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東京書店巡り③
2025年1月、久しぶりに東京に3泊4日で赴くことになった。
東京には伺ってみたい個人商店が数多くあるのだけれど、今回はテーマを「書店」に絞って巡ってみることにした。
それぞれの書店を訪れて感じたことや僕自身の気付きについて紹介したいと思う。第三編。
【Frobergue】 @蔵前
東京3日目の午前中に訪れたのは、蔵前にある【Frobergue】。この書店は、古い洋書・絵本を中心に取り扱われている。インスタで東京の書店について調べているときに見つけて、佇まいが素敵すぎたので、絶対に立ち寄りたいと思っていたお店だった。
お店は大通り沿いに面していて、左右のガラス窓と中央にある大きな木製の扉が、この書店のあたたかな存在感を示していた。店外に古本がアンティークの椅子や棚などに並べられているもの、また良かった。
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入店。木製の重いドアを開けると、古くて歴史を感じるような軋む音が鳴る。入った瞬間に、ヨーロッパの古書店に移動したような体験だった。重厚感のある大きな棚がたくさんあって、それをより感じた。
店内には、洋書や児童書はもちろんのこと、海外文学や育児、教育などに関する新書も取り扱われていた。
また、訪問したときには、刺繍作家/イラストレーターの iyo okumiさんの個展「while I was sleeping…」が開催されており、美しい刺繍の作品や粘土作品が店内に至るところに展示されていた。 妻と作品を見ながら話していると、店主さんが個展や作家さんについて優しく紹介してくださり、それもまた、このお店の居心地の良い重厚感をつくっている要素なのかなと感じていた。
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フローベルグさんでは、パリの文化に関する本、男性の育児休暇取得に関する本を購入するか迷ったけれど、結局は、iyo okumiさんの粘土作品『人造人間』を購入することにした。理由は、僕は小さな置き物(特に動物)が好きで、とてもときめいたから。また、この書店の雰囲気がとても気に入ったので、それをすぐに思い出せる思い出がほしかったのかも。いずれにしても、今も家の本棚でかわいくずっと立っている。
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もっと店内にいて、たくさんの本や作品をじっくり見てみたかったが、次の予定があったので、寂しい気持ちを抱えながら、重いドアを開けてお店をあとにした。いつも行く本屋とはタイプは違ったけれど、お店の雰囲気や体験も含めて、また絶対に訪れたい古書店だった。
【LOS PAPELOTES】 @代々木上原
夕食の予約までに30分ほど時間があったので、駅前で書店を探す。本当に偶然であったが、元々チェックしていた【LOS PAPELOTES】が目と鼻の先にあることがわかったので、妻と一緒に向かう。
今まで地元の古本屋も含めて、ちょこちょこ立ち寄ったことはあったが、この書店が今までの本屋で古本の数が多かったように思う。歴史、料理、文化、ファッション、雑誌、、、”無いジャンルがない”というような印象を受けた。店内にはまだスズランテープに括られている本もたくさんあって、ここでお気に入りの本を探すことは、宝探しのような楽しい体験だった。
あまり時間がなかったので、じっくり見切ることはできなかったが、
・『フランス料理の歴史』 ジャン=ピエール・プーラン・エドモン・ネランク 著 / 山内秀文 訳・解説(角川ソフィア文庫)
・『美味放浪記』 檀一雄(中公文庫)
を妻と僕で一冊ずつ購入した。たまたま二人とも「食」に関する本を選んでいたので、予約していたレストランの食事のことで頭がいっぱいだったのではないかなと思う。それにしても、二人して単純すぎた。
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【神保町ブックセンター】 @神保町
東京書店巡り最終日。最後に訪れたのは、本の街、神保町。だけど、神保町に来た目的は、「ボンディ」のカレーを食べることだったので、店の裏にあった【神保町ブックセンター】にはついでに寄った感じであった。しかも、訪れたのは最悪のコンディションで、寒すぎた・長時間の並び疲れ・腹パンパンと三拍子揃っていたので、あまりゆっくりは見ていない。
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看板に「BOOK CAFE WORK」とあるように、印象は地元にある蔦屋書店に似ているものを感じた。すごい個性を感じたわけではないけれど、本はジャンル、出版社、今推したい本などによって、きっちり整理されていて店員さんの目が行き届いていると感じた。ただ置かれているのではなく、きちんと管理(世話という表現の方が良いかも?)されていて、棚が育てられているというような印象を受けた。
こういう本が目的ではないくても、本を身近に感じられる空間は落ち着くなと思った。
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おわりに
第三編で、今回の東京書店巡りは終わりを迎えるが、もっともっと行ってみたい書店が全国各地に存在する。そこを訪れたときは、自分の記録のためにも同じように文章と写真で起こしていきたいと思う。
また、読んだ本や日々感じていることなどについても、残していけるようにこれからがんばっていこうと思う。
S a n c h i