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キャリアの積み上げ方

もう1つ書き残しておきたかったのが「キャリア」について。
(本当は「家族」についても書きたかったけど、それはまたの機会にw)

大学までストレートで進み、新卒で今の会社に入り、気づけば8年目。
弊社においてはまぁまぁの中堅どころになってきてしまい、昔のような「新人です!」みたいな若さの武器は無くなりつつあるわけで。
そんな7年半の社会人生活、ずっと順風満帆だったかというとそうではないし、プライベートの変化も含め、今後もこのまま働き続けるんだっけ?とか、いろいろ考えることも出てくるわけで。

また考え方が次のフェーズに行ってしまったら、20代で考えていたことを忘れてしまいそうだから。
備忘も兼ねて今回いろいろと綴ってみようかと思う。

「やりたいこと」がわからなかった就活時代

20代の振り返りでも書いたように、私には「やりたいこと」がなかった。
厳密には、就活で選考を受ける会社それぞれに「この会社だったらこんなことをやりたいかもな」という検討はしていた。
でも、そこに一貫性があったかと言われればそんなことはなく、それを見透かした今の会社の当時のメンターに「未来は、それを本当にやりたいの?」と問われ、敢えなくノックダウン(笑)

全くの嘘ではないものの、決して「命を燃やしてまでやりたい」とか「何があってもやりたい」ものではなかった。だからといって、それにあたるものを、就活中に見つけることはできなかった。

結局「やりたいことはないです。でもいずれ母になることができたときに、子どもが尊敬するような母で在りたいし、そのためには私らしく働いていることが大事だと思っています」という絶対に自分の中ではブレなかったTo B軸を伝え、今の会社に入ることになった。

少しずつ「好き」が見え始めた新人時代

配属先は商品企画。周りは「企画志望!」とやりたいことを伝えて入ってきた優秀な同期たちで、先輩からも「なりたくてもなれない人たちが居るんだからね」と言われていたが、当時のまだ尖っていた頃の私は「そんなこと言われたって、私にとってやりたいことなのかはわからんのよ…」とどこか斜めに見ていたようにも思う。

そんなこんなでとりあえず目の前に与えてもらった仕事へ向き合い続けた新人時代。自分が経験したことのない中途領域の企画だったことや、顧客もカスタマも完全には見えない中で企画をする難しさから「やっぱり合わないかも」と入社1年半で転職も考えた。
(考えていたのは当時の仕事と全く異なる広報職。経験を積めば転用も効くし母になっても働き続けられそうという漠然とした動機だった。)

ただ、当時少しずつわかり始めていた自分の好きなもの(温度感を感じられるもの)を上司に伝えたことで、転職フェアというリアルの場を担当させてもらえることになり、そこでの経験があったからこそ、より一層自分の好きなものの輪郭が明確になっていった。

「好き」だけではどうにもならなかった

そんなこんなで
・人の温度感がわかるもの(自分の仕事の影響先がわかること)
・より良くなる手伝いができること

が好きだなぁと思い、3年目の終わり、初めて自ら「やりたい」と思えた人事へ異動希望を出した。
(当時はキャリアアドバイザーとも悩んだものの、1:1よりも仕組みで動かせる方が仕事としては好きかもしれないと思い、人事を選んだ)

迎えた4年目の春、無事に希望が通って人事としてのキャリアを開始。
「がんばるぞーーーー」と意気込んでいたものの敢えなく撃沈。

「好き」×「得意(特性)」の掛け合わせの重要性を知る

よく言われることではあるけれど、仕事をする上では「好き」だけではどうにもならなくて、「好き」×「得意(特性)」が組み合わさって初めて、うまく回り始めるのであった。

撃沈とはいえ、人事の仕事のぜんぶが合わなかったわけではなく、好き×得意が噛み合わさった結果、うまく回った仕事もあった。
それを最終的に言語化すると、以下が組み合わさると個人的には特性が強みとなって表出しやすいということに気づけた。

・仕事の影響先の人の反応や温度感を想像できると想いを持てること
・細かい作業や数字を扱う仕事は人より苦無くできること
・コミュニケーションを円滑に進めるための心遣いや調整は得意なこと
・論拠が不明瞭な状態における意思決定が苦手なこと
 (逆を返せば、論拠が明瞭だと意思決定しやすいこと)

20代を振り返って【後半戦】より

「そろそろ特性を活かせる仕事へ転職考えるか〜」と思っていた矢先、今度は発令として異動の内示を受けた。そして5年目の秋に異動した事業企画という仕事で、今も働き続けている。

スキル・経験の汎用性を知る大切さ

今の部署においても転職や異動を考えなかったかというとそうではない。
ちょうど1年前の今頃、なかなかにしんどかったこともあって、改めて自分のキャリアを見直した時期があった。

ただ、今までのキャリアを振り返ると、商品企画→人事→事業企画と同じ会社に所属しながら社内転職のようなことをしてきていたので、「そもそも今の私って社外で通用するんだっけ?」という自信も無かった。

そんな中で久しぶりに「この会社で働きたいかも」と思える場所に出会い、何度か面接もしていただいた。結果、タイミングなど諸々の事情で転職には至らずだったのだが、この時「社外」という選択肢をちゃんと考えたこと、そして一見関連性の無いように見えていた、自分のキャリアで積み上げてきたスキルや経験が、他社でも通用する可能性を見出していただいて、それだけでも転職を検討してよかったな、と思えた。

当時並行して、人事へ異動した時と同じ自己申告の社内異動も検討していたし、そちらも好反応を頂いていたのだが、結局上司と腹を割って会話した結果、今の部署に残るに至る。

「これから」を見据えて思うこと

今の仕事はとてもやりがいがある。一方で、7年半人材領域で働いていて感じるのは、好きな(興味のある)領域的な観点だと、きっと最終的に人材領域を選ばない気がしている。

それが「今」なのかというとそうではないかもしれないけれど、好きな領域という観点で考え始めたのも上述の転職がきっかけなので、あの時の悩んだ日々は自分にとって大きな出来事だったな、と思う。

「30代になったら何で仕事を選ぶのだろうか。」

最近思うのは、転職や異動をすることで解決すること/しないことがあるということ。
例えば、同じ会社の中でも、部署や職種や職制、さらには事業フェーズによって、繁忙加減は異なるから、自分の部署は忙しいのに他の部署はわりと余裕があるということもザラにある(逆もまた然り)。
もちろん会社における組織風土や人材観によって、まとっている空気や当たり前のレベル感、さらには仕事の進め方などの色が出ることはあるだろうけれど、ライフワークバランスだけ考えて「この人は余裕ありそうだからこの会社/部署なら今より余裕ができるかも」と思って転職/異動をすると痛い目を見る可能性もあるんだろうなぁ、と。

そんな時にちょうど『働き方の損益分岐点』という小暮さんの本を読んで、原作新書(読了)の『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』から文庫化される際に追加された§5と§6が個人的にはとても脳内整理になって。

きっと今後キャリアを考える時(どこかの企業に属する場合)は、
・好きな(興味のある)領域
・過去からの積み上げができる仕事(職種)
をand / or条件で選んでいくのかもしれない。
というのが、20代ラストに思う現在地。

自分の意志だけでなく他の力のおかげも含め、結果としていろいろな幅を経験した20代。30代は広く浅くを終えて、経験/スキルを深める・転用するフェーズに移行していきつつ、自分の中で居心地のよいライフワークバランスが保てるようになっていけたらいいな。


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