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狛江の未来に向けたアイデアを形にしよう!「狛江まち-トランジションラボ」を開催【第3回目 レポート】
2024年12月、「狛江まち-トランジションラボ」の第3回目が開催されました。
これまで2回にわたって行われたワークショップやフィールドワークで見つけた課題やアイデアを、実際のアクションへと具体化していく大切な回となりました。
第2回目に引き続き、ワークショップの様子をレポートします。
第3回目のテーマは『望ましい未来に向けた実験を「つくる」』
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「狛江まち-トランジションラボ」第3回目のテーマは、『望ましい未来に向けた実験を「つくる」』というものでした。
第1回目で見出した課題、第2回目のフィールドワークで発見した地域資源をもとに、実際にまちを変えていくための具体的な実験を計画していきます。
当日は市役所のスペースに10名の参加者が集まり、前回に引き続き「子どもの居場所作り」「公園の利活用」「自然と人との関わり」「道路の整備や利活用」という4つのテーマごとに、2〜3人ずつで5つのグループに分かれて活動しました。(「自然と人との関わり」は人数の関係で、2つのグループに分かれてワークを実施)
これまでの活動から「狛江の未来」をスケッチする
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ワークショップの前半は、過去2回の活動で得た気づきや課題に対して自身が調べたことを共有することから始まりました。
各グループから、さまざまな発見が報告され、参加者のみなさんの熱量が非常に高かったです。
特に「道路の整備や利活用」のグループに驚かされました!狛江市の道路情報と比較するための他県の情報収集に留まらず、なんと最新の交通関連技術について学べるイベントに参加して、狛江市に活用できそうなアイデアを収集したのだそう…!
イベントの中だけで完結してしまうのではなく、個人でも積極的に活動をしている参加者たちの様子が伺えました。
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続いて、前回立てた仮説をもとに、望ましい狛江の未来の風景をスケッチするワークを実施。
イラスト作成の技術力ではなく、その風景に必要な「もの」「場所」「人」などの具体的な要素を意識しながら、各自が思い描く理想の狛江を表現していきます。
「絵は苦手なんだよな〜」とつぶやきながらも、自身のイメージをなんとか形にしようと、スケッチに向き合う参加者たち。
それぞれのスケッチを覗いてみると、「自然と人との関わり」のグループでは狛江で暮らす子どもたちが楽しそうに植物に触れているイラストが描かれていました。
また、「公園の利活用」のグループでは、街中で子どもたちが新たな学びに触れている様子が描かれており、グループが目指す未来がより具体的にイメージできるワークとなりました。
グループで描く「望ましい狛江の未来」
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個人で描いたスケッチをグループ内で共有したあとは、それらのアイデアを一つにまとめて、グループとしての「望ましい狛江の未来の風景」を描いていきました。
このワークを通じて、個々の参加者が持つビジョンを突き合わせ、より具体的で実現可能な未来像へと組み立てていきます。
描かれた未来像は、これからのプロトタイピングの計画を考えるうえでの重要な指針となるため、参加者の皆さんも真剣な様子でした。
プロトタイピングの実践へ!具体的なアクションを計画
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後半は、描いた未来像を「トランジション」として言語化し、その実現に向けた具体的なアクションを検討していきました。
ここでいう「トランジション」とは、「長期的で広範に及ぶ狛江へのポジティブな変化」を指します。 トランジションを考えるとき「誰が」「いつ」「どのように」変化するのか、といったようにより具体的に言語化していくことが重要です。
今回定義されたそれぞれのトランジションは以下の通りです。
子どもの居場所作り:
狛江の駅前や公民館、公園などで高齢者が得意なことを活かして街の子どもたちと交流している
公園の利活用:
子どもが大人の力を借りて楽しめる空間がたくさんある
自然と人との関わり:
①狛江の自然を通じて、大人が心地よい時間を過ごせるようになっている
②狛江に暮らす子どもたちが狛江の自然に詳しくなっている
道路の整備や利活用:
交通整備によって、狛江の人々の交流が増える
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続いて、各グループは次の4つの要素を具体的にイメージしていきました。
①ステイクホルダー(トランジションによって便益を受ける対象)の特定
②活用できるリソース(場所、もの、資金など)の洗い出し
③具体的なアクションプランの作成
④リアクション(アクションがもたらす小さな変化、便益など)を書き出し
①は一見すると「行政」や「市民」など団体や人物像をイメージしますが、例えば「子どもの居場所作り」「公園の利活用」においては、子どもたちが利用する「公園」やその環境を保つ「植物」「虫」などもステークホルダーとなります。
「ステークホルダーと協力し、リソースを活用しながら、どんなアクションとリアクションを起こせば、トランジションを実現できるか?」と考えていくことが、今回のプロトタイピングに繋がるわけです。
実験計画をより具体的なアクションプランへ
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最後に、各グループは自分たちのトランジションを実現するために必要な具体的なアクションプランを、「いつ、どのように、どこで、誰と」という観点から検討していきました。
単なるアイデアで終わらせないよう、それぞれの要素に「なぜそうするのか」という理由も考えながら、実現可能な計画へと落とし込んでいきます。
講師のお二人によると、「実験とは将来的にトランジションを生み出すための小さな活動である」という考えのもと一歩ずつ、でも確実に変化を起こしていけるような計画を立てることが重要なのだそう。
今回計画したアクションは、次回の最終回までに実際にまちで実践してみることが目標です。
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また最終回となる第4回では、参加者たちが実践したアクションの成果を、ポスター形式で市民に向けて発表することに。
会場では市民との対話を通じて、望ましい未来に向けた新たな議論が生まれることが期待されています。実際に発表するとなると、参加者の皆さんも少し緊張感が高まっている様子でした。
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トランジションラボを通じて着実に進む「まちの未来づくり」
ワークショップ終了後、参加者からは「具体的なアクションを考えることで、自分たちにできることが見えてきた」「実際にやってみるのが楽しみ」といった前向きな声をたくさん聞くことができました。
第1回での課題発見から始まり、第2回での現地調査、そして今回の実験計画と、段階を追って着実にまちの未来づくりが進んでいます。
参加者それぞれが「自分ごと」として狛江の未来と向き合い、具体的なアクションを起こそうとしている姿が印象的でした。
それぞれのグループが考えた実験が、どのような変化をまちにもたらすのか。次回の発表会が今から楽しみです!
講師:デザイン事務所『studioTRUE』の取り組みについて
■URL:https://studio-true.net/
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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