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僕のQAアカデミア

事の始まりは1947年アメリカ、マサチューセッツ州。「蛾が挟まりシステムが動かなくなった」というニュースだった。

以降各地で「バグ」は発見され、いつしか「バグ」は「仕様」に、「想定外」は「障害」になった。

30億のデバイスでJavaが実行される現在、仕様の抜け漏れにより混乱渦巻く世の中で、かつて誰もがかつて誰もが空想し憧れた一つの職業が、脚光を浴びていた。

「QA」と呼ばれる職業である!

※ このブログの内容はフィクションです。実際のQAとは異なることがあります。

君が助けを求める顔してた

決して明けない夜も、降り続いてやまない雨も、このロクでもない世界にはある。すなわちシステムの開発現場である。

次の日に重要な資格試験を控えた私は、ギリギリの案件をひと段落させるための残業を終え、退勤を押した。もうすぐ深夜残業になる時間だ。

総務課の前を通った。ふと見ると、今日中に片付けなくてはならない大量の書類の前で同期が呆然としていた。

「手伝いますよ」

考えるより前に、体が動いていた。

"QA"という仕事

当然であるが、前述のエピソードはQAの仕事ではない。むしろただのサビ残エピソードである。

QAの仕事は「品質保証」と言われる。以下Wikipediaより引用。

品質保証(ひんしつほしょう、英: quality assurance、QA)は、効率と品質が求められるあらゆる活動において、それらに保証を与えるのに必要な証拠を提供する活動一般を指す。計画され体系化された活動は一般に、その製品やサービスが要求された品質を満足していることを保証する必要がある。品質保証は品質管理と密接に関連しており、これらによって顧客や権利保有者のニーズ・期待・要求に製品が適合していることを保証する。

QAとテスターは度々同一視される。今日は同一として語るが、これはゲーム機全てをピコピコと総称するくらい間違いであることは付け加えておきたい。QCという「品質管理」の仕事もあるが、上述の通り大体QAでまとめられているように思えるので、「品質に関わる仕事」としてQAという言葉をつかう。

簡単に言うと、「システムが顧客の求めている要件を満たしているか?」をテスト、検証、保証したり、「システムを作るプロジェクトやチーム内のプロセスをもっと良くしたりできないかな?」と考えたりするお仕事である。

何が"QA"を"ヒーロー"たらしめるのか

私はヒーローが大好きだ。

ヒーローはどうしてヒーローなのだろうか。

その答えは僕のヒーローアカデミアの登場人物であるオールマイトが教えてくれる。

ヒーローってのは本来奉仕活動!地味だ何だと言われても!そこはブレちゃあいかんのさ
綺麗事?上等さ!命を賭して綺麗事実践するお仕事だ!
余計なお世話ってのは、ヒーローの本質でもある

QAは、不具合(バグ)を見つける仕事である。

不具合を報告していい顔をされるわけではない。地味で地道な作業になりがちだ。

それでも、顧客への価値を最大限にする為に、綺麗ごとや余計なお世話も率先してこなさなくてはならない。

不具合や困っていることがそこにあれば、考えるより先に体が動いてしまう。

やっぱりQAってのはヒーローに近いお仕事じゃないか!!!

"ヒーロー"であり続けるということ

「品質」に関する情報は、「製造」であるプログラミングと比べると圧倒的に少ない。

プログラミングにはperlがPHPになり、javascriptがjQueryになりNode.jsになったというような、「流行り廃り」や「入れ替わり」が顕著だ。効率のいい処理、動く成果物、新しいものを作り出す発想力。PGはいつも注目のまとになる。

それに比べて、なかなか成果が認められることが少ないのがQAだ。

テストの技法にも流行り廃りはなく、いつまで経っても同値・境界値・ディシジョンテーブルを使い、組合せ爆発で頭を抱えている。

モンキーテスト、エラー推測、探索的テストの違いをはっきり分けられるかと言われると殴り合いが始まる。

近年は自動化が熱かったりしているものの、結局中身は実行者が人間がスクリプトかの違いでしかない。

ぶっちゃけ必要なくない?と言われがちなのもご愛嬌。

そして顧客にとって、心のよりどころである品質という平和を守るヒーローは、しかしその存在が失われてから、その偉大さが再評価される立場でもある。

「もう大丈夫。なぜって?QAがきた」

平和の象徴として君臨するQAもいれば、プロミネンスバーンでプロジェクトを炎上させるQAもいる。

彼らの個性やアプローチは様々ではあるものの、プロジェクトやプロダクトを良くしていきたいという想いは共通である。

QAは楽したいんですよ本当。適当にだらだらレビューとかテストとかして、今日も何もなかったとくだを巻いて床に就く!これ最高の生活。

QAが暇をもてあます世の中にしたいんです。

キミは"ヒーロー"になれる

いかがでしたか?

縁の下の力持ちである、QAという職業はとても魅力に満ち溢れた仕事であることが分かっていただけたかと思います。

いつだって目を腫らした君が二度と悲しまないように笑えるそんなヒーローになるための仕事。

さらば掲げろピースサイン。転がってくプロジェクトを。

まあ、自分はPGなのでよう知らんのやけど。

僕のヒーローアカデミアは第一話無料なので是非。第1話で全俺が涙した。
アマプラでもアニメ見放題です。第2話で全俺が泣いた。

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