「戦慄怪奇ワールド コワすぎ」を観てきた。
白石晃士監督の最新作、ファン待望のあのシリーズ!「コワすぎ」が帰ってきた!
しかも何故か今回はバズりまくっている!
何故なのだろう?古参ファンとしては、この事態にやや困惑している。
監督もそうらしい。
とにかく気持ちを抑えつつ確認してきた。
公開から約一週間経っての鑑賞。
新宿ピカデリーにて鑑賞してきた。
水曜日サービスデイという事で館内は朝から観客は多め。
朝10時25分の回(今日まで午前中の回を上映)
入場開始してビックリした、結構な数の人達が「コワすぎ」目当てらしくゾロゾロと入場口に吸い込まれていく。
新宿ピカデリーの先週の興行ランキング1位は伊達じゃなかった。
スクリーンも結構広めの所をあてがわれてた。
やっぱり此処は別の世界線なんだと正直思いました。笑
今回の「コワすぎ」は、シリーズの直接の続編ではなく別の世界線での話しで所謂「リスタート」作品で初めて観る観客にも優しい作り。
でもシリーズを観ている人達には「ニヤリ」とするファンにも嬉しい演出も監督らしいマニアック全開の作品になっていた。
しかし今回。
時代の流れ、スタイルも考慮されており、映画界の「性加害問題」や「コロナ」男女間の格差問題など結構真正面から取り上げられていて社会派メッセージもやんわり散りばめられている。
だけどある意味ジェットコースターホラーサスペンスの要素は健在でしかも観客に話しかけちゃう「ファミリームービー」という芸も盛り込まれ最早カオス!
「コワすぎ」というよりも「ヤリすぎ」という程。
工藤、市川もプロデューサー、ディレクターとやや出世していて、工藤の暴力もやや弱め、市川はアイアンフィストを手に入れ工藤を殴り飛ばすという逆転現象もあり肌触りは昔とは変わっている。
まぁでも関係性は変わらず工藤市川田代の3人組が投稿された怪異を調査し記録していくスタイル。
コワすぎは、ホラー映画というよりも冒険ミステリー映画だというのが今回はよくわかる。昔の「イン○○ジョーンズ」のノリなのだろうな。
近年の「オカルトの森へようこそ」が白石ワールドのリミックス映画で今回の「コワすぎ」もほぼ同じテイストで描かれている。
所謂「ファンムービー」的嗜好作品。それ故に入門書的でもある。
だから万人に今回受け入れられたのかもなあと思った。
笑いと恐怖は紙一重の理論が突き詰められているし、フェイクドキュメンタリーの伸び代がしっかりと刻み込まれているから、未体験の人達に「驚き」と「楽しさ」をリアリティを持って体験させてくれる映画なので心揺さぶられる事は間違いなし。
人間の無い物ねだり、オカルトに抱く「未知への関心憧れ探求」の欲求が昨今のこの手のブームの後押しもあり「やっと時代が追いついた」んだろう。
古参の白石晃士ファンとしては嬉しい限りだ。
「遅いよ!もう!」
此処からはネタバレも含む個人的な感想を書いていこうかと思うので内容知りたくない方は閲覧注意(この言葉使いたかった!!)である。
パンフにも書かれているが、超コワすぎの続きにならなかったのは、時間が経ちすぎたのと忙しかったのと脚本作業に手間取ったのとスケジュールと役者確保が困難など、複雑な問題が絡み合った結果らしい。
それと今回で「終わり」として企画されていたが、「良い終わらせ方」に悩んでいた為決断出来なかった事が大きな原因らしい。
その期間「ツインピーク」を観て「あっ投げっぱなしでも良いんだ」という答えを得て今回の別世界でのコワすぎ誕生となったみたいなので手癖もあろうけど伸び伸びやらせてもらうぜ感がいい意味で作品を緩く間口を広げて観られる要因のような気がする。
でも古参のファンとしては、ちょっと残念な所も多々ある。
工藤の超コワの頃の振り切った感が好きだったので今回のほぼ役立たずの工藤というポジションが好きじゃない。やっぱり呪物と金属バットで無茶苦茶する工藤が観たい。
そして役者確保が事実上無理な為実現出来なかった「コワすぎアベンジャーズ」が観たかった。いつの日か白石ワールド総決算映画が実現する世界を期待したい。監督お願いします!!(まぁ立ち位置的にはオカルトの森へがそうなんだろうけど‥‥)
今回の勝ち組は確実に霊能者コンビ珠緒と鬼村。このコンビの映画と言っても過言じゃない。本当とんでもない霊能者生み出すのが上手い、監督は。
いつかネオ、ナナシ、珠緒、鬼村等過去に出てきた怪しい霊能者達が集う映画も観てみたいなあ。
そこに江野やらも絡んで。脳内処理でほくそ笑んどきます笑。
オチで過去作と繋げてループ構造としている所はうれしい限り。
ある意味10作という切りの良い(当初の予定本数通り)数字で終わる事が出来てめでたしと言った所。(やや強引ではあるけど)
でもこの人気、もしかしたらあるかも?
何かが!
ラブフォーエバー❤️コワすぎ❣️