素敵な April 25, 2006
毎回実家に帰ると、あまりにもする事がなく暇なので本屋さんに行ってガバッと本を買います。
今回は、「読んだことあって、すごく気に入ったんだけど、どこかに消えた本」シリーズ。
「ライン」
「哀しい予感」
「レベル7」
「神様はいますか?」
ウキウキして本屋さんから帰って、買ってきた本を親に自慢してたら、4冊中3冊「これ家で見たことあるよ」って冷ややかに言われました。
でもまぁ実家も私の京都の部屋と同じくカオス化しているので、誰もそれらがどこにあるのかまでは把握できてないわけです。
この4つの本は考えてみれば全部思い入れがあるのですが、中でも一番印象に残ってるのが、「神様はいますか?」ってやつ。
これは遠い昔の恋人の親友(私とは犬猿の仲)に
「お前一回あれ読め」ってお説教されて読んだものです。
読者の質問に作家の人がその人なりの答えを書いた本なんですけど。
いろんな質問があって、題名の神様はいますか?から始まり、死んだらすべて終わりですか、私の身体は私のものですか、人生に文学は必要でしょうか、どうやったら大人になれますか、等々まぁ抽象的な質問ばっかりです。
その中でも、例の犬猿の仲の彼が私に読めって言ってきたのが
「人と人はわかりあえますか」という章。
これは読んでみて、結構納得させられた記憶があります。
ここからはそれを読んだ私の解釈ですが、結局人は自分といる時の相手しか知らず後は想像することしかできない、
つまりそれが家族であろうと他人の全体像を知ることはできない、
24時間一緒にいたって他人の頭の中まではわからないし、人が人を完全に支配することはできない、みたいな感じでした。
「他者とは、想像するしかできない存在」
ともあった気がします。
なぜ彼が私にその話を読めって言ったのか、すごくすごくわかった気がしました。
そしてまぁこれはどうでも良い事ですが、大嫌いだったその人に少し感謝しました。
それからは、自分と他人の境界線がうまく引けなくなったり、ものすごく誰かを支配したいと思ったりした時に、失したその本の事を思い出して、
「あぁそうだったなぁ」とか考えるようになりました。
まぁそれだけなんだけど。
とりあえずは、3冊目を買うはめにならないように、今度はきちんと本棚に保管しときたいものです。