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#32 Paris-4

日曜日。 週末に行こう、と思っていたRue Montorgueil(モントルグイユ通り)へ。 たまにはランチを外で食べたいなと。

通りを一旦歩いてお店の雰囲気やメニューをチラ見。
入り口に立たれていた店主らしき男性やお店の雰囲気で、Café Montorgueilに。

私「こんにちは」
Monsieur「こんにちは」
私「ひとりです、昼食を」
Monsieur「テラスと店内どちらがいいですか?」
私「店内で」

入り口で、自分の口からBonjourと笑みが自然に出た瞬間に、これは最高かもと思いました。出だしのスムーズさって大事ですよね。
特に私はフランス関連、常に無駄なチカラ入りすぎだったので、この瞬間の感覚がものすごく印象に残っています。

世界的な流行ですね、このお店もグルメバーガーのメニューがありました。何名かオーダーされていたのですが、私はやはり定番メニューが食べたかったのでサーモンのグリルを。
最初のドリンクにグラスでシャンパーニュをお願いしました。

このシャンパーニュがね!!もう本当に最高に美味しかったんです!!
(銘柄と年代がわからないという為体なんですけど笑)

ころっとした立派なお腹の男性がニコニコとシャンパーニュのボトルを持ってきてくれて、目の前でポン!と。
よく冷えていて、きめ細やかな泡をなみなみとフルートグラスに注いでくれました。見た目だけで「これぜったい死ぬほど美味しいでしょ」と思いましたがその通りでした。

焼き加減も最高だったサーモンのグリエ

シャンパーニュをおかわり、よりは白だなぁとサンセールを25cl(250cc)お願いしました。こちらも最高に美味しかったです。
サーモンは身が熱くふわふわ、焼き加減も最適解。フリッツの量も味もじゃがいも感も大好きな感じ。
もうこの時点で至福のひととき。
斜め前に座った小さな女の子とそのママ、隣の席の年配のカップルからも、にこやかに微笑んでいただいたりもして味も雰囲気もなんかもう本当に最高でした。

人生最高のランチだ!と心底感じました。
なんて言うんですかね、なにもどこもがんばっていない居心地の良さ、のような。
普通に挨拶をして希望を伝える、それがひとつのつっかかりもなく叶えられる素晴らしさ。

そうなんだよ、こういうことがしたかっただけなの、おしゃれとかエレガントとか確かにそういうものもたくさんそこかしこにある街で、だからこそ手を伸ばすものに迷いすぎるけれど、今の私は単なる観光客で、欲しいもの得たいものは明確なんだ、若い頃にものすごく影響を受けた国だから変に考えすぎてチカラばかり入りすぎて勝手に息苦しくなってただけなんだ、なんていうことはなくてただこういう場所でこの街の空気で呼吸しながら好きな味を味わうのが私の欲しいものなんだ

どうしてこんな単純なことに何十年もたどり着けなかったんでしょう、アホですね、アホすぎますがそれが現実です。
そして気づいた瞬間の、呪縛の解け方といったらなかったです。解放感ってこのことか!!っていう。
まぁ自分で自分を縛ってた分ほんと愚かなだけなんですけど、この回り道が私の生き方なんだなと思います。

今日は人生最良の日曜日だ!と思いながら食後のエスプレッソを飲み、お会計をお願いしたら、店主らしき男性が「食後酒はいかがですか?カルバドスやマールは」とのこと!喜んでカルバドスをいただきました。

会計に入っていなかったので、追加していただいてからお支払いします、と伝えると笑顔で「何言ってんの、サービスです」と。

本当に人生最良の日曜日。(しつこい笑)

なんとサービスしてくださいました!!

自分の感じたように行動して受け入れられること、それを評価してもらえたのごとく接してもらえることがこんなにも幸せだと言うことを感じられて、もう何も思い残すことはない!とか思いました。いやまたぜったい来るとか思いましたけど笑

最高な気分でアパルトマンへ戻り、夜はPinot Noirなど飲みながらくつろいで過ごしました。

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