◤暮らし◢ 「香り」を楽しめるようになってきた。[#104]
むかしは「香り」が苦手だった。
特にバラやラベンダーなどの花の香りは、甘ったるい記憶が強く残っていて、匂ってもむせ返るようだった。今思えば、お花からちゃんと精製されていない、人工的な香りだったのかもしれない。
香りモノは、無香料か石けんの香りを選んでいた。
嫌な臭いは残したくないけれど、それを強い匂いで抑えつけたくもない。
この点に関しては、日本と欧米とで考え方が違うと聞いたことがある。
日本は匂いを「消す」ことに着目するのに対し、欧米では匂いにさらに匂いを「重ねる」ことで消す?誤魔化す?らしい。
文化や環境の違いも大きく影響しているのだろう。なんだか面白い。
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ここ数年、香りに対する考え方が変わった。急に香りモノに興味を持つようになったのだ。
まずは香水。なんとなく大人の女性としての嗜みのような気がしている。
初めて買った香水は『JO MALONE』。「いい香り」「モテる(コレ大事)」「自然な香り」と高評価・好印象が多いブランドである。
店舗で試して「イングリッシュペアー&フリージア」の香りを購入。しかし、店舗では「いい」と思った香りも徐々に「うーん…」と思うようになった。付け慣れていないからか、そもそも好みじゃなかったのか。
さらに、当時も病院勤務だったわたしが香水をつけられるのは休日のみ。
30mlのビンは、1年経って半分も減っていなかった。
その後も様々な香りモノを試した。「好き!」と思う商品もあったし、「うーん…」と思うものも。
香りを選ぶって難しい。
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最近購入した香水は2つ。どちらも好きな香り。
そのうち一つは、キャメレオン竹田さんの“キャメ香水”。香りはジャスミン。
苦手意識のあったお花の香りだけれど、最初に香った時、今までの甘ったるい記憶が一気に払拭されるほど「いい!」と思った。
出合える時は出合えるんだ!と、率直に思った。香りを楽しめるようになったことが、素直に嬉しかった。
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身体に纏うもの以外でもキャンドルやルームミストで香りを楽しんでいる。
好きなキャンドルは『APOTHEKE』の「ホワイトティー」。
ここ1,2年「ホワイトティー」がマイブーム。
キャンドル以外にも試してみたいアイテムがたくさん。
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と言っても、今は「香害」という言葉もある程、人々は香りに対して敏感になっているし、香りそのものが多様になってきている。
好きな香りを気分よく楽しんでいきたい。