見出し画像

得意技を封印してServiceNow Hackathonでの日本一を目指し、 短期集中で新しいスキルを手に入れました。

今年、三井情報はServiceNow Japanが開催したハッカソン*に初めて参加してきました!

*ハッカソンは、ハック(Hack)とマラソン(Marathon)を掛け合わせた造語で、アイデアを持つ人や開発者が集まってチームを作り、特定のテーマに対して限られた期間内でアプリケーションやサービスを開発し、その結果を競い合うイベントです。

今回参加したハッカソン(正式名称:ServiceNow Japan Hackathon)は2018年に始まり、与えられたテーマに対して革新的なアプリケーション(以下 アプリ)をServiceNowが提供する「Now Platform*」を使って実現するもので、開発の技術力だけでなく、アイデア力も試されます。今回のテーマは「ESG(Environment, Social, Governance)。今回の投稿では三井情報の奮闘ぶり?をお伝えしていきます。

*Now Platformはより迅速なアプリ開発・デジタルワークフローの自動化を実現する単一プラットフォームです。

参加のきっかけ

三井情報はお客様にServiceNowを提供しているベンダーであると同時に、ServiceNowのITSMを従業員が人事・総務・経理・法務・情報システムといったコーポレート部門への問い合わせや申請時に使うシステムとして利用するユーザでもあります。そんな三井情報のもとにServiceNow Japanよりハッカソンイベントのお知らせが届き、「エンジニアなら誰しも一度は目指す『日本一』になるチャンスが来た!そして、イベントへの参加をエンジニアメンバーの成長のきっかけにしたい」と参加を即決。そして、ハッカソン参加に向けて3名のエンジニア+アイデア隊2名からなる “チームMKI” が誕生しました。

得意技を封印してアプリ開発

三井情報がServiceNowにおいて得意なのはITSM(IT Service Management)とCSM(Customer Service Management)で、この2分野についてはServiceNowの資格者数が日本一*となり、自他共に認める得意技と考えています。* 執筆時点(10/20)でのServiceNow資格(CIS-ITSMとCIS-CSM)の資格保有数

MKI_Servicenowページ

- 三井情報が社内で利用しているServiceNow ITSMのポータル画面 -

しかし、コロナ禍により開発したアプリの紹介は対面でのインタラクティブなものではなく、アプリを説明する5分間の動画と1枚の説明スライドを提出するのみということで、視覚的なインパクトを重視してスマートフォンで利用するアプリを開発することにしました。ちなみに、三井情報が提供するServiceNowの機能は上図のようにWebブラウザで利用することを前提としているため、開発メンバーはスマートフォンアプリの開発経験がほぼ皆無。(開発前から期間が足りるのかヒヤヒヤものでした💦)

社内では開発環境が提供される2日前(8/11)から要件定義を開始し、翌日午後にはほぼ要件が決まりました。各自業務の合間で打ち合わせをしていたため、アプリに入れる機能の取捨選択といった要件定義にかけた時間は2時間程度。いつも対応するプロジェクトでは考えられないスピードで要件定義を終え、翌週(8/16)から開発が開始。そして、ハッカソン開始から2日目の夕方には大枠ができあがり、開発メンバー以外がアプリのレビューを実施。レビューは開発知識のないアイデア隊のメンバーが開発苦労を考えずにあれこれ欲しい機能や動作に注文をつけました。忖度一切なしのレビューの甲斐もあって?視覚的なインパクトよりも使い勝手重視のアプリが出来上がりました!

画像4

- ハッカソンのスケジュールイメージ -

アプリの名は「もったいNow」

私たちがこのハッカソンを通じて開発したアプリは「もったいNow」。このアプリは飲食店で発生する「フードロス」の削減と食材を提供する生産者(第一次産業)の収入確保を実現し、国内の食料自給率低下も防ぐという目標を立てて開発を進めました。

画像1

- 私たちに食事が提供されるまでのイメージ -

フードロスと繋がりがあると考えた社会課題
- COVID-19の影響で食材の需要予測が困難となり、収入減につながる可能性がある
- 食品の腐敗や処分時に発生する温室効果ガス(メタンガスやCO2)によって地球温暖化が進む
- 第一次産業に従事する人の減少によって食料調達を輸入に頼らざるを得ず、干ばつや異常気象などで生産量が大幅に減ると禁輸措置が取られて食材が入手できなくなる

画像3

- 実際に開発したアプリ利用イメージ -

ポイントは利用範囲を自社が入居するオフィスビルに限定することで注文した人が受け取りを忘れるのを防止だけでなく、先払予約で飲食店の収入確保とQRコード提示のみで受渡しが完了するところです♪(飲食店と消費者のどちらにも最小限の手間で済むようにしました)

気になる結果

自画自賛したくなるくらいアプリの使い勝手は良いし、着眼点も見事だし、「日本一に違いない!」と結果を待ちましたが、日本一はおろか3位入賞も果たせず悔しい結果となりました😢しかし、フィードバックでは「着眼点はよく、実用性も高い」「今すぐにでも活用できそう」「面白いアイデア」といった評価をいただけて、参加して良かったです。
また、ハッカソンに参加したメンバーからは

- 通常スクラッチ*で1から作ると1か月以上かかるようなアプリが1週間で開発できたことはServiceNowが提供するアプリケーション開発プラットフォームとしての有効性が確認できた(*スクラッチ:パッケージ(システム開発の雛形)等を使わず、1からオリジナルのシステムを開発すること)
- 普段の案件では触れないモバイルアプリが中心で新鮮だった
- 初めてのモバイルアプリ開発で苦労したが新たな知識を学ぶ良い機会となり、楽しく参加できた

といった感想があり、普段とは異なる条件下でのアプリケーション開発で一皮むけたはず?

トリミング_B14A8939

実は筆者もアイデア隊としてこのハッカソンに参加し、開発のお手伝いはできませんでしたが発表に向けた資料作りを通じてエンジニアと利用者の双方の視点で良いアプリが開発できることを、身をもって知ることができたと感じています。もう1名のアイデア隊員も自分たちでESGの課題を決めて、それをどうServiceNowを使って解決するか?という点が大変ながらも自由な発想ができたとエンジョイしたようです。次回のハッカソンこそは日本一になれることを夢見て、三井情報のエンジニアたちは今日も様々な課題を持つお客様企業のために一生懸命に開発をしてナレッジの蓄積を続けています!また来年の報告を楽しみにお待ちください♪

「MKIが解説するServiceNow開発blog」の宣伝

三井情報ではServiceNow にまつわるナレッジを紹介する「MKIが解説するServiceNow開発blog」を運用しています。ServiceNowのことをもっと知りたい!導入を検討したい!という方々におすすめのブログですので、こちらもぜひご覧ください! https://mki-blog.hatenablog.com/

また製品全般の情報は三井情報のホームページで紹介しています。
https://www.mki.co.jp/lp/servicenow/