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出口調査でなんとなくわかった維新支持者の特徴 ~本当にイシンジャーなの?~

こんにちは、海原雄山です。

今日は今回の統一地方選で少しわかったことを簡単に書かせていただきます。

イシンジャーという言葉があります。

これは、維新の支持者が盲目的に維新を支持しているように見えることを揶揄する言葉(維新+信者)として、一部ネット上では流行していますが、果たして本当に、維新支持者は盲目的であると言えるでしょうか。


大阪W選、奈良県知事選のNHKの出口調査を見てみる

こちらは、先日行われた統一地方選前半戦の大阪府知事選と大阪市長選のいわゆる大阪W選の出口調査です。

維新の支持率が約50%に達する等、その支持の大きさはさることながらですが、実にそのほとんどが維新の公認候補に投票しています。

これは、維新の考えに沿って作られた大阪府政、大阪市政における両候補の政策や実績等が評価されてのこととが考えられます。

そしてこちらが同時に行われた奈良県知事選の出口調査。

山下真さんは、生駒市長時代の実績もあって、県民からの支持を勝ち取り、見事勝利されたわけですが、奈良において自民党と匹敵するくらいの割合である維新支持者の9割近くから得票できています。

大阪W選、奈良県知事選を見る限りだと、維新支持者は実に公認候補に忠実に票を入れてくれるものだと思います。

特に、山下真さんは1回目の都構想住民投票否決後、維新創業者である橋下徹氏の政治手法を批判する論文を執筆する等し、それまで一部の支持者からは批判されていて、奈良県知事選公認後も一定期間批判の対象となっていたものの、いざ選挙となると、維新支持者のほとんどが山下真さんに票を入れるあたり、(あえて)かなりきつい言い方をすると、「公認候補ならば盲目的に票を入れる」と見られても仕方ないかもしれません。

尼崎市長選の出口調査は・・・

さらに顕著なのは、昨年行われた尼崎市長選です。

みなさんの記憶にも新しいと思いますが、維新以外の全政党が相手陣営に回り、惨敗してしまったわけですが、他政党の支持者が相手方陣営に票を入れるのはもちろんですが、無党派まで大半が相手方に票を入れる自体であるにもかかわらず、維新支持者だけは、ほとんどが大原はやとさんに票を入れるあたり、世間一般の受け止めと、維新支持者では様相が異なるように見えるかもしれません。

先ほどの大阪W選や奈良県知事選は、無党派からの支持も維新公認候補が取れていたことから、盲目的支持とも言えないかもしれないと言う方便も立ちますが、この尼崎市長選の出口調査は、(あえて)すごく悪い言い方をすると「維新支持者だけ浮いている」という評価をする人もいるかもしれません。

(なんか今回、私は意地悪い人に見えるな・・・)

しかし、寝屋川市・生駒市では・・・

ところが、今回の統一地方選後半戦では違います。

圧倒的支持率である維新。

しかし、その支持者の約半数は相手方陣営である現職の広瀬市長に票を入れています。

他党支持者、無党派でも同様に、多くは広瀬さんに票を入れています。

もともと現職の広瀬市長は、市民からの評価が高く、改革の方向性も維新に近いとされており、維新支持者からも評価は高かった市長です。

そのため、維新から寝屋川市長選に公認候補を出すことについても、維新支持者の一部から疑問視する声が聞こえてきました。


生駒市長選も同様の傾向です。

生駒市では、直近の奈良県知事選でも過半数を維新公認候補である山下真さんが獲得する等、非常に維新が強い地域です。

もっとも、生駒市長だった山下真さんの個人的地元人気もあるかと思いますが、県知事選の同日の県議選でも、定数4の生駒市は公認候補2名全員当選。

そして、生駒市長選と同日の市議選でも公認候補3名全員当選を成し遂げる等の躍進を遂げています。

それでも、市長選においては、維新の支持者が公認候補に票を入れません。約半分が現職の小紫さんに票を入れています。

これは、現職に大きな失点が無かったことから、強いて現職候補からシフトする理由もないということもあったかもしれません。

維新支持者は良く考えて投票する

寝屋川と生駒の例からわかるように、維新支持者は維新公認だからと言って、票を入れるとは限りません。

やはり、政策や候補者本人の資質、さらには地元自治体の行政運営のそれまでのありようも踏まえて、投票先を変えることもあると考えられます。

寝屋川も生駒も、対抗馬である現職の市政運営は、現状として特段問題視されていません。

「じゃあ、尼崎はどうなの?」という声もありそうですね!?

今まで尼崎は大阪に隣接し、維新がかなり強い地域であり、実際尼崎市議会選挙では、大選挙区制ながら公明党等と熾烈な第一会派争いを演じるレベルです。

前回2018年の市長選でも、維新公認候補の出馬が待望されていました。

そこへ、2022年、現職の退任もあって、「維新公認首長を誕生させるチャンス」「市政運営を変える機会」ということで、多くの維新支持者が公認候補である大原はやとさんに期待して、票を入れていたのだと考えられます。

ここら辺、現職との闘いであった寝屋川市や生駒市とは事情の異なる部分なのかもしれません。

何はともあれ、維新支持者は必ずしも、盲目的に公認候補に票を入れるわけではないということは、直近の出口調査でも明らかなのではないでしょうか。

そう考えると、維新支持者は、必ずしもみな盲目的維新支持者、「イシンジャー」とは言えないでしょう。

ということで、維新の政治家の皆さん、維新から立候補を考えている皆さん、維新の看板を背負っていたら無条件で票を入れてもらえるなんて考えていたら、痛い目にあいますよ!

統一地方選でボロ勝ちしたあとだからこそ、勝って兜の緒を締めましょう。

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