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実店舗を持たないコーヒー豆販売のデメリット〜ネット販売だけで本当にいいの?〜

こんにちは、mkです。
コーヒー豆販売を始めて5年目になりますが、今回は普段あまり語られない「実店舗を持たないデメリット」について、ぼくの経験をお話ししたいと思います。

よく「ネット販売なら初期費用が少なくて済む」とか「在庫リスクが低い」といったメリットは語られるんですが、実際にやってみて感じた課題もたくさんあります。これから始める方の参考になればと思います。

本気が出にくい環境


ネット販売の気軽さが、時として仇になることがあります。

実店舗があれば、毎日の来客数や売上が目に見えて分かります。家賃や光熱費などの固定費もかかるので、否が応でも本気で取り組まざるを得ません。赤字が続けば即座に経営危機です。

一方、ネット販売は:
- 無料でショップを開設できる
- 在庫(生豆)は自分で飲める
- 売れなくても大きな損失にならない
- 月末にならないと売上が見えにくい

この「安全性」が、時として危機感のなさにつながってしまうんです。

ぼくの場合は、庭に焙煎小屋を建てることで、ある程度の「追い込み」を作りました。投資した分は回収しなきゃという気持ちが、モチベーションの一つになっています。でも、これも実店舗ほどの切迫感はないんですよね。

地域との繋がりが作りにくい


ぼくの住む地域は年配の方が多く、ネットショッピングにあまり馴染みがありません。5年以上住んでいても、「コーヒー豆を販売しているんですか?」と初めて知る近所の方がほとんど。

先日も近所のおばあちゃんに「美味しそうな香りがするけど、どこで買えるの?」と聞かれました。「ネットで販売してます」と答えると、「パソコンは使えないし...」と残念そうな顔をされてしまって。

実店舗があれば:
- 存在を自然とアピールできる
- 気軽に立ち寄れる
- 商品を実際に見て購入できる
- お客さんと直接コミュニケーションが取れる
- 地域の口コミで広がりやすい

実は焙煎している香りを楽しみに散歩してくれる方もいるんです。でも、その方々を実際の購入につなげられないのが、すごく歯がゆい思いです。

商品パッケージの制約


ネット販売では配送方法に合わせた梱包が必須です。ぼくの場合、クリックポストを使用しているため:
- A4サイズ以内
- 厚さ3cm以内
- なるべく平らなパッケージ

という制約があります。

おしゃれな立体的なパッケージや、ギフトボックスを使いたくても、配送の都合上できません。特に季節のギフトシーズンは、もっと豪華な包装にしたいのに...という思いが強くなります。

送料を別途頂くか、商品価格に含めるかという悩みもあります。実店舗なら、その場で商品を手渡しできるので、こういった制約から解放されるんですけどね。

まとめ:それでもネット販売を選ぶ理由


こうしてデメリットを挙げてみると、「実店舗の方がいいんじゃない?」と思われるかもしれません。でも、ぼくがネット販売を続けているのには理由があります。

それは、全国各地のコーヒー好きな方々と繋がれることです。実店舗だけだと出会えなかったお客様との出会いが、ぼくにとってはかけがえのない財産になっています。メルマガやSNSを通じて、直接会ったことがなくても深いつながりができるんです。

将来的には実店舗も視野に入れつつ、まずは今できることを着実に進めていきたいと思います。ネット販売にもいいところはたくさんありますが、こういったデメリットも理解した上で、自分に合った販売方法を選んでいただければと思います。

ではまた。

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