東京芝1400mの傾向【2024年】|回収率で有利な枠は?
「東京競馬場芝1400mの傾向」の要点
的中率は外枠に行くほど低い
外枠不利の傾向は競馬ファンには認識されているが、回収率には十分織り込まれていない
少頭数の方が的中率の内外差が大きい
若馬は内枠の回収率が高く、逆に古馬は外枠での回収率が高い
■分析データ概要
2015年から2024年の10年間
障害戦および取消・除外馬は除く
オッズ50倍を超える馬は除く(傾向が安定しないのと、馬番需要を計測するため)
"需要"は「50倍以下の頭数÷全体の頭数」で算出(人気サイドがどれだけ買われているかの割合を需要とする)
「東京競馬場芝1400mの傾向」検証
東京競馬場芝1400mの馬番別の有利・不利や競馬ファンの認識を様々な切り口で検証していく。
サンプルが少ない中でも馬番の傾向を把握するため、的中率、回収率は複勝を中心に評価していく。
①東京競馬場芝1400mの傾向:全体の傾向
13番以降は購入されづらい(需要が少ない):競馬ファンは外側の馬番を不利と認識している。
複勝的中率は外枠に行くほど低い:外が不利のコースであり、競馬ファンの認識は合っている。
複勝回収率は内枠と外枠が若干高い:内枠は買われやすいが十分には織り込まれていない。外枠は過小評価され過ぎている。
馬番の偶数・奇数の差はあまりない:先入れ(奇数)後入れ(偶数)の有利不利はそれほどない。
■東京競馬場芝1400mの的中率が外枠に行くほど低い理由
コーナーの回りやすさ:東京芝1400mは、コーナーが緩やかであるため、内枠の馬はスムーズにコーナーを回ることができる。外枠の馬は、コーナーでの位置取りが難しく、他の馬との接触や進行を妨げられるリスクが高まる。
スローペースの傾向:東京芝1400mでは、スローペースになりやすい。このため、内枠の馬は前半で位置を確保しやすく、レースの流れに乗りやすい。特に、逃げや先行脚質の馬が有利になる傾向がある。
直線の長さ:東京競馬場の芝コースは直線が長く、内枠の馬が直線での追い上げを行いやすい。内枠の馬は、馬群の間を割って進出することができるため、最後の直線での競り合いにおいても不利が小さい。
脚質の影響:内枠の馬はスタートから前に出やすく、逃げや先行の脚質が有利になる。これに対し外枠の馬は位置取りが難しく、後方からの追い込みが求められるなど、脚質に合わないポジションを強制される可能性が高い。
②東京競馬場芝1400mの傾向:少頭数(12頭以下)と多頭数(13頭以上)
少頭数の方が的中率の内外差が大きい:小頭数の方が馬番の内外差の影響が大きい。
少頭数の方が外枠の回収率が低い:小頭数の方が外枠不利に対する競馬ファンの織り込みが強い。
多頭数の方が偶数馬番が的中率、回収率ともに高い:多頭数の方が馬をゲートに入れる時間が長いため後入れの偶数有利の影響が大きくなる。
■少頭数(12頭以下)
■多頭数(13頭以上)
③東京競馬場芝1400mの傾向:若馬(3歳以下)と古馬(4歳以上)
若馬は複勝的中率に内外で大きな差はないが、古馬は明らかに外不利:若馬は的中観点では馬番の影響はそれほど気にしなくてよく、古馬の外枠は減点(内枠は加点)するとよい。
若馬は複勝回収率が外にいくほど高くなるが、古馬は逆に外にいくほど低くなる:古馬は特にその傾向が強く内枠に回収率100%を超える馬番も散見されるので、強めに加点、減点を入れるべし。
若馬は偶数馬番有利、古馬は奇数馬番有利:奇数馬番有利は合理的な説明ができないため、若馬の偶数馬番有利のみ取り入れること。
■若馬(3歳以下)
■古馬(4歳以上)
■東京芝1400mで4歳以上の古馬の方が内枠有利になりやすい理由
経験の差:4歳以上の古馬は、レース経験が豊富であり、スタートやコース取りを冷静に判断できるため、内枠からのスタートでもスムーズに進出できる。逆に3歳以下の若馬は、経験不足やスタートでの不安定さが影響しやすく、内枠の利点を十分に活かせないことが多い。
スタートの安定性:古馬はスタートが安定していることが多く、内枠からのスタートでも他馬に押されることなく、自分のペースでレースを進めやすい。
脚質の適応力:4歳以上の馬は、レース展開に応じた脚質の適応力が高い。特に内枠から先行する場合は主導権を握って有利にレースを展開できる。
東京競馬場芝1400mの豆知識
知っておくと便利かつ競馬仲間と話すネタとしても面白い「東京競馬場芝1400m」に関する豆知識をご紹介。
東京芝1400mのレコードは?
東京競馬場の芝1400mにおけるレコードタイムは、1分19秒4である。この記録は2019年の京王杯2歳ステークスでタワーオブロンドンが達成したもので、現在のコースレコードとして知られている。また、芝1400mの歴代好タイムとしては、以下のような馬が記録を残している。
マグナーテン:日本レコード1分19秒0(2002年 NSTオープン)
ウリウリ:タイレコード(2015年 CBC賞)
ママコチャ:タイレコード(2023年 安土城ステークス)
これらの数値は、特に瞬発力が求められるレース展開が影響している。
東京芝1400mに強い血統は?
ロードカナロア:この血統は特に東重賞で多くの好走馬を輩出している。京王杯スプリングカップや京王杯2歳ステークスでの活躍が目立つ。
ダイワメジャー:ダイワメジャー産駒も成績が安定しており、牡馬においては新馬戦や未勝利戦での優秀な成績が目を引く。
ディープインパクト:この血統は牝馬において高い複勝率を誇る。クラスを問わず安定した成績を残しており、信頼できる血統である。
ハーツクライ:この血統は、中距離から短距離にかけての適性が高い。
モーリス:モーリス産駒も注目されており、短距離志向の馬において好成績を収めている。
道悪適性:ディープインパクト系は良馬場でのパフォーマンスが高い。一方、ロードカナロア系やキングカメハメハ系は、良馬場よりも道悪の方が成績が良い傾向がある。
脚質の影響:スピードで押し切るタイプの馬が有利であり、短距離志向の外国産血統馬が好成績を収めることが多い。
東京芝1400mに強い騎手は?
C・ルメール:勝率は25.3%、複勝率は56.0%に達している。信頼性が高く、積極的に狙いたい騎手だ。
戸崎圭太:勝率は18.4%、複勝率は46.0%。人気のない馬でも馬券圏内に持ってくることが多い。
横山武史:彼の騎乗馬も安定した成績を残しており、特に若手騎手の中では注目されている。
M・デムーロ:複勝率が40%を超えており、特に人気馬に乗る際には注意が必要。
D・レーン:特に最近のレースでの活躍が目立っている。
東京芝1400mの重賞は?
京王杯スプリングカップ (G2):毎年春に開催されるスプリント重賞で、スピードが求められるレース。
京王杯2歳ステークス (G2):2歳馬による重賞で、将来のスプリンターを見極める重要なレースである。
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