大腸のせいかしらね。
タイトルは、大学生の頃にやっていたmixiで一時期ハンドルネームにしていたものだ。
基本的には「大福」というハンドルネームを用いていたけれど、大腸の大切さをなにかの本で読んでから、「大腸、すげえ!大腸、えらい!すげえ大事!」と思ってこの名前にしていたことがあった。
(詳細は書く気持ちが湧いてきた時に書きます)
「大腸のせいかしらね?」は当時、某胃腸薬のCMに出てきた女の人のセリフだった。
友人には「まきぽん、どうしちゃったの?なんで大腸になっちゃったの?」と聞かれたが、「そうね、大腸のせいかしらね」で乗り切っていた(乗り切れていない)。
今日はそのふざけたハンドルネームのことを思い出した日だった。
***
食事中の方には申し訳ないが、私はすごくお通じがいい。
1日に5回くらいがデフォルトだ。
食べたらすぐにトイレに行きたくなるし、1日に1回しか催さない時には「便秘だ!!やばい!!」と大騒ぎをする。
3日に1回ほどしかウンニョモとお目にかかっていない友人に「今日はまだ2回しか出ていないから便秘」と口にしたらしめやかに、絞り出すように「・・・ス・・・コロス・・・」と言われたことがある。
毎日スッキリ快調(腸)な私だったが、ここ最近、1日5回のデフォルトは崩れていないものの、なんだかスッキリしない日々が続いていた。
残っているような感じがするし、細くなってきた気がする。
恥を忍んで医者に相談したら、いきなり「じゃあそこに横になってお尻を出してください」と言われて、まさかの出会って5秒で肛門診。
忍んだつもりが恥の上書きをした気分だった。
ところが、こちとら人前でお尻を出すことは全身脱毛で経験済みのお尻玄人だ。
堂々と出してやったら「そこまで出さなくていいです」と言われた。
「頭隠さず 尻隠さず」状態の私は少しだけ「チッ」と思ってほんの少しだけズボンを上に戻した。
肛門診の結果、お尻の筋力は衰えていないとのことだが、指の届かない場所に何かできていてもいけないので、内視鏡をしてみましょうと言われた。
そこの病院は麻酔無しで内視鏡をすることで有名だったので、「指までは許せても、カメラは断固拒否する」の姿勢で「嫌です」と言ったら「じゃあ、大腸CTにしましょう。お腹に空気溜めるからお腹が張りますが、痛くないですよ。」と言われた。
実際なにをするか分からなかったが、「痛くない」の一言でそれに決めた。
***
今日がその、大腸CTの日だった。
前日から「エニマクリン食」という、大腸の検査前日のための消化の良い食事を朝、昼、間食、晩と食べた。
これは病院から渡されたレトルト食品で、
朝:鯛がゆ
昼:和風ハンバーグ、白がゆ
間食:ビスコ、りんごゼリー
夕食:コーンスープ
だった。
味はまあまあ美味しかった。
そして、夕食後から謎の液体(名前忘れた)や粉末の下剤であるマグコロールを水で溶いたもの(ヨーグルトドリンクのような少し酸味のある味)ラキソベロンという液体の下剤5滴を水で溶いたものを飲むと朝方、水状の便が出るので、出るだけ出すとのことだったが、なんせこちとらお通じ良す子なので、下剤を飲んだ瞬間からお腹から怪獣の断末魔のような音がし出し、トイレに篭りっぱなしだった。
便座から動けないまま、「話がちがう・・・」と思った。
それが10回くらい続いたので、昨日はあんまり寝られなかった。
***
そして、いよいよ本番。
寝不足でヘロヘロになりながらの本番。
寝不足に加え、お尻を拭きすぎてヒリヒリしていた。
まず、お尻の部分に穴、というか裂け目のある使い捨てズボンに穿き替え、CT室に入る。
技師さんから「今からこれを5cmくらいお尻に入れます。そのあと、風船を膨らませて、お尻から出ないようにします。それからお腹の中に空気を入れて膨らませてからCTを撮りますね。」と直径5mmくらいの管を見せられる。
こちとらヘロヘロなので、「ああ、はい」としか言えない。
「では失礼しまーす」
職員室に入るときのような掛け声とともに管を入れられる。
特に痛みはなかった。
そのあと管がお尻から出ないように風船が膨らむのが分かった。
「空気入れていきますね」
の合図とともに空気がボコボコと腸を逆走していくのが分かって「おお・・・」と思った。
中々いい感じに空気が入っていったらしく、技師さんが「いいですよ!いいペースです!」と小出監督ばりに褒めてくれるが、私は特に頑張ってもいなくてただの「尻から空気を入れられている人」なので、「そう・・・ですか・・・」としか言えなかった。
「カメラの場合はおならをガンガン出していいんですけど、CTの場合は我慢していただきます。出そうになったら我慢してくださいね。」
と言われた瞬間に「あかん、出そう」と思った。
それを我慢して仰向けで2回、うつ伏せで2回CTを撮った。
本当によく頑張った。
「じゃあ空気抜きまーす」
技師さんの声とともに私のお腹から空気が抜けていった。
空気を抜かれたらさっきまであった「オナラしたい欲」があっさり無くなった。
大腸、すごい。
「おならがしたい」
と私が思うのは
「ガスがパンパンですので外に出したいです」という大腸に命令されているからだということを身をもって感じた。
脳内中島誠之助が
「いい仕事してますねぇー」
と大腸をベタ褒めしているのが聴こえる。
「はい。お疲れ様でした!このあとは何食べてもいいですからねー。」
そう言ってもらえたのでその足でモーニングに行った。
ロイヤルミルクティーがポットで来てこれで500円(税込)
愛知県民で良かった。
その後、美術館に行ったり
パンケーキを食べたりした。
私は元気。
結果は来週聞きに行くので、まだ安心はできないけれど、大仕事が終わったような気分で少し肩の荷が降りた。
「大腸の検査って大変だな」と思った。
でも、おならを我慢しなければいけないこと以外は、そこまでしんどくなかったので、安心するためにも一度やっておいていいと思う。
これから検査をしようとしている人の気持ちが少しでも軽くなりますように!