることもできない。畢竟するに、心は開いていないと、あらゆる事物を受け入れられないし、“気づき”さえ起こり得ない。  読書会でこんな話が出

言葉の器

 I am interested in the game.という英文構造にふと疑問を感じる。“興味を持つ”というのは行為であるのに、なぜ過去分詞を使った受動態なのだろう。勉学の基本は大概あるがまま受け入れるところから入るが、そこにメスを入れる。つまるところ、本質に目を向けてみる。それが本来の勉強だと考えている。さて、この疑問について英語の先生がどう捉えているのか伺ってみた。親切に対応してくださり、たくさんご教授いただいた。ありがとうございます。  英語圏の人の感覚では、感情動