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チョコの赤子の価格に驚く。

チョコベビー CHOCO BABY
半透明のプラスチック容器
赤と白のポップなフォントのジャケットがオシャレな目印の
小さなペレット状のチョコレート赤子。
幼少期田舎のスーパーでは50円前後で買えたことを覚えている。
まだ自動販売機で現行よりスリムタイプのプルタブタイプが主流の缶ジュースが110円だった。

現在ビッグサイズも展開しているなか、32gの規格が記憶の中のそれにもっとも近いように感じる。
もう少し大きかったようにも思えるのは
成長による手のキャパの変化か。またはステルス値上げに対する固定観念か?
実際に知らぬ間にサイズダウンしているかもしれない。
なお、三角錐に近いフォルムでおなじみのアポロチョコレートも似たり寄ったりな価格だった。

年末にスーパーで買うでもなく一瞥したとき、驚愕した。178円(税別)だった。暗澹たる思いである。
幼少期にはなかった「円を稼ぎだす力」は備わり、当然購入自体は容易だが、あの規格とあの価格がイコールだった記憶を思うと、その時目にした数字に対して抵抗が凄まじいのだ。3倍以上となるとは。

実際の事情は分かりかねるが、その数字を算出させしめた諸々の状況が当時とは異なることは素人目にもわかる。
カカオの生育や仕入・輸送・加工に関わる環境
プラスチックの原料高騰
販売店の増加
雇用の確保
製造に係るメーカー技術もくわしくは知らないが、50円当時より向上・拡大していないとも思えない。
その設備保全。
販売に係るメーカー窓口・卸・スーパーも同様。
製品が消費者に物理的に手に届きやすくなるにつれ、輸送料や販売手数料なども加わる。
諸々経営努力を重ねたうえでのこの数字なのだろう。

いろいろ事情を察してはみるが、量産量販で一つ当たりそんなに上がるものか。
当時の私と同じくらいの年頃の子どもは、チョコベビーひとつを買うのに200円を握りしめるのか。
チョコの赤子が生まれた時、商品開発のおそらく初期の初期に携わったメンバー間で共有されていただろう「手にとって欲しいと望んだペルソナ」はどんな層だろう。

余談だが記憶の中に「きのこの山」「たけのこの里」は120〜130円が相場だと認識していた時期もあった。
経年によりいい年になったが、何故かこちらは昨今の200円超えを相当なものとして受け入れている部分はある。

原材料の多くを輸入に頼る現状において、値上がり自体は仕方がないことと理解している。
売上が増えた、もしくは維持が担保された収益の中に、そこではたらく人々の労働力の単価upを願わずにいられない。

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