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パリ・ノートルダム大聖堂展へ行って来ました

(思いついたままザザッと書きます。フランスは行ったことがなく正直興味も乏しい視点で書いています)

中1娘に「行きたい」と言われ引率して来ました。
最近休みがちな小3娘も連れて行こうとしたが、興味ないらしく断念。

まず、「東急線りんかい線パス」を買ってそれを見せれば入場料が200円引きになるというのを東急線に乗ってから気がつく😨ちなみにパスを買った方が交通費自体もちょっとお得。

損した気分を引きずりながら現地へ。

一方で、中1娘(小2から学校に行っていない筋金入りの不登校児)は金銭的なことはあまり気にしない。私は実家が裕福とは言い難い某信仰宗教の信者家庭に生まれたので節約思考。正直、こういうところは引き継ぎたくないというか、私の代で終わらせたいと思っているのでまあ順調に育ってるということで良しとしよう。

当展示会は、日本科学未来館の特別展である。専用タブレットを入り口で受け取り、23つの展示の丸いシンボルをタブレットで読み取ると、背景の説明が読めたり、ゲームのようなポリゴンキャラやアイテムが出て来て学べる仕組み。本当にゲームみたいでした。

ノートルダムといえば「最近火事になってたよね」ということをなんとなく覚えていた。最近トランプさんがノートルダム再建記念みたいなパーティで各国首脳と会って「あれ石破さん、トランプさんに大統領になる前は誰とも会えないみたいに断られたのに嘘じゃん」ってニュースで言われているのをチラッと聴いていなければ、正直火事になって再建してたことすらうっかり忘れていたかもしれない。

で、本展示会は、その火事からのフランスの国の威信?をかけての復興の記録が半分くらい占めていたものの、ノートルダム大聖堂の歴史も含めた形で紹介してくれていたので、この歴史的な建物について、今日1日でかなりの理解を得ることができた。なんてったって興味0.1くらいからの伸び代があったからなんだけどね。

娘はこういう類の展示をじっくり見るタイプなので、私はさくさく空いているところから見て娘とは別行動。
と言っても、この手の展示にしては会場が狭い。ほとんどタブレットの中に情報があるから、広くする必要がないのだ。これは今っぽい展示会だなと頭の片隅でチラッと思ったりもした。いつも「コスパ」「費用対効果」とか考えちゃう私。資本主義の奴隷。

サクサク見た中で知らなかったこと、興味深かったことが、1.ノートルダム大聖堂がフランス革命で結構破壊されてた話、2.ナポレオンの妃がバツ1子持ちだった話、3.その後今のような国宝扱いを受けるようになったのはヴィクトル・ユゴーの小説「ノートルダムの鐘」がベストセラーになって国民の関心が高まったから
の3点でしょうか。

もちろん、工事現場系の事務として働いている庶民として、高所作業など危険な仕事を請け負った職人さんたちにスポットを当てた火事の修復レポートもすごく感動したわけだけど。とにかくホワイトカラーが威張っててブルーカラーが残念な職業みたいに思っている傲慢な人間を日本からなくしたい私。

ではさっき提示した3つのトピックに戻ります。

①フランス革命で暴徒化した民衆は、宗教を「自分たちを抑圧する悪しき権威」とみなし、その象徴であるノートルダム大聖堂の星人たちの彫刻を屋根からガンガンに落として破壊していったそうな。今は修復されているけど、今回(2019年)に火事が起こる前にも、人災に見舞われていたのだなと感慨深い。
しかしまあ、私も元宗教二世の端くれとして「信仰なんて知らねーよばーーーか!」って言って自分たちの財産を搾取して作った立派な彫刻を破壊していく行為はさぞかしスカッとしただろうという気持ちは分からんでもない。
ただ、貧乏性でもあり、コスパと効率の奴隷でもある私は、「なんともったいないことをしたのか」とも思うわけです。人間ってちょー勝手。

②ナポレオンとかよく知らなかったんだけど、どうやら「フランス革命で旦那さんをギロチンにかけられた未亡人」を妃にしたらしいんですよね。なんかすごい。
しかし、その後の説明文を読むと「すでに元夫との間に子供(男の子?)を産んだことがあるにもかかわらず、ナポレオンとの間には子供ができなかったので離婚した」と続く。
つまり、そもそも跡継ぎ欲しさの結婚で、出産の実績がある女性を選んだってことなのか?となんともシュールな感覚になった。
何だかその後の説明も言い訳がましく「二人の関係は離縁後も良好だった」と書いてあったので、本当に子供が欲しかっただけなのかもしれない(うーん、まあ、昔の権力者なんてどこもそんなもんか)。あの当時のフランス人って側室制度はなかったのかしら。「子供産めないと離婚」は、なかなか厳しい。

③ノートルダムの鐘のヒットが今日のノートルダム大聖堂復興を産んだのか。これは知りませんでした。元々親しまれていてからの小説ではないんですね。というか原作小説があったのもよく知らなかったし、ヴィクトルユゴーってレミゼの作者よね。すごいなー、同じ人からそんなにたくさんのヒット作が生まれるんですね。

娘からは「ディズニーで映画になってるの?」と聞かれたので「なってるよ」と答えた。
当時、「結局イケメンとくっつくのかよ」という批判はよく耳にしたものだ。まあ、そもそもそういう小説だけど、まだルッキズムという言葉が知られる前の話だったと思うけど、ノートルダムの鐘のあたりから、「ディズニーの提示する女性の幸せってもしかして偏ってるんじゃね?」と言われたキッカケだったような気がしないでもない。

というかあの映画を見たのが私がまだ某信仰宗教の信仰を持ってた頃だったかどうか分からないが、「顔で選ぶどころか私たちの結婚相手は教祖もしくは教会の偉い人が決めるから顔で断るとか(実際は横行していたが)できないよね」みたいなのが私たちの常識だったので、確か「ノートルダムの鐘」のルッキズム的な結末が問題視されあれこれ言われていたとき、「こういう悩みを一切持たなくて良いうちの教会はやっぱり正しいのかもしれない」などとちょっと得意になっていた気がしないでもない。
結局、祝福(合同結婚)を受ける前に私は離教しちゃったわけで、「顔が合わない人が来たから断る葛藤」みたいなのも経験しなかったわけだけど(というか同じ理由で相手から断られる苦痛というのもある)。

娘は2,700円もする関連書籍を買いたがったので、「うわーすげー」と思いながら買った(図書館で借りられるか、中古で売ってないかを確認したが、メルカリ出品を除くとなかった。メルカリはトラブル怖いので辞めておいた)。
その後ダイバーシティでご飯を食べて帰った。ご飯代も高かった。

娘にはいちいち高いとか安いとか気にせず文化・芸術を楽しんでいるようで、羨ましいし、そのままでいて欲しい。
私は値段を気にして色んなことにお金を出せなくても、子供の教養になるならそれでいいしそっちの方にお金を使いたい。

ただ、お金の大切さはわかって欲しい。高校になったらバイトするとは言ってるけどすぐ辞めちゃわないかなぁ。なにせ学校にも行ってないからあり得るよな。まあ、その時はその時だな。

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