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2007.05.31 ソウル(恵化駅周辺、サンドル社)

2007年5月31日 恵化駅周辺、サンドル社

7時起床、9時前にホテルを出る。
このホテルに泊まってからずっと気になっている屋台が一つある。ホテルの裏手チョンロ46ギルが庶民的な食堂街になっていることは既に書いたが、その食堂街の四つ角に毎朝、太い木の根を積んだ屋台が出る。

写真を撮らせてもらおうと話しかけたら、気のいい屋台の店主は身体にいいから飲めとしきりに勧める。何やら得体の知れない飲み物に見えたので鄭重にお断りして写真だけ撮らせてもらった。よく聞き取れなかったのだが “Chi” という飲み物らしい。

午後の会議でサンドル社のタイプフェイスフ・デザイナー Zhai Shiwon さんに写真を見てもらった。これは楠の根でこれを、絞ってお茶に混ぜて飲むと身体に良いのだと教えてくれた。“Chi” はお茶のことだった。

この太い根を絞ってお茶に混ぜて呑む。

少し慣れてきた地下鉄4号線の東大門駅に向かう。
並んでいる自動券売機はコイン専用と紙幣も使ええる2種類。2005年12月に初めてソウルに来た時は大型の券売機では紙幣が使えたのだが、今朝は何故か利用できなくなっていた。東大門から恵化まで一駅、乗車賃は1,000 Won(約135円)。

左ニ台がコイン用、右ニ台が紙幣も使える券売機。
出札窓口でも切符を購入できる。

自動改札機は日本のものよりも小型で狭く、切符を入れてからバーを押して入る。大きな荷物があるときは先に荷物をバーの先に押し込んでおかないとうまく通り抜けることができない。

東大門駅の自動改札機。
東京の南北線の溜池山王駅と間違えてしまいそうな東大門駅。
4号線の車内。

恵化駅を下りて昨日昼食を食べた辛氏火爐がある駅の東側に出てみる。マロニエ公園を覗いてみるが閑散としている。この公園の周囲は韓国芸術振興院、マロニエ美術館、文芸新興院芸術劇場、パランセ劇場、パタンゴル小劇場などの文化施設が集まっている。

マロニエ公園。

この公園、今はソウル郊外に移転したソウル大学の跡地に造られたもので、公園の一角にブロンズで作られた大学のミニチュアが記念碑として飾られていた。

ソウル大学記念碑。

何処かで軽い朝食とコーヒーを、とキョロついたが公園周辺のカフェも飲食店も未だ開店前。

カフェも飲食店も開店前。

カラフルな建築現場の囲いは、このスペースを周辺にある美術大学かデザイン学校の生徒に開放しているのだろう。

建設工事現場の囲い。
工事現場の囲いの一部。
ベン・シャーンや粟津潔を思わせるタッチもあった。

恵化駅近くまで戻り "PARIS CROISSANT" で軽い朝食と休憩。サンドイッチとアイスココアで 7,550 Won(約1,015円)。期待していなかったサンドイッチが旨かった。

手前から2軒目が "PARIS CROISSANT"。

10時過ぎにサンドル社に到着。12時まで昨日と同じメンバーで会議。
質問が中国の新しい文字規格に集中する。韓国にはこの規格の情報が少ないようでその全貌が分かり難いのだろう。
会議が終わる頃、いつもメールでやりとりをしている Sangduk Kim さんが会議室に顔を見せてくれた。久しぶりの再開でお互いの近況を話し合う。
彼が担当しているキャラクタ・ライセンスの仕事がすごく忙しいようだ。

Sangduk Kim さんも交えた会議のメンバーでイカ・ポッサム専門店でランチ。オーダーはイカ・ポッサムとテンジャン・チゲ。どちらも韓国の人にとってもかなり辛い味付けだそうだ。確かに舌を刺すような辛さだった。

イカ・ポッサム。
テンジャン・チゲ。

午後はタイプフェイス・デザインチームとの2時間の歓談を挟んで、ずっとデザイン室のデスクを借りて持ち込んだパソコンで仕事をる。
夜はセオク社長を交えて恵化駅東のテハンノにある焼き肉店「ナクサンガーデン」で夕食。

夕暮れのテハンノ。

今年の2月にも縺れてきてもらったが、サンドル社からこんなに近いところにあることを知らなかった。カルビも冷麺も初めて食べたときの好印象そのまま、ただ旨いというのではなく、口に優しく胃にも負担を掛けないような旨さだ。

ナクサンガーデン。
Koさん、Kimさん、Cheさん、Seok社長と右端がLeeさん。

食後はセオク社長が『近くのバーで軽く飲んでいきませんか』と誘ってくれたのでついていった。同じテハノンにある “M Bar” という、生演奏が入っている店だった。
初めてソウルで入ったバーだが、今は無くなってしまった新橋の名店「バー機関車」を広くして照明を華やかにしたような店だった。若い女性客の姿も多い。

M Bar』。

M Bar でセオク社長と趣味や家族の話しで十時を過ぎる。一番の趣味は読書だがどうしても仕事に関わる本が多く、マーケティング、マネージメント、事業の成功事例などを読みあさっているという。
他にチェロの演奏と古いアンプでの音楽鑑賞もある。古い真空管アンプ “Fisher” がお気に入りだと目を細めていた。真空管アンプは私も通ってきた道なので話は尽きない。

そんな話の中で、社員教育の重要性をご自身の体験を交えて話してくれた。サンドル社の社員教育は効果が出るまで3年間続けたそうだ。その社員教育を任せたコンサルタントは現在も青瓦台の優秀なスタッフとして働いているという。

午後10時半、地下鉄恵化駅の前でセオク社長と別れ、地下鉄でホテルに戻り、明日のチェックアウトに備えて簡単に荷造りをする。
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