004-01: 北京(天壇公園)
2003年7月24日 天壇公園
成田から北京国際空港までおよそ3時間30分。北京の空はどんよりと低い。気温は東京と変わらないが湿度は少し高いようだ。勤務先の北京事業所とS社の北京事業所で明日の予定を打合せた後、上海支社ビルさんの案内で天壇(Tiantan)を見学する。
明清の時代に皇帝が五穀豊穣を天に祈った所だという天壇は地図で見ても崇文区の四分の一を占め、面積も273万平方メートル、現存する中国最大の祭祀建造物だ。南天門から入り、参道に沿ってまっすぐ北に進むと圜丘殿だ。三段に積まれた石の壇で三段目の中心に大人が二人立てるくらいの円形の小さな石壇がある。毎年冬至の日に皇帝がここで天帝にその年の出来事を報告したのだという。この小さな石壇の上で小声で話をすると自分の声が反響してはっきり聞こえると言うが観光客が多く、とても試せるような状況ではなかった。
中国国内からも沢山の人が来ている。記念写真を撮ろうと石壇の上が空くのを待つのだが、順番を待っているとなかなか難しい。スキあらばこそといった風の中国の人達に先を越されてしまう。順番に、という文化がないのだろう。ようやくタイミングを捕らえてS社のサイトウさんとオギハラさんに石壇にのっていただいた。そこへ親に急かされた子供がこちらのことなどお構いなしに壇にのってきた。
圜丘殿を背にして皇穹宇を抜けると、正面の開けた場所にチベット風の三重の塔のような建物がそびえている。祈年殿だ。皇帝が毎年正月に豊作を祈った場所だ。祈年殿は三層の大理石の上に達つ円形の木造建築で高さ38メートル、直径30メートル。梁と釘を使ってないそうだ。屋根の青色の瑠璃瓦がきれいだ。 天壇にある建物は塀も含めて屋根は全て瑠璃瓦で空を現しているらしい。
祈年殿の後を廻り皇乾殿を抜けて北天門まで、文字通りの一直線だ。南天門や圜丘殿の周りにいた大勢の中国の観光客はここまで来ないようだ。皇乾殿の後に祈年殿の屋根が見える。皇乾殿の左右に大きな足場が組まれているが祈年殿で行われるイベントを準備しているようだった。
この日は崇文門駅近くの北京新世界万怡酒店(New World Courtyard Hotel/北京市崇文門区崇文門外街3-18/電話:010-6708-1188)に宿泊する。夜一人でホテルの外に出て見たのだがどちらが繁華街なのだか、フロントで教えてもらった方角も暗く、ホテルの前も人通りが無いのでこの日は街をうろつくのを諦めた。
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