M.K.

東北地方のとある街に移住し、読書だけを生き甲斐として、静かで穏やかで古代ギリシア人みたいな毎日を生きる(のが希望の)M.K.です。海外文学・SF・文化人類学・山岳小説といったジャンルを好んでいます。好きな作家はテッド・チャン、宝樹、カズオ・イシグロなど。

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東北地方のとある街に移住し、読書だけを生き甲斐として、静かで穏やかで古代ギリシア人みたいな毎日を生きる(のが希望の)M.K.です。海外文学・SF・文化人類学・山岳小説といったジャンルを好んでいます。好きな作家はテッド・チャン、宝樹、カズオ・イシグロなど。

最近の記事

室越龍之介さんの「会津でLe Tonneau」ふたたび参加してきました!その①

こんにちは。 身辺がバタバタしていたため執筆が遅れてしまいました。申し訳ありません。 書いてるうちに文字数がとんでもないことになり、引くに引けなくなってますが、頑張ります。 さて、さる11月2日と3日、「会津でLe Tonneau」の第2回目が再び会津 下郷町で開催され、今回も2日間参加してきました! 奇しくもポッドキャストウィークエンドと日程が被っていたにも関わらず、たくさんの参加者が下郷町の「体験の森mikan」に結集し、再び知的で楽しい時間を共有できて、感無量でした

    • 【通関士への道④】通関士試験、合格しました!

      こんにちは。 本日11月12日、午前10時に税関HPにて合格発表があり、ついに合格確定しました。 はーーー長かった。試験日から合格発表までおよそ1か月強、長すぎた。 半ば燃え尽き症候群みたいになって、やらなきゃいけないことが全然手につかなくなったりして、でも何もしないでボーっとしているだけで罪悪感に囚われたりして、とにかくメンタルが揺さぶられ続けた1か月でした。 第68回通関士試験の合格率などは以下の通りでした。 全体の合格率は12.4%。前年が24.2%だったことを考

      • 【書籍紹介/海外文学】あんなに嫌がってたのに歴史改変するんかい!ローラン・ビネ『文明交錯』

        こんにちは。 なかなかnoteを書く時間がなくて、でも読書はズンズン進んでいくので、改めてアウトプットへたくそだなと落ち込んでいるM.K.です。 もともとこのnoteは、去年ぐらいから海外文学の面白さに目覚めた私が備忘録的にあらすじや感想を残していこうと思って始めた側面もあるのですが、 いくら海外文学に目覚めたといっても、まだまだスムーズに読み進めていけるわけではなく、気分転換として間にSFを挟んだり歴史本を挟んだりしています。 文学作品ばかり読んでるとしんどくなってくる

        • 【書籍紹介/海外詩集】㊗️ノーベル文学賞!ハン・ガン『すべての、白いものたちの』

          こんにちは。 おとといノーベル文学賞受賞者が発表され、なんと韓国文学者であり詩人のハン・ガンさんが受賞されました。 大好きな作家なので本当に嬉しかったです。カズオ・イシグロの時より嬉しかったかも。 Twitter上でも多くの作家や翻訳者の方々が称賛していてお祭り騒ぎでしたね。 ロシア文学研究者の沼野充義先生が、「世界文学に爽やかな風が吹いてきた」と言葉を寄せておられました。まさに菜の花が一斉に咲き乱れるような文学界の春を感じています。 韓国文学翻訳の第一人者とも言うべき

        • 室越龍之介さんの「会津でLe Tonneau」ふたたび参加してきました!その①

        • 【通関士への道④】通関士試験、合格しました!

        • 【書籍紹介/海外文学】あんなに嫌がってたのに歴史改変するんかい!ローラン・ビネ『文明交錯』

        • 【書籍紹介/海外詩集】㊗️ノーベル文学賞!ハン・ガン『すべての、白いものたちの』

          【通関士への道③】第58回通関士試験受けてきました

          こんにちは。 ついに運命の日を迎えました。 第58回通関士試験、新潟会場にて受験してきましたので、忘れないうちに試験内容を中心に記録していきたいと思います。 通関士試験は毎年10月上旬に開催されます。今年は10月6日でした。朝9:30の通関業法からスタートし、2科目め関税法等、お昼休みを挟んで3科目め通関実務が終わるのが15:30。一日かけて受験します。 試験会場は、残念ながら我が県内には無く、車で片道2時間の新潟県まで受けに行きました。 余談ですが、会場に着くと大学生

          【通関士への道③】第58回通関士試験受けてきました

          3科目め通関実務まで終わりました!ホントのホントに終わり!日本酒解禁、ポッドキャスト解禁、読書解禁!やったー!

          3科目め通関実務まで終わりました!ホントのホントに終わり!日本酒解禁、ポッドキャスト解禁、読書解禁!やったー!

          第58回通関士本試験、2科目め関税法等まで終わりました。1科目めがかなり易しかったので、2科目めを警戒していたのですが、今年法改正があった無申告加算税の300万円超過へのペナルティがガッツリ語群で出題された以外は、意外と普通でした。ということは、3科目めの通関実務が……?😭

          第58回通関士本試験、2科目め関税法等まで終わりました。1科目めがかなり易しかったので、2科目めを警戒していたのですが、今年法改正があった無申告加算税の300万円超過へのペナルティがガッツリ語群で出題された以外は、意外と普通でした。ということは、3科目めの通関実務が……?😭

          文学と絵画が接続された時のこと

          おはようございます。 東北地方の山間部では長雨が続き、特に早朝は朝もやが立って、町は幽玄な雰囲気に包まれています。だんだん肌寒くもなってきました。 去年までは、この気持ちのいい時間に手曳きで珈琲を入れて、読みかけの本をじっくり読む時間でしたが、今年は悲しいかな、最近全く本が読めていません。資格試験が迫っているためです。 早朝の読書は、睡眠時に見る夢の続きのような、ある種独特の精神状態で臨むことができると思います。まだ完全に覚醒しきっていない、自分自身が夢と現実の狭間にい

          文学と絵画が接続された時のこと

          【通関士への道②】通関士の仕事を取り上げた動画を見つけました

          こんにちは。通関士過去問絶賛停滞期のM.K.です。正答率50%の壁が厚い……。 あと1ヶ月を切ったタイミングで何を呑気なと思われそうですが、息抜きにyoutubeをサーフィンしたところ、こんな動画を見つけました。 NHK教育「あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑」 「ニッポンの貿易支えます 通関士」 2004〜2013年までNHKで放送されていたシリーズだそうですが、この中に通関士の仕事を取り上げたものがあったんです。 ちなみに「若者仕事図鑑」はNHKアーカイブスのサイトで

          【通関士への道②】通関士の仕事を取り上げた動画を見つけました

          【書籍紹介/海外文学】歴史小説は如何にあるべきか?(ショートバージョン)

          こんにちは。 試験勉強もいよいよ佳境を迎えているというのに、読書だけはやめられないM.K.です。 わざわざこんな時に更新しなくてもと思ったのですが、今回読んだ本は是非とも記事として形に留めておきたいと思ったので、急遽書き始めました。 今回紹介するのはこの本です。 ローラン・ビネ『HHhH: プラハ、1942年』 ゴンクール賞を取ったり本屋大賞を取ったりして、一躍有名になった作品なので、読んだ人も多いのではないかと思います。 どうして改めてこの作品を記事として残したい

          【書籍紹介/海外文学】歴史小説は如何にあるべきか?(ショートバージョン)

          【通関士への道①】通関士公開模試、受けてきました

          こんにちは。 noteで書くのは初めてですが、実はいま、2024年度の通関士試験合格を目指して勉強中です。 通関士は貨物の輸出入にかかわる唯一の国家資格で、輸出入の申告書をつくったり、貨物を分類して関税額を申告したりするプロたちです。 私は今まったく異業種で働いているのですが、一度きりの人生、思いっきり畑違いの業界に転職して力試ししてみたいと思って、6月ごろから勉強を始めていました。 その割には読書イベントに行ったり講演会に行ったり、遊び惚けていたわけですが……。 今

          【通関士への道①】通関士公開模試、受けてきました

          原爆の日、文学の力

          今日は79回目の広島原爆の日、広島の街に最初の原爆が落ちた日。 今年6月に広島に行ったとき、それは単なる観光だったけども、10年近くぶりに原爆資料館に入った。 最後に資料館に入ったときから何度か展示内容が変わっていることは知っていたけど、「ああ、昔この展示見たな」という感覚がほとんどなくて、 だから多分ガラッと変わったんじゃないかと思った。 昔は重度の火傷を負って、腕から皮膚が垂れ下がった女性の蝋人形があって、今でも原爆と聞くとまず真っ先にあの人形が思い出される。 その人

          原爆の日、文学の力

          【映画レビュー】ホロドモールを暴露した記者の正義

          こんにちは。 最近資格の勉強が忙しくて記事を書けていませんでしたが、煮詰まってきたので気分転換に簡単な映画レビューでもしてみようかなと思います。 かつては私もアクションやSF映画を好んで観ていたのですが、読書に選ぶ本が海外文学に接近していくにつれて、観る映画のジャンルも変化しているなと感じます。 文学も映画も繋がっている。文学作品のココが気に入らない、となれば、自動的に映画の好みにも反映される気がします。 具体的には、最近典型的なハードSFに胃もたれするようになって、積

          【映画レビュー】ホロドモールを暴露した記者の正義

          第4回梅屋敷ブックフェスタ行ってきました!

          6月22日に東京 梅屋敷の仙六屋カフェで開催された「海外文学翻訳家が集う本のイベントーー第4回梅屋敷ブックフェスタ」に行ってきました。 このイベント、参加されている翻訳家の方々があまりにも豪華で、はじめTwitterで告知を目にしたときは我が目を疑いました。 柴田元幸さん(英語圏文学) 岸本佐知子さん(英語圏文学) 斎藤真理子さん(韓国文学) 白水紀子さん(中国語圏文学) 星泉さん(チベット文学) 阿部賢一さん(中東欧文学) こうした著名な翻訳者の方々が、それぞれブース

          第4回梅屋敷ブックフェスタ行ってきました!

          【書籍紹介/海外文学】ポストアポカリプトの究極のかたち『ザ・ロード』(ショートバージョン)

          こんにちは。 今日は、私の大好きな作品、たぶん死ぬまで忘れないだろう作品を紹介します。 『ザ・ロード』 コーマック・マッカーシー とにかく凄まじいものを読んだな、という読後感でした。 同じ著者の『ノーカントリー・フォー・オールド・マン』も凄まじかったですが、それと全く遜色ありません。 徹底的に細部まで描写された荒廃世界、ご都合主義や「ぬるさ」の一切ない完全無欠の絶望、そのなかで、今にも吹き消されそうなほど頼りない小さな生命を守り抜こうとする父親と、その無償の愛情を良心に置

          【書籍紹介/海外文学】ポストアポカリプトの究極のかたち『ザ・ロード』(ショートバージョン)

          【書籍紹介/海外文学】転生モノの元祖、カフカの『変身』(ショートバージョン)

          こんにちは。 今回紹介する作品は、もはや紹介するまでもないほど有名な作品ですので、がんがんネタバレありで書いていきます。 『変身』 フランツ・カフカ 青空文庫って、ダウンロードするときは楽しいのに、なかなか読み始められないんですよね。 読み始めたきっかけはメルヴィルの『バートルビー』なのですが、それとはまた別に、『博論日記』というバンドデシネを久しぶりに読んだこともきっかけでした。 ティファンヌ・リヴィエール『博論日記』 物語は、パリに住む非常勤の中学校教師をしてい

          【書籍紹介/海外文学】転生モノの元祖、カフカの『変身』(ショートバージョン)