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2006.10.12: 北京(小土豆)

2006年10月12日 小土豆

ドアチャイムの音で目が覚めた。枕元の時計を見ると七時を回ったばかり。出てみると于くんと常くん。昨夜から明け方までこの部屋で話し込んで行ったらしい常くんの眼鏡がないかと探しに来たのだった。机の上にある眼鏡を渡して天津に向かって出発する常くんに別れを告げる。彼は少しセンチメンタルになっている様子で、『再见』を言ったら顔をクシャクシャにして横を向いてしまった。廊下で二人に別れてベッドに戻る。ウトウトっとしたところでまたチャイム。今度は于くん一人でまだ湯気が出ている熱い豆乳と、これも揚げたてで暖かい揚げパン、刻んだニラが入っているクレープ風の卵焼きを持ってきてくれた。せっかくの差し入れ、ありがたく頂いた。中国の豆乳はほんとに美味しいのだ。揚げパンも脂っこくなく、しこしこしていて食べやすい。食べ終わってベッドに戻って一眠り。
目が覚めてまだふらつく頭で時計を見ると十一時五十九分。任科くんが十二時過ぎに来ることになっているのをぼんやりと思い出しシャワーを浴びる。
ベッドの周りはズボンやシャツが脱ぎ捨てたままになっている。今朝方四時半頃鬼街から帰ってきたはずなのだが全く覚えていない。十二時十五分頃ドアのチャイムが鳴る。任科くんだ。散らかったままの衣類を片づける間、彼に水を買ってきてもらう。部屋で近況を伝えあうのだが話に身が入らない。二日酔いよりも寝不足の方が強いようだ。任科くんに促されて昼食に出る。
四川料理店に行こうというのを断って、北京新世界商場の前にあるショッピングセンター “Soshow” 脇にある「李先生」というアメリカ風中国麺店に入った。麺の他に食べきれないほど料理を頼んで気遣ってくれる任科くんを前に、箸が進まないのは未だ身体が目覚めていないせいだ。
彼の仕事の状況をニ時近くまで聞いて店の前で分かれた。昼休み時間に会いに来てくれたのだった。任科くんは海外医薬品メーカーのためのリサーチ会社に勤務している。製薬工場の立地調査や法規制、マーケット事情などを調査する仕事で中国ではまだ七年しか経っていない新しい仕事だと話していた。彼はその仕事を六年間やってきて将来性に期待しているという。
ホテルに戻りメールのチェック。フロアースタンドとテーブルスタンドが点かない。部屋が薄暗いので直すように電話するが係の女性が来たのは二度目の電話の後だ。点灯しないのを確認すると今度は彼女がどこかに電話して、直ぐに別の人間が来るからみたいなことを言って部屋を出ていった。しばらくすると大きなバッグを提げた大柄な修理担当者が来て、あちこち見ていたがやっとクローゼット内の天井裏に設置されているブレーカーが飛んでいるのを見つけた。フロアースタンドの切れている電球も交換してくれた。スタンドも点き明るくなった机で、CESI の王顔尊さんに写真を送る。途中で再度シャワーを浴びるが未だすっきりしない。
五時頃于くんが顔を見せてくれた。一緒に夕食に行く約束をする。八時過ぎに于くん、馬超さん、馬越さんの四人でホテル続きの新世界中心の五階にある中国東北地方料理の店「小土豆」に行く。閉店する九時半まで店にいる。食べたお陰で少し気分がシャッキリした。
以下、小土豆のテーブルに並んだ料理。

クラゲと白菜の黒酢サラダ。
牛肉とアスパラガスのXO醤炒め。
鶏肉と長葱の甘辛炒め(宮包鶏丁)。
茄子とジャガイモの煮物。味付けは八丁味噌のような味。
茸の甘辛炒め。
炒めたピーナッツと青菜を冷まして黒酢で和えてある。
ジャガイモ、牛肉、グリーンペッパーの鍋炒め。
饅頭。
鍋貼。中身は刻んだニラ。これはもう一度食べたい。
MONSビール。
馬越さんと馬超さん。

ホテルの部屋の前で超・越従姉妹に別れを告げる。「来年もまた会いましょう、いつでもお待ちしてます。」と嬉しいことを行ってくれた。于くんとは来週月曜日に東京で会うまでお別れになる。十二時時就寝。
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