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ルール

スポーツはわかりやすくていい。
いや、しっかりと中身を見ればわかりやすいばかりではない。細かな技術や駆け引きがあるのだろう。
しかし、一度それがルールとして決められたならば、たとえそのルールに不満があろうとも、その不満は「だけれども――」という“謙虚さ”に包まれる。

横浜ベイスターズ、日本一おめでとう。
正直、セ・リーグの3位が日本一か?!――広島カープ次第だったチームが、か!?――と、思ってしまう側なのだけど、これは難癖と言えば難癖。

「駄目」と言っているわけではなく、セ・リーグ3位も事実。福岡ソフトバンクホークスに日本シリーズで2敗4勝したのも事実――だと言ってみたくなるだけ。

ベイスターズの選手たちには、リーグ戦で3位に留まってしまったことを悔しがっていて欲しいと思いつつ、それに引き摺られていたら(日本シリーズも含め)プレーオフは勝ち抜けなかっただろうという気がするから、物事というのは難しい。
切り替えの早さが大事だとする講釈を耳にしつつ、いざそれを実践すると、“冷たい人”という評価を食らったりもする。

話を野球界に戻すなら、プレーオフ制度を導入する以上は、やはりセ・リーグ、パ・リーグの2リーグに、さらに2リーグを加え、計4リーグによるトーナメントでのプレーオフを目指す(リーグ優勝チームによる準決勝と決勝)ことが理想だと思う。
このご時世、巨人との試合が多く組まれなければ採算が取れないというものでもないだろうし、大谷翔平がグローブを配布しなければならないほど競技人口が減少しているのだとしても、150kmのストレートを投げ込める投手がごろごろと生まれてくるほどに、レベルは上がっているようなのだから。
しかし、だからこそ、何故具体的に実現の方向へと話が進まないのかと思ったりもするのだが、未だ、読売ジャイアンツにおける最高権力者であろう渡邉恒雄読売新聞社主筆に気を遣っているのだろうか――?

ちなみに主筆は、政界におけるフィクサーとしての顔も持っている(持っていた??)ようであるのだが、こちらはスポーツとは違い、少々複雑なようだ。
本当は、違うのかもしれない。
何故に複雑なのかと言えば、ルールが定まっていない――いや、市民に浸透していないから、だろうか。
不徳かつ無知な私事になるが、議席数は最大なれど、それが過半数に及ばなかった自民党は、“負け中の負け”――心底大敗もいいところだったらしい。
これを野球にたとえれば、ホークスに8連敗したジャイアンツくらいヤバかったようだ。石破茂首相は、退陣するのが“ルール”のよう。

しかし、とはいえ現時点ではまだ、石破氏は日本国首相であるので、「規則」「法律」という意味でのルールではない。
ただ、慣例とまではいかなくとも、首班指名選挙にて、野党が手を取り合うことを仮定すれば、自民党はどう足掻いたとしても負けるわけで、であるならば潔く両手バンザイした方がいいという理屈はわかる。

選挙後に自覚した話になってしまうのだが、石破首相は党内左派として、“一部からは物凄く嫌われていた”一方で、“一部からは物凄く期待されていた”らしい。
どこか、「選挙に負けた」=退陣と、あっという間に過ぎ去って行かんとすることに、同情してしまいたくなる――「首班指名選挙まで、選挙のドキドキが楽しめるじゃん!?」と大いなる無責任感がある(多分、世間的に批判されていた俳優さんより、自分はゴミなんじゃないかな)。
「第二の村山富市」の誕生なるか?!

最後に、傍観者ついでに言えば、今回自民党が大負けしたのは、裏金、またはその議員に対して、石破首相が煮え切らない態度を取ったことが原因だとされているが、かつての民主党政権を思い返してみても、政権が倒れて行くきっかけは、鳩山由紀夫元首相や小沢一郎議員(当時民主党幹事長……だったかな?)による“政治とカネ”が問題だったわけで、国民が望んでいたことというのは変わらないのだ。
市民にとっては、「お金」こそが普遍的な“ルール“――。

あんましょぼくれた顔すんなよ 切り替え切り替え いや、でも国民に対しては落ち込んだふりをしていた方がいいのか?

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