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中山芝1200mの傾向【2025年】|回収率100%超えの条件、枠は?
「中山競馬場芝1200mの傾向」の要点
的中率、回収率ともに内枠が圧倒的に有利:コース形状や芝の特性も相まって、内枠と外枠の回収率は20%以上の差がつく
悪天候の日は内枠有利の傾向が顕著:雨や雪の日には内枠有利の傾向がさらに強化され、内枠の回収率が100%を超える
少頭数では内枠有利の傾向が顕著:特に1枠は回収率120%を超えており、積極的に狙っていきたい
距離短縮馬は内枠不利:一般的には距離短縮馬の回収率は上がるが、中山芝1200m内枠ではセオリーの逆になるので注意
ダートからの芝替わりは高回収率:1200mの低レベル馬&ダート特性を活かせるコースの特徴から、馬が一変する可能性が高い
■分析データ概要
2020年から2024年の5年間
障害戦および取消・除外馬は除く
オッズ30倍を超える馬は除く(傾向が安定しないのと、枠番需要を計測するため)
"需要"は「30倍以下の頭数÷全体の頭数」で算出→人気サイドがどれだけ買われているかの割合→その枠の需要
「中山競馬場芝1200mの傾向」検証
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中山競馬場芝1200mの枠番別の有利・不利や競馬ファンの認識を様々な切り口で検証していく。
サンプルが少ない中でも枠番の傾向を把握するため、的中率、回収率は複勝を中心に評価していく。
①中山競馬場芝1200mの傾向:全体の傾向
的中率、回収率ともに内枠有利:1~4枠が複勝的中率(36.2%)、複勝回収率(91.0%)共に5~6枠の複勝的中率(28.1%)、複勝回収率(70.6%)よりも明確に高い
内枠有利は十分に織り込まれていない:内枠の方が買われている傾向(需要は内枠が高く回帰係数は-1.4%)はあるが、完全には織り込まれておらず、依然内枠の回収率は高い状況
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■中山競馬場芝1200mの的中率が外枠に行くほど低い理由
コースの形状:スタート直後から最後の直線に向くまでカーブが続くため、外枠と内枠で走行距離に差が生じる
芝特性の有利性:2008年以降にエクイターフ(丈夫な芝の品種)が導入されたことで、内枠の優位性がさらに強まった
走行距離の差:一般的に外枠の馬は内枠の馬よりも長い距離を走らなければならない
スタート後の位置取り:内枠の馬は好位置を取りやすいのに対し、外枠の馬は不利な位置からレースを進めざるを得ない場合が多い
②中山競馬場芝1200mの傾向:雨~雪(小雨、小雪含む)の場合の傾向
1~4枠の回収率が100%を超える:1~4枠の複勝回収率は116.1%であり、サンプル数の少なさを考慮しても狙う価値あり
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■中山競馬場芝1200mの雨や雪の日に1~4枠回収率が100%を超える理由
コース特性の変化:雨や雪により芝の状態が変化し、通常時とは異なるコンディションとなり、枠の優位性がより顕在化する
内枠の有利性の強化:悪天候時には内枠が良好な馬場を確保しやすく、この傾向がさらに強まる
ペース配分の変化:雨や雪の影響で通常よりもスローペースになりやすく、内枠から前目の位置を取りやすい1~4枠の馬が有利
人気馬の過大評価:悪天候時には馬場の荒れていない外枠の人気馬が過大評価され、内枠の馬の人気が相対的に下がる
③中山競馬場芝1200mの傾向:小頭数(12頭以下)の場合の傾向
1枠の回収率が100%を超える:1枠の複勝回収率は122.0%と非常に高く、外枠に行くほど右肩下がりの傾向からみても信頼性は高い
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■中山競馬場芝1200mの小頭数のときに1枠回収率が100%を超える理由
スタート後の位置取りの容易さ:小頭数レースでは、内枠の馬がスタート直後から理想的な位置を取りやすく、有利なレース展開に持ち込める
先行脚質の優位性:中山芝1200mは先行脚質が圧倒的に有利なコースであり、小頭数の場合内枠の馬は先行しやすい
ペース配分の有利性:小頭数レースでは、ペース配分が安定しやすく、内枠の馬が自身に合ったペースで走りやすくなる
④中山競馬場芝1200mの傾向:前走からの距離短縮馬の傾向
内枠有利の傾向が消滅:1~2枠の複勝回収率は73.7%と非常に低くなるため、一般なセオリー「距離短縮馬=回収率が高い」が当てはまらないので注意
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■中山競馬場芝1200mの前走からの距離短縮馬が内枠有利にならない理由
前のポジション確保:距離短縮馬は前走よりも短い距離で走るため、スタミナを活かしてスタートから前のポジションを確保しやすく、必ずしも内枠である必要がない
脚質の多様性:中山芝1200mは、逃げ・先行・差し・追い込みのどの脚質でも好走できるコースであり、距離短縮馬は様々な脚質を持つ馬がいるため、内枠の有利性が相対的に低下する
⑤中山競馬場芝1200mの傾向:前走ダートを走っていた馬(ダ→芝替わり)の傾向
1~5枠まで回収率100%を超える:サンプル数は少ないが、外枠を引かなければ一変する可能性に賭ける妙味あり
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■中山競馬場芝1200mで前走ダートを走っていた馬の回収率が高まる理由
コースレベルの特性:芝1200mは全体的にレベルが低く、前走ダートを走った馬でも好勝負が可能
コース特性との相性:中山芝1200mは高低差が5.3mあり、他のコースよりもスタミナが要求されるため、ダート経験馬はこの特性に適応しやすい
過小評価による高配当:前走ダート馬は芝コースでは軽視されがちであり、人気が落ちる
コースの特殊性:中山芝1200mは最後の直線が短く、逃げ・先行馬が有利であり、ダート経験馬の中にはこの特性に合う脚質を持つ馬が含まれている可能性がある
中山競馬場芝1200mの豆知識
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知っておくと便利かつ競馬仲間と話すネタとしても面白い「中山競馬場芝1200m」に関する豆知識をご紹介。
中山芝1200mの平均タイムは?
平均タイムは概ね1分08秒台である。
具体的なクラス別の平均タイムは以下の通り。
2歳オープン:1分08秒9
1勝クラス:1分09秒0
2勝クラス:1分08秒5
3勝クラス:1分08秒3
古馬オープン:1分08秒3
重賞クラス:1分08秒0
中山芝1200mのレコードは?
コースレコード:ロードカナロアが2012年9月30日に記録した1分06秒7
2歳馬のレコード:エコロジークが2024年9月21日に記録した1分07秒2
中山芝1200mに強い血統は?
ダイワメジャー:勝利数が他の種牡馬を大きく上回り、勝率も10%を超え、このコースとの相性が非常に良い
ロードカナロア:特に牝馬と道悪条件での成績が優れている
ハービンジャー:牡馬よりも牝馬の方が高確率で好走
アドマイヤムーン:安定した成績
アポロキングダム:新馬戦で特によい成績を残している
マクフィ:近年このコースでの適性の高さを示しており、今後の活躍に期待
その他、ヴィクトワールピサ、ポカホンタスにも注目したい
中山芝1200mが得意な騎手は?
ルメール:勝率、連対率、複勝率のすべてでトップの成績
横山武史:勝ち鞍数でトップ
デムーロ:人気馬に騎乗した際の回収率が高い
横山典弘:人気馬に騎乗した際の回収率が高い
丸田恭介:複勝率が高く、複勝回収率もトップであり特に人気薄の馬で好走
岩田康誠:単勝回収値がトップ、かつ穴馬でも好走
木幡巧:人気馬に騎乗した際の勝率と単勝回収値がトップ
角田大河:人気馬に騎乗した際の連対率トップで複勝回収値も高い
中山芝1200mの重賞は?
スプリンターズステークス(GI)
開催時期:10月1週頃
1着賞金:1億7000万円
オーシャンステークス(GIII)
開催時期:3月1週頃
1着賞金:4300万円