K.Maeyama

総研大博士課程学生(日本歴史研究専攻@歴博).元未来館の科学コミュニケーター.時代遅れ…

K.Maeyama

総研大博士課程学生(日本歴史研究専攻@歴博).元未来館の科学コミュニケーター.時代遅れになった計算機器を研究対象にして,コンピューターと人間・社会の関わりを考える研究をしています.墨で書かれた古文書の代わりに,機械言語やプログラミング言語を読む歴史研究者です.

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「けしからん」と計算史

登大遊さんの情熱大陸を見ました https://www.mbs.jp/jounetsu/2021/02_07.shtml 2重に面白い回でした. 1つは,インターネットありがとう!の裏側を知れた面白さ. もう1つは,「けしからん」の面白さです.(こんなこと言ったら怒られてしまうかもしれませんが…) ーーー 自分の専門は,日本計算史と言っていますが,その中でも特に「コンピュータの利用」について着目しています.そのような文献を読むときに様々な「けしからん」が出てくるの

    • 2020年の日本計算史と僕 -回顧と展望-

      何となく思い立ってしまったので,これから毎年書いていきたいと思います.(タイトルに深い意味はありません) 今年1年を振り返ろうと思います(間に合いませんでした.年が明けたら追記します). 1月~3月未来館で科学コミュニケーターとして勤務. じわじわと新型コロナウイルスの感染が拡大していく. 情報処理学会 全国大会の歴史セッション ~コンピュータパイオニアが語る~「私の詩と真実」は,仕事と重なってしまい参加できず. 日立財団の2019年度 倉田奨励金 の助成に採択していただ

      • デジタルな博物館 と デジタルの博物館

         「日本にもコンピュータの博物館を創りたい」というのが,自分の夢.どうも前山です.  このツイートについて,思ったことを書きます.このツイートのリプ欄とか引用リツイート欄には興味深い事が多く書かれていて,ツイートをした方(博物館・プラネタリウムで働いている方)が,丁寧にコメントをしているので,大変勉強になります.  自分も「資料をデジタル化したら,それで解決か?」という問いにはもちろん否定的な意見を取ります.なぜなら,ついつい忘れがちですが,そもそもそのVRすらも,いつか

        • 科学史の魅力

          こんな動画を見た 「科学史の5つの魅力!楽しく、かつ、学問の架け橋となり最強のテーマが科学者の伝記」 ネタバレになるので深くは書かないが,この中で5つの魅力が述べられている. 1.ストーリーとして面白い 2.文理を問わず楽しめる 3.学問の架け橋になる 4.科学史こそが科学 5.法則の意味がわかる 詳しい内容は動画を見て欲しいのだが,まぁ概ね納得は出来るが,どこか釈然としない. 理由の一つは,すでに研究をする身になった今の自分には,「科学史を学ぶ魅力」は響かないこと

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          ソフトウェアの誕生日問題

          (有料記事ですが本文は無料です.有料記事の設定にしてみたかっただけです笑.自分の誕生日だけ有料部分で公開しています) 今日は,ソフトウェアの誕生日について考えてみたいと思います. ソフトウェアと言っても,いろんなものがありますが… 今回は,NVIDIA CUDA の誕生日について検討することで,ソフトウェアの誕生日問題を考えてみたいと思います. https://developer.nvidia.com/cuda-toolkit ソフトウェアの誕生日は ・アイディアが生

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