下手の長考

2020-08-05 13.15のイメージ

もう着ない洋服や靴を処分してしまおうと集めたはいいけれど、

肝心の処分の仕方がわからず、

ごみ袋に入れて捨てるのもなんだか気がひけるし、

そもそも可燃なのか不燃なのか分からなくて怖いしで、

ひとまず親に相談してみた。

 

「リサイクルショップに持っていくのがいいよ」とアドバイスをもらい、

早速調べたら近くにちょうど見つけたので、

「よしここに持っていけば、なんとかなりそう」と意気込んで、処分してしまいたいものを集める。

 

その時、一番処分の仕方がわからなかったものを思い出した。

 

「婚約指輪」

 

私は2年くらい前まで結婚をしていた。

(正確に言うと、戸籍的に色々とややこしく「結婚のようなもの」だけれど。)

 

なので家には、婚約指輪と結婚指輪がいまだにある。

結婚指輪は、ファッションリングとして使えないこともないし、まだいい。

 

問題は、婚約指輪。

立て爪のダイヤの指輪はファッションリングとして使うには、

なかなか難易度が高い。

しかも当然だけれど左手の薬指以外では、きつすぎたり緩すぎたりする。

 

 

一人で暮らすようになってからは、

たまに、太ったかなぁと気になったときに着けてみて、

「よしまだこの指輪入るし大丈夫」という確認ツールとしてしか使っていなかった。
(実際は当時より5キロほど太ったけど)

 

 

ちょうど相談できそうな同性の経験者もいないし

インターネットで検索したところ、

①リフォーム(デザインを変えて再利用)する

②質屋でお金に換える

③叩き割る

という3択が案内されている記事がでてきた。

 

 

いやいや③叩き割る っていったって、

ダイヤモンドを叩き割るには 金槌やらをまず準備しなきゃだめだろうし、

別に石に罪はないし、叩き割りたい程の感情も持ち合わせてないし、とまず却下。

 

 

そうすると残りは①のリフォームして再利用か、②の質屋でお金に換える になる。

 

①リフォーム は母親もよくしている。

昔流行ったデザインのジュエリーを、ちょっと今風の、自分好みのデザインに変えたり。

んんん、別になぁ、しかも面倒くさそうだしなぁ。

 

②質屋でお金に換える

確か、かつての同居人は「お金に困ったら売ってくれていいよ」と言っていた。

お金が有り余っているわけではないけれど、そこまで切迫して困っているわけでもないし、なんだかなぁ。

 

 

そんなことを考えていたら、リサイクルショップの閉店の時間が近づいてきたので、

袋に詰めた洋服と靴を急いで持っていった。

 

 

結局いい案が思いつかないまま、件の指輪はまだ家に転がっている。

 

 

一人の日曜は、たまに、自分の選ばなかったものを考えさせてくる。

これを選ぶということは、あれを選ばないということ。

 

本当は多分知っている。

選ばなかったものに思いを馳せても、特になんの結論も生産性もない。

だって選ばなかったから。

 

それだったら、選んだことを今後どうより良くできるか考えるのが

きっと正しい、大人なやり方なんだと思う。

 

 

まぁ、でも人間だものね、たまにはあるよね、と

一人タイ料理を食べながら考える。

 

ちなみにタイ料理は、リサイクルショップで思いがけずもらった800円で支払った。

 

 

今週は楽しみな予定も控えているし、とりあえずまた明日から、

選んだことを続けていこう。

 

 

あともし誰か面倒くさくなくて、かつ心躍る、

指輪の処分方法を知っている人がいれば、こっそり教えてほしいとひそかに考えている。


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