【藝人春秋Diaryラジオ書き起こし⑤】The BAY☆LINE 2021年11月11日放送分
番組の概説
博士とのトーク①
伊津野亮(以下、伊津野)「『The BAY☆LINE』伊津野亮と」
鈴木あきえ(以下、鈴木)「鈴木あきえがお届けしております。食い気味でありがとうございます」
伊津野「どういたしまして。今週はキーワード「エネルギー」で展開しています。5時台です。【今日の気になる!】木曜日が選んだテーマ、こちらです!」
鈴木「水道橋博士の芸人魂!」
伊津野「いいですねぇ。もうホントにいつかはお招きしたいと思ってました」
鈴木「そうですねぇ~! 今回ついに登場してくださるということで、お待たせいたしました。水道橋博士、お電話がつながっています」
伊津野&鈴木「こんにちは!」
※BGMで『浅草キッド』が流れる。
水道橋博士(以下、博士)「どうもこんにちは~。浅草キッド・水道橋博士です」
伊津野&鈴木「よろしくお願いいたします」
博士「なんかテンションが違いますね、ずっと」
伊津野「えっ? テンション違う?」
鈴木「違います?」
博士「FMの亮さんていうのが、かなりすごいですね」
伊津野「えっマジで? 聴いてらしたんですか?」
博士「今聴いてましたけど」
伊津野「はい」
鈴木「ありがとうございます」
伊津野「Twitterでいろいろリツイートありがとうございます」
博士「どんでもないです。ボクより年上でこれだけテンション高い人、なかなかいないなって」
伊津野「ギャッハッハッハッハ(手を叩きながら笑う)」
鈴木「異常なんですよ、テンションが」
博士「異常ですよね」
伊津野「褒められ、褒められた」
博士「今日の衣装見させていただいたんですけど…」
伊津野「はい」
博士「大丈夫ですか?」
鈴木「ハッハッハッハッハ」
伊津野「ありがとうございます! 博士から言われて嬉しゅうございます」
鈴木「正常なリアクションかと思います、博士」
博士「ですよねぇ」
鈴木「大丈夫ですか、引いてないですか? 大丈夫です?」
博士「あの、ちょっとズボン、衝撃受けましたねぇ」
伊津野「マジですか? これ売れ残りです」
博士「あ、そうですか」
伊津野「30%オフ」
博士「それでまだバイクとか乗ってるんですよね?」
伊津野「いや、すっげぇ…。博士、オレのバックボーンていうかプロフィールを軽くなめていただいたんですね?」
博士「『ワールドプロレスリング』のリポーターやってましたよね?」
伊津野「うぉわ~~~!(手を叩く)」
鈴木「わっ、すごい!」
博士「それで覚えてますもん」
鈴木「ええ~~~~~っ!」
伊津野「ホント、ボクねぇ水道橋はもうホント頻繁に行きまして。(ビッグバン・)ベイダーにもやられましたし」
博士「ハッハッハ!」
伊津野「(アントニオ)猪木さんにも」
博士「懐かしいですねぇ、それね!」
伊津野「ビンタされて」
博士「水道橋、後楽園ホールね」
伊津野「そう! 誰かTwitterでつぶいやいてましたよ。水道橋はよく行くんだみたいな」
博士「はいはいはいはい」
伊津野「ちょっと紹介を」
鈴木「はい。ということで私のほうから紹介させていただきます。水道橋博士は先月(2021年10月)ですね、2012年から出版している『藝人春秋』シリーズの最新刊『藝人春秋Diary』をスモール出版から上梓いたしました。これは『週刊文春』に連載している『(週刊)藝人春秋Diary』60編をまとめたもの。シリーズ当初は“芸能界に潜入したルポライター”という設定や師匠・ビートたけしの命を受け“芸能界に潜入した秘密諜報機関のスパイ”という設定…あ、ごめんなさい。命を受けですね。「いのち」じゃないですね。師匠・ビートたけしの命を受け“芸能界に潜入した秘密諜報機関のスパイ”という設定での芸人・芸能人観察記でしたが、今回は博士が毎日付けている日記を引用した芸能界交遊録・人物ルポ・人物評となっております」
伊津野「博士、小学校2年生の時から…えっ、あっ、そうか」
博士「そうですね、小2で。担任の先生と交換日記みたいなのやりますよね?」
伊津野「はいはいはいはい」
博士「そこから続いてるんですねボクは。それは取ってありますね」
伊津野「ああそう。ボクらの世代って、若干(伊津野さんより)博士若いけど、ボクらの世代って小学校のころから「日記を付けろ」って確かに学校でマスト状態で言われてましたもんね」
博士「「よくできました」とか日記に(スタンプを)付けてくれてましたよね」
伊津野「ねぇ!」
鈴木「へぇ~」
伊津野「以前はブログで20年、今はnoteで公開されてますが、(日記を付けてから)半世紀以上。かなりのエネルギーがいるんじゃないんでしょうか?」
博士「のべ8000日以上、ブログの日記があるんですけど」
鈴木「8000日!」
博士「この2日間の炎上のヒット数の方が、そののべ(日)数を上回ってますね」
鈴木「ハッハッハッハッハ(手を叩きながら)」
博士「上回りましたね」
伊津野「ちなみに今日の日記は、少しボクらのこと書いてもらえるんですかね?」
博士「もちろんですよ」
鈴木「うれしいーーっ!」
伊津野「良かったぁ~」
鈴木「ありがとうございます」
伊津野「もう、とんでもねぇズボン履いてるおっさんの番組出たぜみたいな」
博士「というか、ボクよりなんか燃え殻みたいな顔をしてる」
伊津野「ブ~~~~~~~~ッ(吹き出してしまう)」
鈴木「アッハッハッハッハ」
伊津野「そうですねぇ」
博士「焼け跡みたいな顔になってますよ」
伊津野「なるほど。よーしギリギリセーフ。行こう」
鈴木「ギリギリですね」
伊津野「そもそもどうして日記を付け始めたんですか?」
博士「日記はその先生のが(交換日記)続いたってのがあるんですけど、継続してるうちにやめられなくなるんですよね」
伊津野「なるほど」
鈴木「習慣化してるんですね、もう」
博士「習慣化してるし、例えば昨日に負けたくないっていう気持ちになるんですよね、今日が」
鈴木「へえ~~~~」
伊津野「うーわっ」
博士「「昨日よりオレは充実してなかったんだ今日は」って思うとイヤだから、余計長く書くみたいになっていって。いろんな日記あると思いますけど、ボクの場合は起きた時間から寝た時間まで全部書いてますね」
伊津野「はあ~~~~~~~っ。しかし、まあでも半世紀も積み重ねると記録とか歴史としての重みはありますよね」
博士「人生を考えると、50歳を過ぎてからが全部伏線回収があるっていうのが今回の本のテーマでもあるんですけど」
鈴木「伏線回収」
伊津野「はい」
博士「「人生には予告編がある」っていうのを、1冊の本に例えれば付箋を貼っていく作業なんですね日記っていうのは」
伊津野「うんうんうんうん」
博士「だから必ず伏線回収が」
伊津野「うん」
博士「50歳を過ぎてから」
伊津野「うん」
博士「あるみたいなのが気が付くっていう話が今回は多いですね」
伊津野「はぁ~~~」
鈴木「じゃあ今まさに伏線回収中なんですか、博士は?」
博士「伏線回収中ですね、いろんな意味でね」
伊津野「う~ん。でもその日記を引用して文藝春秋(『週刊文春』の間違い)さんにコラムを連載したのはどうしてなんですか?」
博士「エッセイなんですけど、もともとは」
伊津野「うん」
博士「ボクはルポルタージュが好きなんで」
伊津野「うんうんうんうん」
博士「全部裏取りをしてるんですね、これ。編集者と一緒に、例えば芸能人がこう言ったっていう言葉なんかは、テレビの言葉であればテレビの裏取りをやって」
伊津野「ああ、なるほどね」
博士「日付を打って正確に書いてるんですよ」
鈴木「う~~~~ん」
伊津野「大事なことだ」
博士「でもエッセイって、そういう原則的なルールは無いと思うんですけど」
伊津野「うんうんうん」
博士「ルポになってくると、そういう原則的なルールがあり、『藝人春秋』としてはシリーズの3作目なんですけど」
伊津野「うんうんうん」
博士「2作目なんかは割と訴えられる要素もあったんで」
伊津野「うん」
博士「告発もあったので」
伊津野「うんうん」
博士「そういう意味でも裏取りをして。『週刊文春』ていうオピニオンペーパーなんで」
伊津野「うんうん」
博士「きっちりとしたものを書いていくっていうつもりでやってましたよね」
伊津野「まあねぇ。偉いっていうか、当たり前っちゃ当たり前なんでしょうけどね」
鈴木「う~~ん。今回ですね、出版されました『藝人春秋Diary』。なんと550ページというかなりの大作ですよね!」
伊津野「ホントだよ」
博士「ちょっと赤レンガっぽい感じですよね」
鈴木「アッハハハハ」
伊津野「ホントホント」
鈴木「重みありますもんね」
博士「鈍器ですよ、鈍器」
伊津野「すごい、すごいよ」
鈴木「確かにそうですねぇ。はい。で、このすべての章で例えばですね、『炎上画伯 キングコング 西野亮廣』ですとか」
伊津野「うん」
鈴木「『一昨日、明後日の小泉今日子』」
伊津野「うーん!」
鈴木「『天才アナウンサー・安住紳一郎の穴』」
伊津野「うん」
鈴木「『ハゲの名は。O倉智昭』とかね。いろいろと一人ひとり」
博士「イニシャルになってるんですね、今のね。Oがね」
鈴木「イニシャルですよね」
博士「そうですよ」
伊津野「イニシャルです、イニシャル」
鈴木「もう名指しというかね。ひとりの方がフィーチャーされているんですけれども」
伊津野「どれのどれも聞きてぇなあ」
鈴木「今日はもうお時間がないので、ひとつだけ。博士ご本人にも印象深い章をぜひ紹介していただきたいなと思うんですが」
博士「えーと、石原伸晃さんの章はすごく今、ホットだと思うんですよね」
伊津野「もう、ホット中のホットだな、これ!」
博士「『石原伸晃「おマヌケください!」』っていう章なんですけど」
鈴木「はい」
伊津野「おマヌケください」
博士「はい」
伊津野「はいはいはい」
博士「石原伸晃さんが演説で」
伊津野「うん」
博士「安倍(晋三)総理(当時)を呼ぶ時に」
伊津野「うん」
博士「「どうぞ、総理。おマヌケください!」って言ったっていうね」
伊津野「なるほど!」
鈴木「へぇ~~~」
博士「2017年の7月2日のことなんですけど」
伊津野「うーん」
鈴木「はい!」
博士「その日たまたま中央線でコラアゲンはいごうまんっていうワハハ本舗(当時在籍。現在はフリー)の芸人と出くわして」
伊津野「うーん!」
博士「そこでのやりとりでそれ(おマヌケ)を1回言ってたから、もう1回秋葉原でその演説をしてしまったっていうオチの話なんですけど」
伊津野&鈴木「へぇ~~~~~~~っ!!」
伊津野「じゃあご本人2回使ったんですか? 2回言ったんですか?」
博士「そうですね」
伊津野「わっわっわっわっわ」
鈴木「エッヘッヘッヘッヘ」
伊津野「それ確信犯じゃねぇの? フッフッフッフ」
博士「確信犯っていうより、やっぱ「お招きください」っていうのは言いづらいっていうのあるでしょうね」
伊津野「なるほど」
鈴木「ああ~」
博士「ええ」
伊津野「あと言い慣れてないっていう」
博士「言い慣れてないってのもあって」
伊津野「なるほど」
博士「あとこの章は政治家、言わば王様と道化っていういわゆる権力者とピエロっていう役割っていうのを」
伊津野「うん」
博士「描いた作品なんで」
伊津野「うん」
博士「1日での出来事ですけど」
伊津野「うん」
博士「そういう対照的な役割が書かれてあり」
伊津野「うん」
博士「面白いと思いますね。多分ね、この章があって、コラアゲンはいごうまんっていうのが結構執着して石原伸晃さんに追いかけまわしてたんですよ」
伊津野「はいはいはい」
博士「それで東京スポーツに出たりしてたんですね」
伊津野「うんうんうん」
博士「ですから(第49回衆議院議員総選挙・東京8区で)2万票差ぐらいだったんで、結構効果があったんじゃないかなって思ってんですよ(笑)」
伊津野&鈴木「フッフッフッフ」
伊津野「効果があったか、逆効果か、どっちかですよね?」
博士「いやいや、それはもちろん逆効果っていう意味でね」
鈴木「ハハハハハハハハ」
伊津野「ホント怒られるわ、これ(笑)」
鈴木「おぉ~~~」
伊津野「でも博士の普段の行動とか、こうした著作物とかインタビュー記事など接していて感じるのは、芸人と芸人の世界への強い愛とね。まあ今は政治家のほうの話をいただきましたが」
博士「政治家の章も結構ありますけれども」
伊津野「うんうんうん」
博士「基本は芸人に対しては芸人は愛でてると思うし」
伊津野「うんうんうん」
博士「政治家に関してはおちょくってるっていうのが基本方針ですね」
伊津野「なるほど」
鈴木「う~~~ん」
伊津野「これさ、今日、番組の横並びテーマが「エネルギー」というテーマなんですが、やっぱり博士のエネルギーすごいと思いますが、これご自身どの辺からこういうパワーというかエネルギー、モチベーション上がってくるんですか?」
博士「ボク、エラそうな人を見ると絶対からかいたくなりますね」
鈴木「へぇ~~~」
伊津野「なるほどねぇ」
博士「ボク、ホントに失礼とかじゃないんですよね」
伊津野「うんうんうん」
博士「ホントに性分なんですよね」
伊津野「ある種、オマージュをこう加味しながらっていうことなんでしょうけれどもね」
博士「もちろんもちろん。ボクも政治家に話を聞く番組って長くやってましたから昔。まあ亮さんもやってますけど」
伊津野「クッハッハッハッハ」
鈴木「さすがです!」
伊津野「ちょっと出てくださいよ、ボクの番組にもホントにもう」
鈴木「裏取りがすごいです」
博士「ボクらなんか割とヨイショ付きの政見放送みたいな感じでやってましたから」
伊津野「そうなんだ!」
博士「ええ。だから政治家の方は政治家の方で「テレビは宇宙の裁判所」だから」
伊津野「うんうん」
博士「そこでヨイショされて出てくる自分っていうのが、仮面を取った素顔がやっぱり出てくると思うんですよね」
伊津野「うんうんうん」
鈴木「「テレビは宇宙の裁判所」ですか?」
博士「はいはいはい」
伊津野&鈴木「ほお~~~~~」
博士「五木寛之が言った言葉ですけどね」
伊津野「なるほどねぇ~」
鈴木「へぇ~~~~~~」
伊津野「まあでも博士はある意味、この本とか著作物読むと、一方でご自身がどうしてもかなわない大きな存在があることへのある種の諦念というか諦めみたいなものも、哀愁みたいなものも感じますし」
博士「それは、たけしさんっていう大きなテーマっていうか」
伊津野「うんうん」
博士「師匠っていうものを通奏低音として、この本の中にもずっと流れてますけど」
伊津野「うんうんうん」
博士「その背中を見つめながら絶対追いつかない、追いつくはずのない大きな星なんでね。それは自分の著作物の中には流れるテーマですよね」
伊津野「なるほどね。認める方はやっぱり認め、その人にオマージュ、尊敬をするということですか。ちょっとトークの中で博士とプロレスの話がありましたけれども、1曲ちょっとここで猪木さんのボンバイエ(『炎のファイター 〜INOKI BOM-BA-YE〜』)をもじったDJ OZMAの曲かけますけど。猪木さんはあれですかね? ボクYouTubeでしか、YouTubeじゃねえや。インスタとかでしか見てないですけど、ちょっとお元気は回復されたんですかね?」
博士「回復されてきてますよね」
伊津野「う~ん」
博士「はいはいはい。ボクいつも闘魂タオルを今ずうっと、常に身に着けてますね」
伊津野「そうですか。一時同じ新日(本プロレス)ではリングアナのケロちゃん(田中ケロ)も少し体調崩したっていうニュースもありましたしね」
博士「そうですね。コロナになってましたもんね」
伊津野「ねぇ、同年代ががんばってほしいですけども。ちょっと1曲はさみますね」
博士「はい。お願いします」
伊津野「では、いきましょう」
伊津野「DJ OZMA『疾風迅雷~命 BOM-BA-YE~』お届けしております」
鈴木「さあ本日の【今日の気になる!】「水道橋博士の芸人魂」ということで、この時間お電話でご出演いただいています。博士、引き続きお願いしまーす!」
伊津野「お願いしますっ!」
博士「はい、お願いしまーす」
鈴木「はーい」
伊津野「博士、そろそろ冬を迎えるこの時期に随分とSNSなんかで、こう世間をあっためてらっしゃいますけれども」
博士「いやいや、ボクは結構炎上で暖を取るタイプです」
鈴木「ハハハハハハハ」
伊津野「なるほどなるほど。まあご自身で言っていただければ話は早いんですが、気になってる人もいらっしゃると思います。ちょうど『藝人春秋Diary』には爆笑問題の太田さんと『(爆笑問題 太田光と)たけしのズル休み』っていう章もありますね」
博士「はい」
伊津野「太田さんの話。炎上した選挙特番、太田さんの言動について博士もね、これも炎上したらしいですけど。“芸人らしい発言で痛快”というツイート。ちょっとこの辺から掘っていきたいんですけど。あれはぶっちゃけ、本のプロモーションですか?」
博士「(笑)。全然、本のプロモーションのつもりはなくて。ホントにあのぉ、Twitterってつぶやきだから」
伊津野「うんうんうん」
博士「ボクもその番組を観てなかったんで、翌日に高田文夫先生のラジオを聴いて、観た感想を一言自分の中でつぶやいたっていう気持ちなんですね」
伊津野「なるほど。なるほど」
博士「ネットニュースにどんどんと引用されて擁護とか。そんな擁護とかのつもりもないし。個人的な感想・感慨を言っても今はすぐニュースになって、そのニュースがどんどんと引火して転生していって大炎上になるまでやる。焼け野原になるまで毎日火炎瓶投げられてるような感じ」
伊津野「でもそこを耐え忍ぶ、まあ耐え忍ぶってわけじゃないんですけど。そこに対するエネルギーもすごいものがあると思うんですけど」
博士「基本的には、昔はそこに薪をくべるようなつもりのツイートをまたやってて」
伊津野「やるんだ」
鈴木「え~~」
博士「炎上を助けてたぐらいなんですけど、それをやるとボクを応援してくれてる人が傷つくっていう感じなんですね」
伊津野「そうね。自分ひとりじゃないからね」
博士「そうなんですよ」
伊津野「でもボクも博士と傾向と対策は同じですね」
博士「そうですか?」
伊津野「昔ボクも2ちゃん(ねる)とかで今は5ちゃん(ねる)ですけど、叩かれたらその本人に対してオレ実名で書いて。当時は半蔵門(TOKYO FM、JFN系列)でレギュラーやってましたから「半蔵門の駐車場出口に来いよ」っていうふうに書いたことあるんですけど」
鈴木「え~~~~っ!?」
博士「やっぱりそうですか」
伊津野「ボクねぇ、そういうタイプだったんですよ」
博士「あの匿名な感じがイヤになりますよね」
伊津野「なる! だから「伊津野」って書くんですよ」
博士「会いましょうよってなりますよね」
伊津野「そうなのよ! この太田さんの話は、ボクは実はリアルタイムで観てまして」
博士「はいはい」
伊津野「けして、そんなあのぉ別にTBSをボクは忖度するわけじゃないけど、まあ太田光を使ったらこんな感じになるんじゃねぇのっていうふうにボクは想定内だったんですが、とりわけ高市早苗さんとの会話はなんかみなさん非常に憤懣やるかたないっていうか、怒ってらっしゃいましたけど。そんなに怒ることでもあんのっていうふうにボクは端的に思ったんですけど、その辺は博士どう思われたんですか?」
博士「『太田総理』って番組、日テレでやってたじゃないですか」
伊津野「うんうんうんうん」
博士「あの時の論争なんて、こんなもんじゃない感じでやってましたからね」
伊津野「デヘヘヘヘ。うんうんうん。確かに確かに」
鈴木「へぇ~~~」
博士「それこそ石破(茂)さんともね「バカァ!」とか言いながらやってましたしね」
伊津野「うんうんうん」
博士「だからそこで言うとSNSの時代になって、本人同士が…生放送じゃないですか」
伊津野「うんうんうん」
鈴木「はい」
博士「顔見合わせてやってる言葉で政治をやっている権力者と道化の人お笑いの人がやってたら、ああいう会話になるし少なくとも山本太郎に向かって「態度が悪いね」っていうのは、あれは「オマエだよ!」って全員が突っ込む」
伊津野「確かに」
博士「そうですよね」
伊津野「確かに」
博士「そこを含めて笑いだし、二階(俊博)さんとのやりとりなんかも」
伊津野「うんうんうん」
博士「お互い丁々発止じゃないですか」
伊津野「うんうんうんうん」
博士「こういうこと言われるだろうなって、向こうも思ってるし」
伊津野「うんうんうんうん」
博士「それに対して憮然とした顔で答えていく。黙るんじゃなくて答えていくし。当然「いつ辞めるんですか?」って聞いていけないことなんかないですよ、あんなの」
伊津野「そうだ。ボクは猪木さんに「今日負けたらどうしますか?」って言われた瞬間に、ビンタはたかれたのと同じなんですよ」
博士「ハッハッハ! 懐かしいですねぇ」
伊津野「そこをあえて火中の栗を拾い、ぶつけるっていう手法だから。手法としては太田さんの手法は昭和の手法なんですけど」
博士「(猪木のものまねで)やる前から負けること考えてるヤツがどこにいるんだ、この野郎!」
伊津野「(手を叩き)あれボクと佐々木(正洋)さんが2回やられたんですよ」
博士「やられてましたよね」
伊津野「もうひとつボクが気になってるのは、博士のYouTubeチャンネルで徳光和夫さんが発した「(明石家)さんまさんは本当に若々しい。まだAKB(48)の1人や2人は妊娠させられる」って発言で炎上しましたけども、これは昨日でしたっけ? ブログ更新してましたね」
博士「ブログ更新して、何があれはダメだったのかなって思って」
伊津野「うんうん」
博士「自分的にはやっぱ反省するものもあれはありますね。やっぱ、たけし軍団育ちっていうのは、たけし軍団ていうのは80年代に花開いた“パワハラとセクハラを中心とした芸能”なんですよ」
伊津野&鈴木「ハハハハハハ!!」
鈴木「中心としてるんですね!」
伊津野「なるほどなるほど」
博士「中心としてますよ。だって熱湯風呂入れられて「熱い熱い」って言ったり」
伊津野「確かに確かに」
博士「裸で着替えるところを見てキャーキャー言ったりしていたわけですから。で、フリチンになって走り回ってたわけじゃないですか」
伊津野「うんうん」
博士「だから基本そういうふうに育っていて。まあ80年代の芸能なんて、例えばとんねるずさんを含めてね、そういうふうな芸能だったじゃないですか」
伊津野「うんうん」
博士「だから80歳の徳光さんを含めて、あの言葉を聞いて「ああダメだこれ」っていうのを思えないっていうのは、やっぱ自分が令和の時代にアップデートしてないなっていうのは言われた後で「そうか」と思いましたけどね」
伊津野「なるほどね」
博士「そこにAKBの子がいるんだとしたら、すぐに気が付くけれど。普通にリップサービスをおじいちゃんが不在なところでやっている言葉で。まあ亮さんなんて、もっとヒドいこと、ねぇ?」
伊津野「ちーがう、ちがう。もうボクがその場にいたら「コラ、徳光ぅ~!」っていうふうには一応心の中で言ってると思いますよ」
鈴木「心の中ですか!」
伊津野「ハッハッハッハ」
鈴木「オンじゃないんですね」
博士「亮さんの下ネタって問題になりますよ、もう」
伊津野「そうですね、ギリギリです。すぐにこの局からいなくなると思いますけれども」
博士「ハッハッハ。それ思うでしょ、自分で?」
伊津野「思います思います」
博士「ボッキー伊津野とか言ってられないなって」
伊津野「いや、すごいね! 博士すごいな~!! それだいぶ前ですよ、ボク使ったの。よくそういうワードを。いや、すごいなぁ。ちょっと一旦、この後パート2に続きますけれども。ちょっとまた「エネルギー」をキーワードにいろいろ話していただきたいと思いますが」
博士「はい」
伊津野「この後、パート2へと続いていきます」
博士とのトーク②
鈴木「さてさて、本日の【今日の気になる!】は「水道橋博士の芸人魂」。先月、スモール出版から『藝人春秋Diary』を出しました水道橋博士と電話をつなぎ、お話を伺っております。引き続きお願いいたしまーす!」
伊津野「お願いします」
博士「よろしくお願いします」
鈴木「はい。ちょっと話は変わりまして、この『藝人春秋Diary』なんですけれども各章で取り上げている人のイラストを江口寿史さんが描かれてるんですね。すごいですねぇ」
伊津野「ステキ」
博士「巨匠ですよ。漫画家の巨匠なんですけれども(原稿を)落とすことでも有名なんで、週刊誌の依頼が来た時に驚いたっていうふうに江口寿史さんはおっしゃってましたよ」
鈴木「これ表紙と裏表紙ももちろん江口寿史さんが?」
博士「もちろんそうです」
鈴木「これあれですよね。表紙の現在の水道橋博士はカラフルな色使いで、後ろの若かりし頃の博士は白黒」
博士「そうですね」
鈴木「これはどういうあれなんでしょうか?」
博士「鬱屈した青春を送っていたっていうのは、よくボクが書くことなんで」
伊津野「ああ、それでシンプルだ」
博士「はい。そうなんだと思いますね」
鈴木「色使いで。なるほど」
博士「この本こんなに大きくなったっていうか太くなったのは、江口寿史先生が描いてくださった60枚の似顔絵っていうのを全部掲載したかったんですよ」
伊津野「ああ、なるほどねぇ」
博士「江口さんっていうと、みんな美人のね美女の絵っていうのでそういう画集もたくさん出てるんですけど、おっさんが描かれるって珍しい画集になるので」
伊津野「なるほど」
博士「そういう意味でも全編載せたいっていうので、文藝春秋でそれが無理だってわかったのでさまざまな出版社に持ち込んで、最終的にスモール出版って東中野の一室で作ってる編集部ですけど。まあたどり着いたっていうことですね」
伊津野「う~ん。ステキな『藝人春秋Diary』ですが。博士、多忙で今日5時半ケツカッチンということでごめんなさい。最後の質問になるかあれですけど、8月で59歳で来年(2022年)が還暦なんですね」
博士「はいはいはい」
伊津野「年齢不詳だなぁ。博士あれですか? テンションがもうちょっと取り乱すとか、ご立腹するとかっていうのはあんまり無いですか?」
博士「ご立腹、結構ボクなんか取り乱してるところがよく芸能ニュースになってますけどね」
伊津野「ホント?」
博士「生放送で降板したり、そんなことばっかりしてたんで。あと生放送、女装して出たりしてたんで」
伊津野「これからはその芸風はずっと続けながら、どういう感じでどういう方向性に行くんですか?」
博士「まあまあまあ。落ち着きながら…亮さんみたいに今62歳ですか?」
伊津野「はい、そうです」
博士「ボクより先に行ってる人は先生だって、いつも思ってんですよ」
伊津野「いやいやいや」
博士「いとうせいこうさんとか、みうらじゅんさんとかいつも見るんですね、ボクは。自分より先に行ってるなあと思って。だからそういう態度で、態度っていうかそういうみなさん水先案内してくださってる先生がいるんで、その先生に続いていきたいなあと思ってますよね」
伊津野「なるほど。この辺のアプローチは、政治家を呼んだ時のアプローチ、序章というか同じですね」
博士「はいはい」
伊津野「そっから始まるんでしょ?」
博士「ええ。でも先に行く先生がね、まあまあな事故を起こしたりすることがあるし(笑)」
伊津野&鈴木「(笑)」
博士「やっぱね、年寄りの運転、危ないんですよ」
伊津野「危ないね。うまいね!」
博士「年寄りの生放送の運転は本当に危ないんで」
伊津野「なるほど」
博士「お互い気を付けていかないと」
伊津野「ありがとうございます。地上波はこの辺がリミットかもしれませんけど、ちょっと1回、博士あのぉボクのほうの危険な運転でも大丈夫な配信番組、またちょっとよろしくお願いします」
博士「『ハッキリ!』とかですよね?」
伊津野&鈴木「(笑)」
鈴木「さすがですねぇ~~~~!」
博士「ハッキリ言いましたけど」
伊津野「ありがとうございます。あと30秒ですけど、どうですかね? 博士もSNSでいろんな人がいろんなことを言ってくるんでしょうけれども、どんなふうにそれを処理してるんですか?」
博士「全然受け入れますよ。すべて何を言われてもいいっていうのが芸人ですから」
伊津野「おんなじ!」
鈴木「受け入れる」
博士「自分を晒して他を照らすっていう(聞き取れず)」
伊津野「そういう人ってどうですか? 年寄りの冷や水っていうか余計なお世話ですけど、そういうエネルギーをまとめてもう少し違うところに使えばいいというふうに思う気もしますけれども」
博士「安全運転とか品行方正みたいなのはね、できないタイプなんでね」
伊津野「なるほどね」
鈴木「カーナビに頼りましょう、そのあたりはね」
伊津野「そうです」
博士「カーナビに頼りたいですね」
鈴木「はい、ということでお忙しいところ…」
博士「免許返上します」
伊津野「免許返上はしないでくださいよぉ~」
鈴木「もうちょっと持っててほしいですね」
伊津野「免許持ってて運転しないってのが一番いいです」
博士「そうですね。今そうですね(笑)」
伊津野「そうなんだ(笑)」
鈴木「ではまた」
伊津野「またスタジオ来てくださいよ」
博士「お会いして是非お話したいですよね」
伊津野「プロレスの話もしたいし、政治の話もしたいし」
博士「そうですね。ぜひぜひお願いします」
鈴木「ありがとうございます」
伊津野「ありがとうございました」
博士「どうもありがとうございました」
鈴木「ということで【今日の気になる!】水道橋博士でしたー!」
博士「失礼しまーす。どうもありがとうございました」
伊津野&鈴木「ありがとうございました」
博士出演後のパーソナリティの感想
伊津野「懐かしいですね、これはもう。一部のプロレスファンしかわからない。『スピニング・トー・ホールド』、今回はTAK MATSUMOTOさんのバージョンでお届けしましたけれどもね。ザ・ファンクスっていうですね、ドリー・ファンク・ジュニア、テリー・ファンクの入場曲で1977年にオリジナルは作られております。『キン肉マン』にも出てきますね、スピニング・トーホールドはね。はい、以上でございます。現場からはそういうことでございます」
鈴木「さてさて、まだね水道橋博士の暖がね、我々にも残っておりますけれども」
伊津野「ホントホント」
鈴木「やっぱりこのエネルギー、昭和の時代からね、アップデートできてないって途中おっしゃってましたけれども。それでもエネルギーにあふれた方でしたね」
伊津野「あのね、想像していたところとそうじゃないところが、結構玉石混交というか」
鈴木「はいはい。ありましたか?」
伊津野「ありましたよね。つまりどういうことかっていうと、達観してらっしゃる。輩というワードはちょっと辛辣なんで置いときますけど、反体制ね。水道橋博士のSNSとかTwitterに絡んでくる人たちに対して言うと、今は全然逆にそれはありがたいぐらいの。いてくれてありがとうみたいな。いてくれるからこそ自分が成り立つみたいなところは、まさしく私と同じだな。でも博士は意外とそういう人にも「上等です」と、そこにまたマウントを被せていくタイプなのかなあと思ったら、意外とそこはその流れに「ああ(と納得して)」って。そこで気づかされることも多いし、自分はまだ昭和からアップデートされてないって話があったじゃないですか。たけし軍団のDNAを脈々と引き継いでると、あの時代のことは自分の中で占拠率高いから、徳光さんがおっしゃったことを現場でそこを仕切れなかったっていう。そこに自分の過ちを認めていて、意外と偉いなって思っちゃったよオレ」
鈴木「やっぱりこの「受け入れる」って、おっしゃってましたもんね」
伊津野「うんうんうん」
鈴木「火炎瓶投げられても静かに受け入れるみたいな。リスナーのみなさんもね、私もすごく思ったんですけれどもスズメのなにがさんから
【博士と亮さんの親和性がすごく高い。ふたりともギリギリアウトを攻め続けながら歩んできた人たちだからだろうな】」
伊津野「そうだねぇ」
鈴木「確かにギリギリアウト世代というかね。攻め続けられた世代のお育ちじゃないですか、芸能界の」
伊津野「そうなんですよ。だから結局アウトなんですけど、ギリギリ、これがあと5年も経つと完全にあっちのほうにいっちゃうんでヤバいんですよ」
鈴木「過渡期なんでしょうか?」
伊津野「そう。ギリギリのところ、今」
鈴木「するか否か」
伊津野「そう」
鈴木「チミカムさん。
【昭和のバラエティー番組は今は地上波では放送できないですもんねぇ…】」
伊津野「う~~~ん」
鈴木「誕生石はルビーさん。
【有楽町の徳光さんの早朝の番組、今週はどうなるのでしょうか?】」
伊津野「あっ、早朝やってらっしゃるんですか?」
鈴木「やってらっしゃるんですね」
伊津野「先輩ですからあんまりボクは言えませんけれども、今は配信の番組、テレビ、ラジオっていう地上波のみならず、そういったYouTubeのチャンネルとかSNSでやるにしても意外と同じものをコンプライアンス求められるから、なんでも諸手を振って言えばいいっていうことじゃないっていうことですよね」
鈴木「確かに、剣に斬り抜かれちゃったりもしますからね」
伊津野「そう」
鈴木「博士の『藝人春秋Diary』は一人ひとりフィーチャーされて、いろんな物語がありますけども、その中でも博士の棘の、鋭い刃の光るコメントと言うんですか」
伊津野「はい」
鈴木「なんかホントに散りばめられてますので」
伊津野「素晴らしい。ホントに愛ある、愛がベースでね。相手を敬う気持ちがあるからこそ、これ成り立ってますから」
鈴木「昭和の、昭和臭も覗けるかもしれないですね」
伊津野「そうですね。そこの部分を時代を知ってる人がとりあえずギリギリのラインで生き続けることは、多少必要善か悪か知りませんが大事なことかなって。だから太田さんの話は選挙特番の後に太田さんのラジオ聴いた人は、あれも2つで完結なんですよ。だからラジオで自分が言ったことが、結局制限時間が多少時間の余裕があるんで自分の意図を語ってますけど。だから徳さんも自分のラジオで語られるんじゃないですか、その真意、意図は。多分謝罪はされるんでしょうけれども。まあ2話で1話完結みたいな。だからラジオを持ってらっしゃる方は助かってるなっていう。レギュラー持ってらっしゃる方はそこで弁明もできるし、ということだとボクは思いますけど」
鈴木「そうですね。博士と亮さんのコラボ、もしかしたらこれから先も観られるかもしれないですよね」
伊津野「そうです。先程ちょっと差し込みが入りましたけど、BAY(当番組)では勘弁してくださいっていう(笑)」
鈴木「やっぱり(笑)」
伊津野「BAY以外でお願いしますっていうことで。わかりましたと」
鈴木「焦げ臭くなりたくないということですね(笑)」
伊津野「そうそう、そのとおりです!」
鈴木「じゃあ『ハッキリ!』のほうで」
伊津野「わかりました」
鈴木「ということでね、博士のエネルギー、しっかりといただきました。ありがとうございました!」