風見鶏ローディー
ある村に、お婆さんと1匹の雄鶏と4匹の雌鳥が住んでいた。
雄鶏の名前は、ローディー
ローディーは、屋根の上で、いつも風上を向いていたので、近所の人は、風見鶏ローディーと呼んでいた。
ある時隣に越して来た男が、鶏の鳴き声がうるさいと、怒ってやって来た。
しかし、おばあさんは
鶏は朝鳴くものです。
それにあなたより、鶏の方が先にここに住んでいるんですから
と相手にしなかった。
男は夜遅い仕事をしていたので、朝の鶏の声に我慢できず、ある朝とうとう、銃でローディーを撃ち殺してしまった。
おばあさんは悲しんで、毎日泣いて暮らした。雌鳥達も、それ以降卵を産まなくなり、後を追うように次々と死んでしまった。
近所の人はおばあさんを心配して、ローディーに似た風見鶏を作って、屋根のてっぺんに置いた。
それからしばらくして、ある朝突然、作り物のローディーが鳴いた。
人々が驚いてやってくると、お婆さんが庭で倒れ、亡くなっていた。
その顔はとても穏やかだった。
本文ここまで 410文字
これは、たらはかにさんの企画
♯毎週ショートショートnote
の企画に参加したものです。
今回は裏お題「風見鶏ローディー」
でした。
ローディーは、音楽の仕事をしていた、亡くなったご主人がつけた名前でした。
ご主人亡き後、ローディーがおばあさんを元気づけていたのでしょう。
その後風見鶏ローディーは屋根の上から取り外され、おじいさんとおばあさんが眠るお墓の横に建てられた…
たった今私の脳裏に浮かんだ光景でした。
ここまでかけたらよかったけど、文字数足りず。
追記は反則かしら😅