【通関士への道②】通関士の仕事を取り上げた動画を見つけました
こんにちは。通関士過去問絶賛停滞期のM.K.です。正答率50%の壁が厚い……。
あと1ヶ月を切ったタイミングで何を呑気なと思われそうですが、息抜きにyoutubeをサーフィンしたところ、こんな動画を見つけました。
NHK教育「あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑」
「ニッポンの貿易支えます 通関士」
2004〜2013年までNHKで放送されていたシリーズだそうですが、この中に通関士の仕事を取り上げたものがあったんです。
ちなみに「若者仕事図鑑」はNHKアーカイブスのサイトで今でも動画を見れるようになってるのですが、通関士の動画は上がっていなかったので、やむなくYouTubeのURLを貼りました。ヤバかったら記事ごと消します。
このシリーズ本当に面白くてお勧めです。
この動画は苫小牧の港湾で働く、勤続9年目の通関士の日々の仕事に密着するもので、輸入申告書の作成のほかに、税関による貨物の検査の立ち合いや、貨物の見本を検査に出すための開梱など、実際の作業の様子が撮影されていて、その緊張感も何となく伝わってくるものでした。
膨大な貨物を正確かつ迅速に通関していくということが、実際にはどれほど大変なことか、私のイメージはまだまだ甘かったようです。
貨物分類の特定のために深夜まで残業するシーンは、これから通関士試験を受けようとしているだけに、ちょっとメンタルに堪えました。
だけど、自分の知らなかった様々な貨物の知識を得て何とか通関に漕ぎ着けていく若い通関士の、ちょっと誇らしそうな様子はすごく良いなと思いました。
スーパーで売られている様々な商品を手に取り、正確な税番を項(4桁)までスラスラ答えていく姿も痺れました。私はまだ類(2桁)でも怪しいです。
動画では、分厚いタリフと睨めっこしながら紙にペンで税番を書き、課税価格を計算しているようでした。まさかこの時はNACCSがなくて、紙で申告してるのか?と思い、NACCSのローンチ日を調べてみたところ、
Air-NACCS → 1978年
Sea-NACCS → 1991年
でした。意外にNACCSの歴史は古いのですね。
ということは、必要項目と併せて紙に書いた税番や関税額をシステムに入力し、再び紙に印刷するか装置に出力して審査し、ようやく申告となるわけですね。
動画で印象的だったのは、やはり税関による貨物の検査の立ち合いでした。
税関から電話が掛かってきて、貨物検査を告げられると、急いで先輩通関士と一緒に申告内容の見直しを行い、税関からの質問に答えられるよう準備します。
そして立ち会い。自分でコンテナの封を切り、カートンを取り出して開梱し、貨物を提示する。ここの緊張感が凄かった…!本当にしっかりと貨物と提出書類の内容とをチェックするのですね。
この時、貨物の種類によっては他法令に規定されている検査の完了・条件の具備を証明しなければならず、もし漏れていたら一発NG。これも相当怖い。
動画では、貨物の中の「スリッパ」の底が紡織用繊維であることが判明し、別室での審査になってましたが、思えば確かに通関士は輸入貨物をその目で見て材質等を確かめることができないわけですから、開梱してみてビックリ!なんて事もありそうです。
依頼者から、貨物の情報を如何に的確に、漏れなく聞き出すか。あるいは怪しい貨物はすぐに開梱してチェックしておく。これに掛かっているのだなと痛感しました。
あくまでこの動画は20年近く前のものであり、今の現場とはシステムや空気感が異なるかもしれません。それでも仕事をイメージするのにすごく役立ちました。
そろそろ令和版の通関士番組作ってくれないかな。通関士を目指す人たちのモチベーションアップに最適なのに。