勝手に読後レビュー【ミステリ・トランスミッター】こういう短編集を待ってました!
どうも、みことのは です。
趣味が増えれば、それに割く時間が足りなくなるのは明白。
最近ドラクエ3が発売され、久しぶりに今更、次機種の噂が耐えないこのタイミングで、Nintendo Switchを購入しました(汗)w
20代で卒業したゲーム復活!
妻は大人になってゲームデビュー!
学生みたいな毎日を送っています・・・。
なので、やりたい事は数あれど、いつの間にか他の趣味に関して【やらなくちゃいけない】という意識にならないように気をつけ、なるべく【気軽に楽しめる】事を念頭に、【成長せずとも維持継続】といった感じでちょこちょこと^^
前置きが長くなりましたが、そんな訳で読書も短編集に手を伸ばす次第でございます。それでも、いつかまた超大作に没頭することもあると信じ、今はドラクエ片手にガンプラ横目に移動中に読書の世界へ。
それくらいの軽い気持ちだったはずなのに、更にどんでん返し!
出会ったことのないような短編集に出会ってしまいました(T_T)
感謝!
それが今回ご紹介する【ミステリ・トランスミッター】です。
著者は斜線堂有紀 先生。
この先生の作品は 昔手にとって読んでみようと思ったのですが、なんだか入りきれずに断念したのを覚えています。
それだけに購入も慎重になりました。
導入から毛色を探り、どんな作品なのか本屋さんでペラペラめくってみると、一風変わった、とんがった内容。
短編集だということもあり、購入へ。
そして読み始めると、ものの2日の没入一気読み感(汗)
今回はそんな作品を、なるべくネタバレ無しでご紹介します。
感想は全て個人的な所感。
ところどころストーリーに触れる箇所もありますので、その点はご容赦を。
1、どんな作品で どんな短編集なのか?
本作【ミステリ・トランスミッター】は、その名の通りミステリー小説です。短編の中には殺人事件もありますし、そうでない謎を取り扱うお話もあります。
作品は全部で5つ。
一見、内容はバラバラ。短編集なので続き物でもありません。
ですが、共通点が1つ。
それは、お話の軸となる部分が【伝える】という事に絞られている点です。
誰が誰に何を伝えようとしているのか
どうすれば伝えたいことを伝えることができるのか
伝え方、見せ方の違いによって、景色は一変する
そんな短編集です。
しかも【絞っている】事で、余計なシンキングタイムも解決編も省かれます。短編集なのに 細かい描写が世界観の構築を助け、没入する事への後押しをしてくれます!
それはそれは小さな世界観でのお話ですので、細やかに丁寧に^^
よって読了後の感想としては、5つのミステリーを読んだというより、誰かが誰かに何かを伝えるという謎を解いていく過程で、5つの感情を揺さぶられた・・・というのが正直なところです。
全部違うお話です。本当に面白いです、オススメです!
それは時代背景やストーリー、謎だけでなく湧き上がる感情まで。
どんな感情が、皆さんの読後にピッタリハマるのかは、皆さん自身が読んで確かめてみてください。
本当に面白いミステリー短編集に出会えました。
感謝です。ありがとうございます。
2、なかでもいちばんのお気に入りは?
そんな短編集の中で、私が特に気に入った作品を1つ。
少しだけ、ほんの少しだけご紹介。
2作目の【妹の夫】は、タイトルから想像もつかないくらいのSF、且つIFのストーリー。
主人公は宇宙飛行士。
物語の舞台は宇宙船(ロケット?)のなか。
長距離ワープが現実的になった世界で、妻が背中を押してくれたおかげで宇宙飛行士の道へ進んだ主人公は、ワープをすることで地球との時間軸が大幅にズレていき、ひとり いろんな孤独と向き合っていきます。そこで起きる事件とジレンマ・・・
これ以上は言えませんので、ご興味あればぜひ読んでみてください(汗)
ちなみに私は、読了後に思いっきり切なくなって、大切な人のことをいっぱい想って、エンディングに少し嬉しくなって、ちょっとだけ泣きました。
ミステリ小説の短編で泣きそうになったのも初めてですし、誰かに感想を伝えたい!と衝動に駆られたのも初めてです。・・・私は真っ先に妻に(汗)
謎解きや仕掛けや伏線回収も良いですが、
やっぱり物語が面白くなくちゃ。
そう思わせてくれた【ミステリ・トランスミッター】、オススメです^^
ご興味あれば是非。
では、また。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。