ネブライザ
ネブライザとは
細かい霧を発生させ、気道の加湿や薬剤の投与を行う装置です。
種類
ジェットネブライザ(粒子径:1〜15μm)
霧吹きの原理を利用したネブライザで、ジェット加圧(すごく強い風)によって薬液や滅菌蒸留水を霧にします。粒子径にばらつきがあり、肺に吸入される液体量は全体の10〜20%程度です。
超音波ネブライザ(粒子径:1〜5μm)
超音波振動をつかって霧を発生させます。ジェットネブライザよりも小さな霧を作ることができますが、過剰加湿や超音波による薬剤の変性、濃度変化による薬剤の効果の変化が起こるため注意が必要です。
メッシュネブライザ(粒子径:5μm)
超音波振動によりメッシュの穴から押し出された液体が霧になります。
粒子径と到達部位
粒子径の大きさによって到達部位が異なります。ネブライザで発生した霧は下気道(気管や気管支など)またはガス交換部(肺胞)まで到達できます。
30~70µm:鼻腔
20~30µm:咽頭
10~20µm:喉頭
8~10µm:気管
5~ 8µm:気管支
3~ 5µm:細気管支
0.5~3µm:肺胞
ネブライザ使用上の注意点
• 加湿目的でネブライザを用いる場合は、過加湿(過剰な水分投与)とならないように注意します。
• 超音波式ネブライザ、ジェット式ネブライザともにフィルタが装備されている(外気を取り込むため)ので使用頻度に合わせてフィルタの洗浄や交換を行い、患者側に埃、細菌などを送気しないよう注意しましょう。
• 超音波式ネブライザは、長時間の連続使用により水槽内の水が高温になるので注意しましょう。
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