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母がいなくなること

私は2年近く闘病患者である母と暮らしている。病名は急性骨髄性白血病。
 治療をしなければ余命3か月と宣告された日から約2年が経とうとしている。ここで声を大にして言いたい。一番辛いのは闘病する本人に違いはそれを見守る家族も立派なセカンド患者だという事。
 宣告をされてから色んなことに制限をかけてきた。自宅に闘病患者がいる家は独特の匂いがあると思う。それは常に死を意識しているからなのか。病院の匂いとはまた違う。
 患者に対して強く当たることができない苦痛の匂い
 患者に対してよりよく生きてもらおうとするせいで自分を犠牲にする匂い
 患者に素晴らしい死を迎えてもらおうとどうにか踏ん張る匂い
ふと思うことがある。死ってそもそも綺麗で素晴らしいものでなくてはいけないのかと。本当は死って別に綺麗じゃなくてドロドロしたもっと人間臭いものであってもいいのではないかと。
 

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