勝手に読後レビュー【十戒】読み終わった後に気づけた恐怖!
どうも、みことのは です。
個人的に2023年の【このミステリーがすごい】第1位!だと思っているミステリー【方舟】の作者夕木春央さんの最新作が発売されましたので、毎日の【本屋さんおもしろ書籍を探すパトロール】をしていて見つけた瞬間に買いましたw!
※本当は4位。ちなみに2023年と謳ってはいますが、それは【2023年に読むべき】という略なので、選ばれたのも発刊も2022年です。
帯には、【殺人犯を見つけてはならない】の文字。
もうワクワク。なんだそのルール?戒律?だから十戒?
それだけでもう楽しい。
最高傑作の前作レビューも載せておきますので、ご興味あればレビューとともに前作も読んでみてください。本当に、本当に怖くて面白いですから!!!
では、ここからは簡単に読後レビューを。
なるべくネタバレしないようにしますが、それでもストーリーや仕組みに触れることもありますので、予めご容赦ください。
1、新たなクローズドサークルの提言
本作は、【円形の小さな島】で繰り広げられるミステリーです。第1章の途中でご丁寧に島のイメージ画像まで描いてくださっていますので、それはとてもわかりやすく。
断崖絶壁に囲まれたこの場所が、今作でクローズドサークル、いわゆる【密室】になります。
ですが、通常と違うのは【心理的密室】であること。
・・・携帯電話は繋がります。
・・・船(助け)を呼ぼうと思えば呼べます。
あれ?逃げれる?
ですが、密室。
ここで帯に書かれている【殺人犯を見つけてはならない】が効いてきます。詳しくは言えませんが、最初の事件が起きた際に犯人からの10のメッセージ。これが十戒。10個ある命令。
この十戒を守らないとその場で命の危険に脅かされます。
非常に良くできた細かい10のルール。
そんなルールが新たな密室を作り上げました。
もう1つ言うと、これまでのミステリーによくある【この参加者の中に犯人がいるかも知れない】ではなく、【この参加者の中に犯人がいる!】と断言することから始まるお話。
そこから作られた心理的な鎖が面白かったですね。
2、二度読み したいと思える内容と怖さ
これまでいろんなミステリーを読んで、【二度読み必至!】とか勧めてくる作品もありましたが、全くもって二度読みしませんでした。
理由としては、【二度読みしても、感じ方も面白さもあんまり変わらない】感じがしたので。ですが、今回は二度読みしようかなぁと思える仕掛けでした。
それでも一度読了していますので、ゆっくり読むわけではなくザッと速読じみた感じで読むのですが、初めての【二度読み】は面白かった!
私から言えることはここまで。
それらを是非体験してみてください。
3、読み終わった後に、気づくか気づかないかの【別の部屋】へ
そして読了。
前作【方舟】が衝撃的で美化もされているのか、今作はそれ程でもなかった・・・ん〜まぁ面白いしわかるけど ってな感じの感想でした。
よく【その作者が傑作を書いたからって、次も面白いとは限らない】のがありますが、今回もそれだなぁと思っていました。
がっかりしたわけではありません。面白くはあった。
ただ、期待しすぎてしまったのか と自省。
ですが、ありました。今回も!!!!!
私は日頃書籍を購入する際に【ブックカバー】を付けてもらいます。そして読了したらカバーを外して、もう一度書籍の意匠を眺めて本棚に片付けます。
今回もそうしました。
読了後に表紙や帯コメントを眺めて、読む前後の感じ方の違いを楽しみ、片付けようとした時・・・、
えっ?何これ?
ゾクッとして、思わずアクセス。
その部屋には、本作の解説が書かれていました。
書籍の最後部じゃなく、ここに?なんで?
解説者は【ネタバレします!】と謳いながら解説をするのですが、まぁまだ読んでいない方にとっては確かにネタバレだな・・・と思いつつ、でも特に収穫もなく最後まで拝見し終わりました。
えっ?まさか?
気になって、その箇所を反転してみる。
するとそこに、【読み取れなかった方に向けての最大のネタバレ】が!読み取れなくてスイマセン!教えてくれてありがとう!一瞬でこの作品の見え方が変わりました(汗)!
結果、今回もハズレ無し!
夕木春央先生の次回作も、期待値MAXで待ちたいと思いますw
きっと裏切られて裏切られない事でしょう^^
ご興味あれば、ぜひ【方舟】から読んでみてください。
では、また。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。