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ねい
2018年10月7日 12:09
10月 神無月。世は祭り一色。金木犀薫る 祝福ぬくむ風が、町に響くお囃子や子どもの声を 高々と 広い空に届ける。そんな日でも、わたしの母は 絶賛 鬱である。どうにも心もとない乱降下する気圧のような心を、老いた細いからだに とどめ、いつだって泣き出せそうな声を、ふり絞っているのがわかる。「おはよう」「お母さんおはよう。お昼ご飯はたべた?」電話の先では 狂った時計を読み違えていた