食品ロスはなぜ問題? コンビニ業界が動き始めた
仕事で疲れた帰り道、きょうはもうキッチンに立つ余力が一切ない。そんな時、ありますよね?とはいえ、ファストフードや牛丼だと栄養が偏りそう。そこで頼りになるのがコンビニエンスストアのお惣菜たち。
24時間営業のコンビニには、いつ何時でも、正三角形に整ったおにぎりに、色とりどりに趣向の凝らされたスープ、レストラン顔負けのパスタなどが所せましと整列しています。
しかし、これらの食品たち。食べられずに生涯を終える者も数多くいます。
コンビニで廃棄される食品などは、1店舗当たり年間468万円と言われています。
大量の食べ物が食べられずに捨てられる「食品ロス」はいまや大きな社会問題となっていますが、コンビニ各社が動き始めました。食品ロス削減のため、おにぎりや総菜などの鮮度やおいしさを保ちながら、消費期限を長くした商品の販売が本格化しています。
たとえば、ファミリーマートでは、特殊な包装で消費期限を3日延ばした総菜を1月から関東と関西で発売。容器内を真空にした後、二酸化炭素や窒素を封入し、総菜の酸化を防ぐことができるのです。
セブンイレブンでは、冷蔵で販売することで、消費期限を約2倍にしたおにぎりを試験的に投入し、これに伴い、店頭に陳列できる時間は、従来の約18時間から約36~48時間になるそうです。
食品ロスの何が一体問題なのか?
それは、世界にはきょうを生き延びるための食べ物もおぼつかない人々が大勢いる。
せっかくのおいしいごはんが食べられずに捨てられるのは心が痛む。
どちらも、その通り。しかし、それだけではなく、地球の環境を変えてしまうことに繋がるおそれがあるのです。
余った食品を焼却処理する際には、二酸化炭素が排出されます。二酸化炭素は地球温暖化の要因となる温室効果を助長するため、食品ロスは地球温暖化を深刻化させると考えられるのです。
気象庁が2020年に各地で大気中の二酸化炭素濃度を観測した結果、いずれも過去最高値を更新したと発表。世界的に温暖化の傾向は続いています。
コンビニ各社の動きとともに、わたしたち一人一人の生活を見直し、食べ物を無駄にしていないか?本当に必要で食べきれるだけの量で買い物できているか?改めて振り返りたいと思います。
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