もう一度行きたい、イギリス片田舎の理想のTaproom
先日のエントリ「クラフトビールの話、同乗させてください」は、勇気を振り絞って書いてみてよかったと思っています。数人の方から連絡をいただくことができ、自分の想いをアウトプットすることの大切さと、note意外とやるなということが分かりました。そんなこんなで気分よく、自宅の近所、中目黒でビールを飲もうと思っていると、そこは決してクラフトビール専門店と呼べるほどの場所ではなく、海外のビールを2、3本置いているようなパブなのですが、そこにありました、Magic Rockの文字が。
Magic Rock Brewingは自分の住んでいたLeedsと同じYorkshire地方のHuddersfieldという街にあるBreweryです。Huddersfieldはサッカー好きな人は聞いたことがあるかも知れません、Premier Leagueにもいたことのある古豪チームです。しかし、実際に訪れて、駅から出てもびっくりしましたが、簡単にコピペで作ることのできそうな何の特徴もない中規模のイギリスの地方都市です。そんな街の郊外にあるMagic Rockは、一言で言うならば、ブランディングの大変上手なBreweryです。
https://www.magicrockbrewing.com/
これがMagic Rockの商品を置いた冷蔵庫です。写真がよくないので分かりにくいかも知れませんが、見事にブランドの方向性が統一され世界観ができあがっています。そして、それがおしゃれ。Webサイトなどを見ても分かりますが、デザインに対するこだわりと完成度がひときわ高いのが特徴です。味よりむしろカルチャの方から入っている大して舌の肥えていない自分としては、マーケティング視点で語れば、極論すればクラフトビールはブランディングをしっかりすれば勝てると思っています。それは日本における宇宙ビールさんの成功を見ても立証されているように思います。
そんなMagic RockのTap Roomは、おしゃれを押し付けるでもない絶妙に居心地のよい空間で、とにかく最高なのです。
醸造所の奥にあるTap Roomへの看板。このモンスターのようなキャラがブランドのキーになっています。子どもも楽しい。このキャラたちがプリントされたグラス、買おうかどうしようか迷って輸送のことを考えて買わなかったことが後悔されます。
外はこんな感じ。Tap Roomでは乾き物のスナック程度しか出していませんが、土日は地元のお店が屋台を出せる場所があります。エスニックなカレー屋さんやホットドッグ屋さんなどが出店していました。また、ちょっとしたライブをできる音響も整っており、DJやギターの弾き語りなどが行われていました。写真でも分かるように、綺麗にお花を飾っていたり清潔感に気を使っているところが、いわゆるPubの暗く汚いイメージから脱却できているように感じました。
最高な感じはこちらなどを是非みてください(https://www.magicrockbrewing.com/blog/seshfest-2019-return-of-the-rain-mac/)
中はこんな感じ。醸造所の天井の高さをいかんなくデザインに生かしています。各商品ごとにカラー分けがしっかりされているからか、ベースのブランドのトーンは白と黒のみで構成。常時15種類くらいのビールが飲めたり、Tシャツなどのマーチャンダイジングも充実。ビールとサイクリングの親和性はやや謎でしたが、自転車まわりのグッズが多くありました。創業者の趣味?
実はクラフトビールと同じくらいに「レンガ・フェチ」である自分。この絶妙なレンガとポスターをつまみにガンガン飲めます。
帰国する1週間くらい前にも、ここを訪れました。もちろんTap Roomは子連れや犬連れにも非常にフレンドリーで、最高の時間になったことをよく覚えています。言ってしまえば片田舎のブランディングにこだわった小さなBrewery。それが中目黒で邂逅できるなんて・・・クラフトビールのロマン。そんなことを思った中目黒の夜でした。
しかし、その後ショッキングな出来事が・・・それは、また次回。